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高知家は台風一家?
No.87 高知家は台風一家?
ほぼ週刊鏡川 2013.09.06
平成25年9月4日台風17号(トラジー)は午前中にも温帯低気圧となりつつ雨雲を引っ提げて高知県上空を通り過ぎていきました。県内では比較的被害もなく恵みの雨となったことだと思います。
午後3時,縄手町のトリム公園に来てみました。やはり,「大水」となっています。
平時は一番下の写真のように汐留堰が見えるのですが,今日はこの茶色の濁流の中となって,一体どこに在るのかも分かりません。「沈下橋」ならぬ「沈下堰」となっています。
(↑これは8月下旬渇水時の「汐留堰」)
少し上流へ行き,廓中堰を下流から見ています。この堰は可倒堰で,大水等で一定の水圧がかかると水中に倒れて流水を阻害しない構造となっています。
(↑これは平時の廓中堰)
「鏡川橋」の橋の下に来てみました。
左から「鏡川橋」,「土電の鉄橋」,「新鏡川橋」。
今電車が通ると大量の水滴が降ってくるだろうなぁ~。とその時!「ガタンゴトン」。
あ~残念,「電車の下」(裏側)は撮影失敗です。
ここのすぐ近くで育った筆者,就学前「電車の下」を見たくて,いつもここに来てたことを思い出しました。
ずっと上流へと進み,宗安寺の川原です。
当然ですが,電光掲示板に「ダム放流中」の文字が出ています。
「ダムはどればぁ,出しゆうがやろうか?」と,心が逸ります。
お化け岩の少し上流です。もう少しで収穫でしょうか?河岸水田にはきれいな稲穂が,台風の吹き返しの強い風にザワザワと揺れています。ここまで水が上がらなくてよかった,よかった。
鏡庁舎前川口に来ました。左の橋の下からは的渕川,右の橋の下からは鏡ダムからの水が合流しています。写真では伝わりにくいですが相当の濁流が眼下を流れています。さて,この濁流を見て思い出しました。地元のおじいさんに以前聞いた話ですが40年程前の大洪水では,左の橋を上流からの水が飲み込んで流れたことがあったとのこと。その時は相当な被害でした。想像するとじぇじぇじぇ×2です。
来ました!「鏡ダム」,今日の取材終点。
利水,治水目的で様々な機能調節を行うダム。
放水口から大量の水が放出されていました。やはり,迫力があります。「すごい!」の一言が漏れてしまいました。
8月の下旬頃,鏡川でも「水がもうなくなります」状態の一歩手前となっていました。ダムの放水量は毎秒1.47トン,貯水位は約57メートル。それが何とこの恵みの大雨で140.26トン,水位62.16メートルと回復し,放水量は一時的ではありますが100倍となっていました。ただし,水位については現在62.18メートルで87.74%だとのこと。日本には「湯水のごとく・・・。」が根付いていますが,「節水」という意識もやっぱり必要なのかなと考える筆者でした・・・。