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若い力が切り拓く土佐刃物の未来
包丁を専門に、鍛造から仕上げまで一貫して行うのと同時に、県外から砥ぎのみの注文も受ける。砥ぎ職人を務めるのは、29歳という若さでその高い技術に定評のある二代目、直人さん。18歳から2年間鍛治の仕事を学び、20歳から父親の元で砥ぎの仕事を始め、その後、福井県で数年間砥ぎの技術を学んだ。そこで、越前打刃物の特徴である「蛤刃(ハマグリバ)」の砥ぎ方を習得。刃先に向かってわずかに丸みを持たせながら、薄すぎず、厚すぎず、刃の厚みも慎重に調整しながら砥ぐ。こうして仕上がった包丁は、食材への食い込みが良く、切れ味も抜群、その上切りばなれも良い。ワンランク上の品として、 全国の専門店や海外にも流通している。
明神 直人さん
以前は淡々と仕事をこなす毎日だったが、今はやりがいを感じており仕事が楽しい。新しいことにもどんどん挑戦したい。10本砥げば、10本全てを同じクオリティに仕上げるよう努める。今後はさらに腕を磨き、土佐打刃物の技術のすばらしさを証明したい。 自らの名を刻んだ包丁を世に送り出すのが夢です。
連絡先 明神利器製作所
須崎市浦ノ内東分302
Tel.0889-49-0512
若い世代の担い手が少ない中、
直人さんを入れて3名、20代の職人さんが熱心に働いている。