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第4次高知市一般廃棄物処理基本計画
「第4次高知市一般廃棄物処理基本計画」
本市では,2013(平成25)年3月に,2022(令和4)年度までを計画期間とする「第3次高知市一般廃棄物処理基本計画(以下「前計画」という。)」を策定し,環境負荷の少ない循環型社会の形成を目指して,市民・事業者・行政の協働により取組を進めてきました。
この間,人口の減少とともに,ごみの総量は減少傾向で推移してきましたが,前計画の目標指標である1人1日当たりごみ排出量(資源となる物を除く)や,資源回収率の目標達成は困難な見込みとなっており,これまでの取組の見直しや強化を図る必要があります。また,人口減少や高齢化の進行等により,自らごみ出しを行うことが困難な方の増加が予想され,粗大ごみの戸別収集の導入検討など,ごみ収集サービスの在り方を検討する必要が生じています。
さらに,近年,持続可能な開発目標(SDGs)をはじめ,地球温暖化対策や,プラスチックごみの削減,食品ロスの削減など,地球規模での環境問題に対する取組への機運が高まっており,本市においても,環境・社会・経済の多様な問題を解決するため,温室効果ガスの削減や資源物の有効利用による環境負荷の低減など,さらなる取組の強化が求められています。
こうした本市を取り巻く環境の変化を踏まえて,今後10年間の廃棄物処理行政の基本的な方向性を示し,循環型社会の形成を着実に推進するため,第4次高知市一般廃棄物処理基本計画を策定しました。
計画の位置付け・構成
本計画は,廃棄物の処理及び清掃に関する法律第6条第1項の規定に基づき策定するもので,長期的かつ総合的な視点に立って,計画的な一般廃棄物の処理を推進していくための基本的事項を定めたものであり,一般廃棄物行政を進めていく上での基本的な方針となるものです。
策定に当たっては,本市における上位計画である「高知市総合計画」及び「高知市環境基本計画」との整合性を図りつつ,国や高知県が策定する計画等を踏まえ,今後の一般廃棄物行政における循環型社会の形成に向けた道筋を示しています。
なお,一般廃棄物処理基本計画は,通常,ごみ処理基本計画と生活排水処理基本計画で構成するものですが,本市では,別途,生活排水処理構想を定めていることから,「ごみ処理基本計画」と,し尿処理に限定した,「し尿処理基本計画」の2つの基本計画で構成します。
計画期間・目標年度
計画期間:2023(令和5)年度から2032(令和14)年度まで
目標年度:2032(令和14)年度
ごみ処理基本計画
・基本理念と4つの基本方針
○基本理念
「市民・事業者・行政の協働による持続可能な循環型社会の形成」
循環型社会の形成に向けて,各主体が取組の方向性を共有するとともに,自らの役割を果たし,3Rの取組を推進することが必要です。
各取組への機運を高め,資源の循環はもとより,脱炭素社会の実現に向け,廃棄物処理に伴う温室効果ガス排出量が削減された環境負荷の少ない循環型社会を目指します。
○4つの基本方針
基本方針1 協働の基盤を創る取組の推進
3Rの取組を推進するため,情報発信や環境教育の充実など,
普及啓発と協働の基盤創りに取り組みます。
基本方針2 2R(リデュース・リユース)の推進
3Rの中でも優先順位の高い,2Rの取組を推進し,
ごみ減量や温室効果ガス排出量の削減に取り組みます。
基本方針3 リサイクルの推進
リサイクルの重要性が各主体に理解され,実践されるよう
普及啓発し,資源の循環に取り組みます。
基本方針4 安心安全なごみ処理の推進
安全で適正なごみ処理を推進するとともに,誰もが安心して
暮らせるごみ収集体制の構築に取り組みます。
・計画目標 「3R推進 こうち 43COIプラン」
本計画では,8つの計画目標を設定し,目標達成に向けたスローガンとして,『3R推進 こうち43COI(よさこい)プラン』を掲げています。
このスローガンには,高知を代表する「よさこい祭り」のように,3Rの取組についても,市民・事業者・行政の協働で明るく前向きに推進していく思いを込めています。
○計画目標(2032(令和14)年度)
(1)1人1日当たりごみ総排出量 976g/人・日
(2)1人1日当たり家庭系ごみ排出量(資源となるもの除く) 506g/人・日
(※うち可燃系ごみは493g/人・日)
(3)事業系ごみ排出量 39,594t
(4)資源回収率 20.1%
(5)最終処分場の残余年数 残余年数20年以上の維持
(6)本市の一般廃棄物の処理に伴う温室効果ガスの排出量 28,066t-CO2
(7)ごみ収集に関する市民満足度 満足している市民の割合 85%以上
(8)3Rへの市民の参加度・協力度 取組の割合 80%以上
し尿処理基本計画
公共下水道の整備と未整備地区での浄化槽の普及により,し尿収集人口は減少傾向で推移し,また,収集区域の点在化が進むことが予測されます。今後とも,安定的な収集・運搬及び処理を継続するため,必要な施策を実施します。
し尿処理施設については,適切な維持管理による安定的な処理を行い,処理後の汚泥や放流水の有効利用を図ります。
○施策
(1)安定的なし尿・浄化槽汚泥の収集・運搬の継続実施に係る施策について
(2)し尿・浄化槽汚泥処理施設の適切な運用に関する施策について
日々の暮らしで1人ひとりができること
本計画で掲げる目標の達成には,市民・事業者・行政の各主体が取組の方向性及び,それぞれに求められる役割を理解し,行動に移すことが必要です。また,各主体の連携による,協働の取組における役割を果たすことも重要となります。
目標達成に向けて,「日々の暮らしで1人ひとりができること」に,ご協力をお願いします。