ことしも、暑い「よさこいの夏」で、土佐は大いに盛り上がりました。
そこには、決して忘れることのできない3月11日の東日本大震災への想いが秘められていました。高知の元気を被災地にも届けようと、踊り子たちの乱舞にも力が込められ、祭りは熱気に包まれました。
本年の参加は189チーム、うち県外が52チーム、そして8月12日に開催されたよさこい全国大会では、県外と本祭受賞チーム合わせて66チームが、自慢のダイナミックな踊りを披露し、多くの観客を魅了しました。
特にことしは、被災地の東北地方から、宮城県岩沼市の玉浦(たまうら)小学校の子どもたちや、原発事故で各地へ避難を余儀なくされている福島県浪江町(なみえまち)の子どもたちが、高知のよさこい祭りに参加し、みんな疲れも見せず、元気いっぱいで踊りを楽しんでいた笑顔が印象的でした。
楽しいはずの夏休み、被災地の子どもたちは、それぞれが各地域に避難を強いられ、友達と離れて暮らしている子どもたちもいます。初めて訪れた土佐で、祭りを通して友達と再会し、一緒によさこいが踊れることを、本当に楽しみにしていました。
参加した被災地の子どもたちは、よさこいの元気を胸いっぱいに詰め込み、東北へ帰って行きました。まちの復興を担う子どもたちの未来に、心からのエールを贈ります。
本場高知のよさこい祭りも、あと2年で60周年を迎えます。円熟の時期を迎えるよさこい祭りの発展に、今後ともご支援をお願いいたします。