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次世代につなぐ紙漉きの技
昔から農業との兼業で行われてきた製紙業を先代が専業化。小学生の頃から家業を手伝い、容易にできる仕事ではないと感じていた尾崎伸安さんが、伝統技の継承者として決意したのは39歳の時。 二代目となって15年以上を経た。特に神経を使うのは原料のちり取り。「丁寧に取ることで仕上がりが違ってきます」。 漉き槽に入った、その原料を簀桁(すげた)ですくい上げ、一枚一枚紙を漉いていくのは熟練の技と力を要する。そんな尾崎さんの作業風景は土佐和紙工芸村で見学することもできる。主に作っているのは水墨画用紙となる大唐紙。他にも、少しザラついた風合いのこうぞ紙、ツルツルして光沢があるみつまた紙など、 20 種類以上を手掛けている。
尾崎 伸安さん
自分が継がないと土佐和紙の伝統が途絶えてしまう、次の人のために! という思いでやってきました。みなさんが喜んで使ってくれるものを作っていきたいと思っています。版画用紙、うちわなどにもなっていますので、ぜひ一度使ってみてください。
連絡先 高知県手すき和紙共同組合
吾川郡いの町波川287-4
Tel.088-892-4170
販売場所 土佐和紙工芸村 和紙体験実習館
吾川郡いの町鹿敷1226
Tel.088-892-0127
尾崎さんがつくる和紙はカラフルに染色された名刺や
紙皿としても販売。土佐和紙工芸村で購入可能。
尾崎製紙所および尾崎伸安さんの「さき」のつくりの上部は,一部ブラウザ上で正しく表示されないために,便宜上「崎」の字で表示しています。正しくは「大」ではなく「立」ですので,あしからずご了承ください。