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内和外順 高知市広報紙「あかるいまち」より
このページは,高知市広報紙「あかるいまち」に掲載されている「Mayor's Column 内和外順」のコーナーを再掲したものです。
ふるさと(2005年2月号)
ふるさと

 正月は、生まれ故郷の宿毛でゆっくり過ごしました。父は三年前に他界、宿毛には八十歳になる母が暮らしています。日々、忙しくて帰ることができないことを反省しつつ、正月を実家で家族と過ごすのが恒例です。

 日本には昔ながらの優れた文化が多く残っています。年末の大掃除やもちつきで一年間の区切りを付け、厳粛な気持ちで初もうでのお参りをして新しい年のスタートを切る。このような、日本の伝統文化を大切にしたいと思います。

 ことし、高知市は鏡村、土佐山村と合併しました。昭和四十七年の大津村、介良村との合併以来、三十三年ぶりのことです。今回の合併で市域が約一・八倍に広がり、そのうち森林面積が約六割を占めます。また、市のシンボル鏡川の源流域から河口までが、すっぽりと市域に収まる懐の深い、水とみどり豊かな新生・高知市の誕生です。

 水とみどりは人々に多くの安らぎを与えてくれます。子どものころ、宿毛の山々を走り回りながら、ワラビやアケビを採り、ヤマイモを掘り、おやじと一緒にマツタケを採りに行った『超』貴重な体験をしました。そんな、わんぱく時代を過ごした者として、中山間の美しい山々や川、ふるさとを守る人々の気持ちを大切にしたいと思います。

 これから、都市部と中山間の「交流と連携」、そして、「共に生きる」という意味の「共生」をテーマに新しいまちづくりを進めてまいります。そして、三十三年前に合併した大津、介良のように、地域の知恵と力をお借りしながら、将来、違和感なく共に生きていける共生のまちづくりにつなげたいですね。

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