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化学物質過敏症について【R5.9.1更新】
化学物質過敏症をご存知ですか
柔軟剤やタバコ,整髪料などの香りや成分により頭痛やめまいなどを訴える方がいます。
化学物質への反応には個人差があり,自分にとっては快適でも,体調が悪くなる方もいます。
もし,周りに症状を訴える方がいたら,香りの強い製品や化学物質を多く含む製品の使用を控えるよう配慮をお願いします。
啓発用チラシ
あなたにとっては「いいにおい」。でも他の人には「苦痛」かも?ver2 [PDFファイル/789KB]
その香り 困っている人もいます(厚生労働省等)令和5年7月改訂版 [PDFファイル/1.14MB]
質問:化学物質過敏症とは何ですか。
答え:ある程度の化学物質が体内に取り込まれ,体がいったん過敏状態になると,その後ごく微量の化学物質に対しても過敏症状を示し,頭痛やめまい,吐き気など様々な症状が現れることが指摘されており,化学物質化敏症(Chemical Sensitivity:CS)と呼ばれています。
この病気の原因は分かっていないことが多く,誰にでも発症するリスクがあります。
質問:どんな症状がありますか。
答え:「目やのどの痛み」「呼吸困難」「頭痛,めまい」「皮膚への刺激」「吐き気,気分が悪い」「全身倦怠感」「不眠」「動悸」など様々な症状が現れます。
質問:どのような物に反応するのですか。
答え:身近な所にある様々な物が症状を引き起こす原因になり得ます。
例えば,香料,洗濯洗剤,柔軟剤,殺虫剤,防虫剤,化粧品,整髪料,抗菌剤,防臭剤,消臭スプレー,タバコ,塗料,除草剤等)にも化学物質が多く含まれており,近くにいる人の香料や,近所の洗濯物の柔軟剤など,ごく微量の成分にも反応して症状が出る人もいます。
質問:シックハウス症候群とは何ですか。
答え:住宅の高機密化や,化学物質を放散する建材や内装材の使用等により,新築や改築後の住宅やビルにおいて,化学物質による室内空気汚染等により,居住者に様々な体調不良が生じることがあります。
これらの症状は多様で発症の仕組みをはじめ未解明な部分が多く,また様々な複合要因が考えられることから,「シックハウス症候群」と呼ばれています。
質問:シックハウス症候群と化学物質過敏症との違いは何ですか?
答え:シックハウス症候群とは,原因となる住宅を離れることで,のどの刺激,痛みや頭痛・集中力困難などといった症状が消えますが,化学物質過敏症は微量でも原因となる化学物質にふれると症状が出る場合があります。
化学物質過敏症は,シックハウス症候群が引き金になることが多いと言われています。
質問:何に気をつけたらいいのですか。
答え:
(1) 原因となる物質を持ち込まないようにすることが大切です。
ホルムアルデヒド,トルエン,キシレン等の揮発性有機化合物(VOC)は,建材や家具等から発生するので,これらの使用量が少ないものを選ぶことが大切です。
また,日常生活で使用しているタバコ,殺虫剤,ヘアスプレー,芳香消臭剤等には数多くの化学物質が使用されているので,必要以上の使用を避けましょう。
体調不良があった場合には,原因と思われる場所や物を避けるようにしましょう。
(2) 十分な換気を行う
空気の通りをよくするために,窓を開け,反対側のドアも開けるなど風のとおりを良くしてください。(1時間に5分間程度)
窓を閉め切るときは,台所,トイレ,浴室の換気扇をときどき回しましょう。
(3) 健康状態をなるべく良好に保つが大切です。
適度な運動,休息,睡眠など規則正しい生活とバランスの良い食事を取りましょう。
質問:周りの人ができることはありますか。
答え:みなさんの周りにも化学物質過敏症の方や人工的な香りや消臭剤などで具合の悪くなる人がいるかもしれません。
公共の場など人が集まるところでは,香料(香水,芳香剤,香りの強い柔軟剤・洗濯用洗剤等)や消臭剤(抗菌防臭剤,消臭剤入り柔軟剤,洗濯用洗剤,消臭スプレー,制汗剤)等の使用を控えることが,患者さんにとっては助けになります。
化学物質過敏症について,周りの方に知っていただくことが大切です。
室内空気中化学物質の室内濃度指針値について
「シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会」において,平成31年1月17日付けで新たに「中間報告書-第23回までのまとめ」が取りまとめられたことを踏まえ,厚生労働省において室内空気中化学物質の室内濃度指針値が取りまとめられましたのでお知らせします。
室内空気中化学物質の室内濃度指針値について (平成31年1月17日 薬生発0117第1号)[PDFファイル/351KB]
中間報告書-第23回までのまとめ[PDFファイル/437KB]