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第三次高知市環境基本計画
「 第三次高知市環境基本計画 」
本市では、源流域から河口までの流域全体が一つの市域に包括された鏡川を「森・里・海をつなぐ環境軸」として位置付け、北部の山並みから発する清らかな流れが中央の平野部を経て太平洋へと注ぐ、自然豊かなまちとして発展してきました。恵み豊かな自然は、食料の供給や多様な野生生物の命を育むとともに、国土の保全、水源のかん養、温室効果ガスの吸収などの多面的機能を有しており、わたしたちは自然から様々な恩恵を受けながら快適に暮らしています。
一方で、人口減少や高齢化の進行の影響を背景に、各地域等での担い手不足が深刻化するとともに、自然と人のつながりや適切な関わりが減少しており、恵み豊かな自然環境の持つ多面的機能の維持・発揮が課題となっています。
近年、国内外における環境を取り巻く状況は大きく変化しており、持続可能な開発目標(SDGs)をはじめ、地球温暖化対策や海洋プラスチックごみ問題など、地球規模での環境問題に対する取組が活発化してきています。本市においても、環境・社会・経済の多様な課題を解決するため、温室効果ガスの削減や資源の有効活用による環境負荷の低減など、さらなる取組の強化が求められています。
こうした状況の中、豊かな自然と人が共生する高知市を将来の世代へ引き継いでいくため、今後10年間にわたる本市の環境の保全及び創造に関する総合的かつ長期的な施策の方向性を定める第三次高知市環境基本計画を策定しました。
計画の位置付け
本計画は、高知市環境基本条例の基本理念及び第8条の規定に基づき、環境の保全及び創造に関する総合的かつ長期的な施策の方向性を定め、施策を推進するために策定するものです。
また、国や県の環境基本計画や、高知市総合計画、関連行政計画との連携を整理し、本計画は、環境分野の各種個別計画の基本的な方向性を示すものとして位置付けます。
計画期間
2023(令和5)年度から2032年(令和14)年度まで
目指す将来の環境像
みんなで未来につなげよう!豊かな自然と人が共生する持続可能なまち 高知
5つの基本目標と11の施策
基本目標1 自然環境との共生
1 清流がつなぐ森・里・海との共生
2 豊かな生きものの保全
基本目標2 循環型社会の形成
3 市民・事業者・行政の協働による3Rの推進
4 安全安心な廃棄物処理の推進
基本目標3 地球温暖化対策の推進
5 脱炭素型のくらし・まちづくり
6 再生可能エネルギーの活用
7 気候変動への適応
基本目標4 生活環境の保全
8 良好な大気・水環境などの保全
9 美しく魅力あるまちの形成
基本目標5 環境の保全・創造に取り組む人づくり・地域づくり
10 未来につなげる人づくり
11 自然と人、人と人が共生する地域づくり
パートナーシップを支える市民・事業者・市の役割
目指す将来の環境像を実現するためには、市民・事業者・市がそれぞれの立場における役割を認識し、日常生活及びすべての事業活動における環境負荷について理解を深め、主体的に行動を起こすように努めることが求められます。また、多様な主体のパートナーシップによって、環境・社会・経済の複数の課題解決に向けて、情報や目標の共有化を図り、相互に連携して取組を進めることが必要です。
計画の推進
本計画の推進に当たっては、市民・事業者・市のパートナーシップのもと、高知市環境審議会をはじめ、高知市環境基本計画推進委員会、各関係課及び事務局が相互に連携を図ります。
本計画は、環境分野の各種個別計画の基本的な方向性を示すマスタープランとして策定するものであり、各事業の実施を通じて、環境分野全体の進捗管理を行います。また、環境分野の各種個別計画や関連行政計画の取組状況を毎年度把握し、「高知市環境白書」としてとりまとめ、公表します。
また、概ね5年を目処に、各指標の達成状況等により評価を実施し、社会・経済情勢の変化等を踏まえて、必要に応じて見直しを検討します。
第三次高知市環境基本計画(本編)
第三次高知市環境基本計画(概要編)
答申書
令和5年3月17日 答申式