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このページは、高知市広報「あかるいまち」に掲載されている「Mayor's Column 内和外順」のコーナーを再掲したものです。
内和外順高知市広報「あかるいまち」より
市長の部屋へ
中濱万次郎
高知市広報「あかるいまち」2014年2月号より
 昨年末に青木商工会議所会頭一行と、東京のNHK放送センターで、「ジョン万次郎の大河ドラマ」実現に向け陳情してきました。

 万次郎が生まれたのは、文政10(1827)年、土佐清水の中ノ浜で誕生し、その8年後、天保6(1835)年に坂本龍馬が生まれ、二人は運命の糸にたぐり寄せられるように、歴史の中で互いに影響を与え合います。

 万次郎が14歳の時に宇佐港から5人でカツオ漁に出た後、黒潮の大蛇行によって土佐湾沖合まで漂流し、鳥島(とりしま)で半年苦労した後に、捕鯨船ジョン・ハウランド号に救われ、生涯の恩人となるホイットフィールド船長と運命的に出逢います。

 アメリカで一等航海士の資格を取り、活躍しますが、土佐清水に残した母に逢いたい一心で、死罪を覚悟してホノルル・琉球経由で鹿児島に到着、約10年ぶりに奇跡的に故郷に帰ることができ、夢にまで見た母「志(し)を」と劇的な再会を果たします。

 英語に堪能な万次郎は江戸幕府に通訳として登用され、勝海舟と共に咸臨丸(かんりんまる)に乗り込み、大嵐の中で、サンフランシスコ間を往復します。

 咸臨丸には海舟のほか、福沢諭吉も乗り込んでおり、万次郎は9歳年下の諭吉を弟のようにかわいがり、サンフランシスコで諭吉と共にウェブスター英語辞書を買い求めています。

 平成27年は坂本龍馬生誕180年ですが、今なおアメリカの小学校教科書に紹介されているジョン万次郎が存在してはじめて、坂本龍馬という英傑が誕生したのだと強く感じます。
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