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白煙防止装置の運用停止の検討について
高知市清掃工場では,冬季に煙突から排出される白煙(水蒸気)を見えなくするために『白煙防止装置』を使用しています。この装置は,ごみの焼却により発生する熱を利用していますが,高知市では熱エネルギーの有効活用や,地球温暖化の元となる温室効果ガス排出量の削減を目的として,現在この装置の運用停止を検討しています。市民の皆様のご意見をお待ちしております。
白煙防止装置の運用
白煙とは
ごみに含まれる水分が焼却されることで発生する水蒸気と,排ガス処理に使用する水蒸気が,煙突から大気中に放出された時に冷却され,温度と湿度の条件により結露します。これが白煙と呼ばれる排ガス中の水蒸気です。特に,気温と湿度が低い冬場には白い煙として見え,また夜間には光の反射の影響などで黒い煙として見えることもあります。
白煙防止装置の運転
白煙は,11月下旬から4月中旬の外気温度が低い時(早朝が多い)に発生します。この白煙を見えなくするために白煙防止装置を使用しますが,これはごみの焼却によって発生した熱エネルギーを利用して外気を200℃以上に加熱し,その外気を排ガス中に吹き込むことによって,排ガス中の水蒸気を結露しにくくして白煙の発生をなくしています。
水蒸気と煙の違い
水蒸気が排出されている場合,煙突の出口直後では透明ですが,外気で冷却されるため少し上のほうで白く煙ったように見えます。一般的に煙と呼ばれる『ばい煙』類の場合は,透明な部分が全くなく,煙突の出口直後から白煙や黒煙が見えるようになります。
白煙防止装置を停止することによる影響と効果
環境への影響
排ガス中の水分(水蒸気)の結露であり,視覚的な影響以外に環境への影響は特にありません。
省エネルギー効果
- 白煙防止装置に使用する熱エネルギー(ボイラで発生させた高圧蒸気)を発電設備に回し,余剰電力として売却すると,年間約190万円の収入になります。
- 白煙防止装置に使用する電力を余剰電力として売却すると,年間約70万円の収入になります。
- 白煙防止装置の点検整備費用として年間約100万円かかっているため,その経費を節約することができます。
温室効果ガス削減効果
約260万円の電力を節約すると,約100tの温室効果ガス(二酸化炭素)排出の削減につながります。これは一般家庭で考えると,約85世帯分の1年間の電力量に匹敵します。
旧清掃工場の白煙の状況
旧工場には白煙防止装置がありませんでした。(昭和55年から平成13年まで稼動)
新清掃工場の煙突の状況
白煙防止装置を使用しています。(平成13年から稼働中)
ご意見,お問い合わせはこちらまでお願いします
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