春が色濃くなってきたことをさまざまな場面で感じることが多くなりました。春の息吹は、梅の香りから始まります。
高知市には、高知城をはじめ、潮江天満宮、五台山、土佐山の嫁石など、素晴らしい梅林が多くあり、わたしたちを楽しませてくれます。
土佐山の嫁石の梅祭りは、高知市との合併を契機に、毎年参加しています。
5年ぐらい前、初めて嫁石を訪問した時は、雪が散らつく寒い日でした。白い牡丹雪が舞う中で、紅梅・白梅が咲き乱れ、その息をのむような美しい光景を、今でも忘れることができません。
土佐の春は、梅の花から始まり、里を彩る菜の花やれんげの花、そして、日本人が愛してやまない桜の花と続きます。
香りの梅と、日本を代表する桜は、なかなか甲乙がつけられるものではありませんが、桜は卒業式や入学式などの「出会いと旅立ち」の時期と重なりますので、人々の記憶に鮮烈に残ります。
わたし自身も、娘の入学式の時に見た桜の花が、いまだに忘れられません。
春は、別れの季節であるとともに、新しい出発の季節でもあります。進学や就職など、新しい世界に旅立たれます、お一人お一人の方々に、「幸多かれ」と心から願う春の日々です。