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市場の仕組みと働き
市場取引(とりひき)のながれ
三つの大切なはたらき
中央卸売(ちゅうおうおろしうり)市場(しじょう)は、私(わたし)たちが毎日(まいにち)食(た)べている魚(さかな)・野菜(やさい)・くだものなどの生鮮食料品(せいせんしょくりょうひん)をおろし売(う)りする総合(そうごう)市場です。
高知市(こうちし)がひらいてるこの市場では、
- 品物(しなもの)をあつめる
- 値(ね)だんをきめる
- 多(おお)くのいろいろなしなものを必要(ひつよう)なところへ分(わ)ける
このような三つのはたらきをもっています。
また、とりあつかいされるものがわたしたちが直接(ちょくせつ)口(くち)にするものなので、衛生的(えいせいてき)できれいなせつびが必要(ひつよう)です。
きれいなせつびから、新鮮(しんせん)な食品(しょくひん)を、正(ただ)しい値だんでわたしたちにとどけることも市場の大切(たいせつ)なやくわりです。
1.品物をあつめる
市場には毎日たくさんの食品が、大型(おおがた)トラックや船(ふね)で運(はこ)ばれてきます。
高知県内(こうちけんない)はもちろんのこと、全国(ぜんこく)各地(かくち)や、遠(とお)くはアメリカや台湾(たいわん)などからも、いろいろな食品があつめられます。
このように、私たちの必要な食品をあつめるのも市場の仕事(しごと)の一つです。
2.「せり」で値だんをきめる
市場は、毎朝(まいあさ)4時(じ)から活動(かつどう)がはじまります。
毎朝5時からひらかれる、さかなの「せり」には、たくさんの卸売業者(おろしうりぎょうしゃ)、仲卸業者(なかおろしぎょうしゃ)、売買参加者(ばいばいさんかしゃ)たちが集(あつ)まります。
一面(いちめん)にならべられたさかなの前(まえ)では、せり台(だい)の上(うえ)にのった卸売業者の人が、安(やす)い値だんから高(たか)い値だんへと早口(はやくち)によみあげていきます。
まわりに集まっている買受人(かいうけにん)たちは、手(て)でサインを送(おく)りながら値だんをつけていきます。
このようにして、一番(いちばん)高い値だんをつけた業者(ぎょうしゃ)にさかなが売られます。この売り買い(うりかい)の方法(ほうほう)を ”せり”と呼んでいます。
やさいやくだものも同(おな)じ方法(ほうほう)で値だんが決められます。 値だんを決める方法はこのほかに入札(にゅうさつ)、相対売(あいたいうり)があります。
3.生産者と消費者をむすぶ
このようにして、取り引き(とりひき)をすませた食品は、仲卸業者、売買参加者の人たちによって学校(がっこう)、病院(びょういん)、旅館(りょかん)、スーパーマーケットなど、たくさんの品物(しなもの)をあつかう店(みせ)や、魚屋(さかなや)さん、八百屋(やおや)さんなどの小売業者(こうりぎょうしゃ)へと運(はこ)ばれていきます。
そして、魚屋さん、八百屋さんなどの店には、いろいろな品物がならべられます。そこではじめて私たちは、すきなものを自由(じゆう)に買(か)うことができるのです。
このようにして市場は、生産者(せいさんしゃ)(食物をつくる人)と消費者(しょうひしゃ)(食べる人)をむすぶ大切(たいせつ)なやくわりをもっています。