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内和外順 高知市広報紙「あかるいまち」より
このページは,高知市広報紙「あかるいまち」に掲載されている「Mayor's Column 内和外順」のコーナーを再掲したものです。
日曜市(2005年7月号)
日曜市

 土佐の風物詩の一つに、日曜市があります。土佐藩四代藩主山内豊昌公の時代から始まった日曜市は、三百年以上の歴史を持ち、出店数約五百三十、東西約一・三キロメートルにわたる国内最大のフリーマーケットで、土佐の誇る四季折々の産物や作物が並んでいます。

 実は朝倉にあるわたしの妻の実家も昔から曜市に出店してきており、祖父の時代から野菜やイチジクを売っています。最近の健康食品ブームでイチジクはよく売れるようですが、祖父や父が亡くなってからは、市に出店できない日もあります。

 もともと日曜市は朝倉や旭などのほか鏡、土佐山といった中山間の農家からの出店が多く、中山間地域の高齢化の影響を受け、この全国に誇るべき日曜市も、近年出店数が徐々に減ってきています。

 日曜市には、土佐の観光の原点があります。お客さんと出店者の方々との飾らないやり取りが魅力です。季節のものや手作りのものを「おいしいぞね」と土佐の方言と笑顔で売る、そこには土のにおいを感じることのできる、土佐の人々の素晴らしさがあります。

 三百年の歴史と伝統のある日曜市を守っていきたいとの思いで、日曜市の中に二カ所の休憩所を設置しました。買った品物を、この休憩所からすぐに宅配することもできます。また、携帯電話で日曜市の旬の情報を見ることのできる携帯サイトサービスも始め、すでに七千件を超えるアクセスがありました。

 土佐の地に生きる者として、歴史ある日曜市を素晴らしい魅力あるものとして、後世にしっかり伝えていきたいと思います。

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