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内和外順高知市広報紙「あかるいまち」より


海洋国・高知(2012年8月号)

海洋資源に思いをはせる岡崎市長 本年7月、高知で「アジア・パシフィックマリンバイオ・テクノロジー」という国際学会が開催されました。

 アジア太平洋地域の各大学や民間企業、研究機関等が集結し、海洋の生命工学について意欲的な取り組みを発表する注目すべき会議です。

 海洋には多様な資源が眠っており、将来の医薬品開発などに必要となる未知の海洋微生物や、新エネルギーの可能性が高いメタンハイドレート、海洋深層水などの健康商品や養殖分野に応用できるものなど、まさに宝の海といえます。

 高知大学の南国キャンパスには、世界的な研究施設である「海洋コア総合研究センター」が開設されています。センターには、深海から取り出した海底の土壌を冷蔵・冷凍した海洋コアが数多く保管されており、世界中の研究者に提供されています。

 宇宙の解析の進歩は著しいのですが、実は深海の生物についての詳しい生態はほとんど分かっていません。将来、深海の未発見の微生物から取り出した物質から、治療困難な病気の特効薬が開発される可能性もあります。

 海底奥深くには、太古から生き続けている原始的な生命体が生存していることも考えられ、生物の生命誕生の謎をひもとく鍵があるともいわれています。

 わたしたちの最も身近な海洋に存在する資源から、人々の生命を守ることにつながる研究成果が上がることを期待しています。

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