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高知市市民と行政のパートナーシップのまちづくり条例
高知市市民と行政のパートナーシップのまちづくり条例とは
この条例は、市民、NPO、事業者及び市がまちづくりを進めるに当たっての基本的事項を定めることにより、互いにパートナーシップの構築に努め、協働して住みよい高知市の実現に寄与することを目的に平成15年に制定されました。
協働のまちづくりを行っていくために必要な基本ルールや、それぞれに期待される役割を定めることにより、市民や様々な団体等の自主的なまちづくりへの参加を、社会全体で支えていくためのしくみづくりをめざしています。
概要を説明した資料(パンフレット)はこちらから [PDFファイル/1.56MB]
条例制定の背景
条例制定当時、災害への復旧支援などの場面において、さまざまなボランティアや市民活動に自主的に参加する人が増え、市民自らがまちづくりの担い手となって、直接行動し参加することの意義が実感されてきました。また、各分野でのNPOの活動も活発化しており、平成10年には特定非営利活動促進法(NPO法)が施行されるなど、NPOに対する社会的な認識も高まってきました。
社会状況の変化に伴って、市民のまちづくりに対する期待も多様化してきており、従来の行政のやり方では十分な対応が難しい場面も見られるようになったことから、これまで以上に、市民と行政のパートナーシップを強めていくことが必要とされていました。
こうしたことを背景に、市民、NPO、事業者、市のそれぞれの役割分担を定め、互いのパートナーシップによるまちづくりを推進していくために条例を制定しました。
条例制定の経過
条例案策定委員会での検討
条例案の策定にあたっては、日頃から地域のまちづくり活動に取り組んでいる市民と行政職員が共に参加する形で、平成13年6月に条例案策定委員会を設置し、検討を始めました。
市民にとっては、条例そのものになじみが薄いため、できる限り意見やアイデアを出しやすくし、条例の策定プロセスも市民と行政のパートナーシップで行えるよう、ワークショップの手法を導入しながら進めました。
平成14年7月には条例案策定委員会から「まちづくり 一緒にやろうや条例(仮称)の策定についての提言書」が、市長に提出されました。
詳しくは、次のファイルをご覧ください。「まちづくり一緒にやろうや条例(仮称)」の策定についての提言書 [PDFファイル/914KB]
行政内部での検討
策定委員会からの提言を受けて、市として具体的なしくみづくりや制度化の検討、法制面の検討を行いました。この間、提言書の内容についての市民からの意見募集も行いました。
最終的にまとめた条例案は、平成15年3月の市議会に提出され議決されました。
条例の内容
構成
「総則」、「パートナーシップによるまちづくりの基本原則」、「市民等の役割」」、「市の役割」、「市民活動への支援」、「市民と行政のパートナーシップのまちづくり条例見守り委員会」「雑則」の全7章23か条で構成
内容
第1章総則 条例制定の目的
市民・NPO・事業者・行政の役割分担とパートナーシップのもと、住みよい高知市を実現するために、必要な基本ルールを定め、市民のニーズに柔軟に対応できる行政のシステムや市民の自主的なまちづくり活動を支えていくためのしくみづくりを目指して制定されました。
第2章パートナーシップによるまちづくりの基本原則
誰もがまちづくりに参加できるきっかけづくり、自主性の尊重、合意形成の過程の尊重、情報の共有、及び相互の連携を基本原則として定めています。
第3章市民等の役割
市民・NPO・事業者の役割を主体性と参加、市民発意の尊重、理解・協力として定めています。
第4章市の役割
市の役割として施策の実施・広報広聴・説明責任、意見の反映と参加の仕組み、コミュニティ計画の策定、職員研修と環境整備について定めています。
第5章市民活動への支援
市民活動を促進するために活動拠点の整備等、情報提供・技術的支援、基金による助成について定めています。
第6章市民と行政のパートナーシップのまちづくり条例見守り委員会
この条例に基づく諸制度が適正に機能しているか見守るための組織「市民と行政のパートナーシップのまちづくり条例見守り委員会」について定めています。