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国が認めたトップクラスの技術
代々紙漉きの家に生まれ、50年近く職人を続ける大勝敬文さん。博物館や美術館の展示品の修復紙、迎賓館、城、寺院などに置かれる屏風や襖の胴貼紙といった、特別な場所で使われる和紙を漉く。 胴貼紙とは、屏風や襖の骨組みに下貼りとして使われる和紙。これを手で漉く事業者は、全国でも2軒ほど。楮、マニラ麻、タルクなどを混ぜた大勝さんの胴貼紙は、大変丈夫。木のアクを吸収しながら本体を長持ちさせる作用もあり、国の建造物に多数使用されている。昭和62年には金閣寺の天井画や襖の修復にも携わった大勝さん。現在は高知県手すき和紙協同組合の理事長も務め、県の事業者をまとめながら、販路拡大や後継者育成にも力を注いでいる。
大勝 敬文さん
先代の技法と紙業試験場で学んだ知識に、独自の手法を合わせた和紙は、表具師や修復師も絶対の信頼を置く。書道家や版画家にもファンが多く、和紙を天日干しする際に用いる松の板目をつけたオリジナル和紙も人気を博した。平成13年度「土佐の匠」認定。
連絡先 大勝 敬文
土佐市高岡丙383
Tel.088-852-0247
販売場所 受注販売
長年経過しても劣化しない大勝さんの書道や版画用の和紙。
墨やインクがにじまず、紙質も丈夫と評判。