風薫る五月、一年でも一番さわやかな季節を迎えています。大河ドラマ「功名が辻」の放送や土佐二十四万石博などで土佐の観光路も久しぶりに、にぎわいを取り戻しています。
中山間地域ではワラビやゼンマイなどの山菜が採れ、またタケノコ、四方竹、ショウガ、ミョウガ、梅、ユズなど自然の恵みを受けた素晴らしい食材が一年を通じて生産されています。
馬路村のユズはすでに全国ブランドにまで成長していますが、高知市周辺でも、これらの旬の食材を使った加工品が数多く製造され、地場企業を中心にさまざまな販売ルートで全国に出荷されています。
このように豊かな自然の恵みを受けている中山間ですが、農業に従事している方々はだんだんと高齢化しています。中山間地域の振興を考えるとき、「地消地産」の推進は非常に重要だと思います。
通常は「地産地消」という言葉が一般的ですが、これからは、地域での消費を拡大して、生産を増やすという意味を込めて「地消地産」という運動を進めていきたいと考えています。
例えば土佐山では、ユズを絞った後の皮を利用してユズジャムを試作し、学校給食などで活用することも検討しています。試食会では、このユズジャムは大変好評で、これからの可能性が感じられました。
土佐には日曜市に代表される、土のにおいのする素晴らしい市もあります。 地元で採れる安全・安心な旬のものを自然の恩恵に感謝しながらおいしくたくさん食べる運動を進め、生産の拡大につなげたいと思います
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