ことしはいろいろなところで「百年目」という話題が多いメモリアルな年です。
百年前といえば、明治三十七年(一九〇四年)のことです。この年の五月二日に、土佐電気鉄道の第一号車が走り、ことしは路面電車が開通して百周年を迎えました。
全国では京都の電車が最も早くから創業、その後各地に路面電車が登場しました。しかし、次第にその姿は消え、現存しているものとしては、高知の路面電車が日本で一番古い歴史を持っています。
また、県民に広く読まれている高知新聞も、この年の九月一日に第一号が発刊され、ことしで百周年を迎えました。
明治三十七年といえば、日露戦争開戦の年でもあり、歴史の重みを感じます。
この同じ年に誕生し、ことしめでたく百歳を迎えられる方は、県内で百七十五人、高知市内では四十八人です。圧倒的に女性が多く、あらためて女性の皆さんの力強いパワーを感じます。
九月初めには、百歳を迎えられた八人にお会いしました。皆さんかくしゃくとしており、それぞれの素晴らしいお人柄に感動し、感服いたしました。
百歳を超えた方が身近にいると、多くの高齢者の方々の目標と生きがいになります。百歳を迎えた方々は、皆さん口々に「自分は何もできないです」と控えめに話しますが、そんなことはありません。激動の明治、大正、昭和、平成と四つの時代を生き抜いたのです。そして、家族を育て、百歳を迎えられた皆さんの強さと優しさが、周りの人々に大きな勇気と力を与えてくれるのです。
百歳のお誕生日、本当におめでとうございます。
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