有限会社　原福鋸工業所（土佐の手づくり工芸品　土佐打刃物）

希少価値が高い土佐鋸を生産

　土佐鋸の発祥の地といわれている土佐山田で創業 80 年の原福鋸工業所。伝統工芸品として、昔は全て手作業で造られていたが、今は製造工程にも機械を導入している。四代目の原邦博さんは刃先の加工を専門にやっているそうだが、仕上げに刃の歪みを取り、研磨する作業は今も職人が丁寧に手作業で行っている。伝統的な土佐鋸の特徴は刃の形状にあり、このような鋸はここでしか造られていない。「土佐鋸の特長で可変角可変ピッチは、山林や園芸、果樹剪定など主に立ち木や乾燥していない木を速く切るのに向いています。」鋸の製造だけでなく、問屋として「原福」というブランドで、鉈、鎌、鍬、包丁なども扱っている。

原　邦博さん

　昔のように一本一本の全工程を職人が手作業でやると生産数も少なくなり、高価になりすぎます。ですから、今はある程度柔軟な姿勢で、機械を使ったり分業制を取り入れたりして、土佐鋸の伝統を絶やさずやっていきたいと思っています。

連絡先　有限会社原福鋸工業所
　　　　　 香美市土佐山田町町田312
　　　　　 Tel.0887-53-5252

鋸の歪み取り作業中。