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鎌専門に、伝統の手法を貫く
「自分の鎌を一から造りあげることにやりがいを感じる」 という西岡さん。13歳から父親の鍛冶屋で働き始めて約60年。その熟練の技は、2001年に「土佐伝統工芸師」、 2006年には「土佐の匠」に認定された。21歳で設立し、半世紀を経てきた工場では鉄と鋼を叩いて合わせる鍛接作業から手打ちにこだわる。そうすることで、形や寸法など細かな注文にも応じることができ、土佐打刃物の特徴である自由鍛造の良さが存分に発揮されるのである。「息子は土佐の伝統のやり方でやりたいと言って受け継いでくれています」。ご自身と同じく10代前半から鍛冶師を志した明洋さん(43歳)と共に、農林業で重宝する大小様々な鎌を製作し続けている。
西岡 精二さん
うちはずっと昔ながらのやり方で鍛造しています。機械でプレスされて大量生産されたものとは違います。手作業で造りあげるからこそ、使う人それぞれの細やかな注文にも応じることができます。切れ味の良い鎌をぜひ一度使ってみてください。
連絡先 西岡鍛工場
香美市土佐山田町楠目1524-4
Tel.0887-52-0583
高温の火床に向かい、黙々と鎌の鍛造に励む西岡明洋さん。