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このページは、高知市広報「あかるいまち」に掲載されている「Mayor's Column 内和外順」のコーナーを再掲したものです。 | ||||
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謎の画家と呼ばれてきた、「小林かいち」が静かなブームを呼んでいます。 かいちは「小林うたぢ」とも呼ばれ、彼の作品である葉書や絵封筒は、大正ロマンの薫りを色濃く表現しています。 当時の画家としては、「大正の浮世絵師」といわれた竹久夢二が有名ですが、小林かいちの作品は、極めて独創的で神秘的です。作品は、版画制作され、主に葉書や封筒となり、京都三条通りの「さくら井屋」で販売され、昭和初期までかなりの数が販売されたようです。 そして、人々の記憶から完全に忘れ去られていたのですが、2004年にボストン美術館で開催された「ボストン美術館所蔵ローダー・コレクション 美しき日本の絵はがき」展で人気に火が付き、脚光をあびています。 長い間、謎の画家として、多くの研究者の注目を集めていましたが、最近になって遺族が名乗り出て、やっとその素性が明らかになりました。 かいちの作品の魅力は、シンプルな風景をバックにした女性のシルエット像が秀逸(しゅういつ)です。 昭和初期のアール・デコ様式と言われるエレガントな作品には、惚れ惚れする魅力があります。 作品には、泣いている女性のシルエット像が多いですが、かいちが使ったハイネの詩を最後に紹介します。 月の光にさそはれて 金の髪の毛すきながら わびしや斯(こう)して 夜もすがら 昔恋しと泣きまする |
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