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第403回高知市議会定例会市長説明要旨(平成19年6月15日)

 第403回高知市議会定例会にご出席をいただき,まことにありがとうございます。
 議案の説明に先立ち,当面する市政課題に関連して,ご報告と考え方を申し上げ,ご理解を賜りたいと存じます。
 まず,最初に,中心市街地における追手前小学校の一連の経過について申し上げます。
 当初からの経過を申し上げますと,少子化に伴う児童生徒数の全体的な減少傾向を受けて,平成7年5月に「高知市立小・中学校規模問題検討委員会」が発足し,過大規模校や過小規模校,中心市街地における学校規模等の検討がなされ,平成9年3月に提出された報告書では「中心市街地4校については,4校を2校に統廃合するのが自然だと思われる。その組み合わせは,新堀小学校と追手前小学校,第四小学校と第六小学校が考えられるが,統廃合を行い2校にした場合でも,その学校規模はかろうじて適正規模の確保ができる状況である。なお,統廃合を検討する場合は,子どもたちへの教育効果を第一義としながら,保護者や地域住民の理解のもとに進めることが必要である。また,統廃合を行う場合,新校の位置は経済面からも考え,どちらかの既存校に統合することが望ましい」との報告内容がまとめられております。
 この報告内容をもとにして,平成9年から平成11年にかけて4校のPTA役員や保護者の方々などと協議を重ねてまいりましたが,統合の合意形成には至らず,その後,平成12年3月に庁内組織として「通学区域・学級規模問題検討委員会」を立ち上げ,過小規模校・小規模校9校についての検討を行い,「教育効果の向上を図るとともに,学級規模の適正化の手立てを行政として打つべき」との考えから,通学区域外からの入学・転学を認める,いわゆる「特認校制度」を試行実施することが提言され,現在に至っております。
 この提言報告書には,まとめとして,「今後は,特認校における児童生徒数の状況や教育効果等に注目しつつ,状況に応じて随時検討や見直しをしていくことが必要である」ことや,「また,社会的変動が著しい今日においては,時代の流れや国の動向を見据え,本市における都市構造や人口の変動,それぞれの学校における教育課題等を踏まえながら,一定期間を置いて改めて学校規模の適正化や校区の在り方,学校選択制度等について検討することが必要であると考える」ことも明記されております。
 この報告を受けて,平成13年度の入学から旧市内の小学校8校,中学校1校の特認校制度がスタートし,平成18年度には合併後の土佐山中学校が新たに特認校に指定され,現在10校で特認校が開設されているところですが,平成13年度の特認校のスタートから6か年が経過したことから,この6年間の総括とその教育効果,現況での課題及び問題点等について,今春,教育委員会に検討をお願いしているところです。
 特認校制度がスタートして6年の間に,社会情勢や経済状況などの社会環境も変わりつつあり,教育委員会には中心市街地の学校の在り方と生徒数の減少が著しい周辺部の学校の在り方等について,検討作業を進めていただいております。
 中心市街地においては,今後,まちづくり三法などの国の法改正等の動向を受けて,様々な動きが起こってくる可能性もあり,国立大学法人高知大学では,「社会ニーズに対応した教育ルネッサンス等のプログラム開発」という事業メニューで,地域と連携した都心キャンパスの在り方を調査する国への概算予算要望が提出される予定と伺っております。
 現在,教育委員会では特認校制度の在り方などについて,追手前小学校のPTAや保護者の方々との意見交換を始めておりますので,関係の方々のご意見や教育委員会としての特認校の在り方等の検討報告を取りまとめていただいたうえで,さらに広く議会の皆様方や関係の方々の活発なご意見を賜りながら,総合的に判断してまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いいたします。

 次に,現在,全国的な課題となっています地域間格差について申し上げます。
 近年の大都市等における好景気の影響を受けて,地方税の中で偏在性が高いと言われている法人事業税及び法人住民税の地方法人二税の税収が急速に回復していることを背景に,東京都などでは地方税収が大幅な増収となる一方で,高知県をはじめとする地方では税収が伸び悩み,都市部と地方との地域間の税収格差はさらに拡がり,財政力の差も拡大する傾向にあります。
 こうした中,去る5月に,県内有力建設企業が破産申し立ての準備に入ったことが明らかになり,本県の景気状況の厳しさを改めて強く認識するとともに,この倒産に伴う大量の離職者等の支援対策に高知労働局や県と情報を共有し協力して取り組んでまいります。
 国においては,地域間の格差問題の重大性について総務省と財務省が共通認識の下,共同のプロジェクトチームを設置して,企業が集中し税収が伸びている都市部と,もともと税源に乏しい地方との格差の是正について検討が行われておりますが,本来,国から地方への税財源の移譲を行うべきところであるにもかかわらず,地方税総額の中での「ふるさと納税」が議論されるなど,依然として課題は多いものと認識しています。
 また,地域間格差の是正とも関わりのある地方分権改革の動向につきましては,本年4月の地方分権改革推進法の施行と同時に,内閣府に地方分権改革推進委員会が設置され,概ね今後2年以内に順次,地方分権改革推進計画作成のための具体的な指針について勧告するため論議が行われていますが,さらに本年5月29日の閣議において全閣僚をメンバーとする地方分権改革推進本部が設置されたところです。
 去る5月30日に開催された地方分権改革推進委員会では,地方の多様な価値観や地域の個性に根ざした豊かさを実現する住民本位の分権型社会への転換等や,国と地方の役割分担の徹底した見直しに応じた事務の内容と責任に見合った財源の確保とともに,地域間の財政力格差の縮小に配慮した地方の税財政基盤の確立が今後目指すべき方向性として示されております。
 地方分権改革に関しましては,本年4月10日に開催された全国市長会主催による市長フォーラム「第二期地方分権改革を展望するから地方の自立と参画をいかに実現するか」に,私もパネリストとして参加させていただき,活発な意見交換を行ってまいりました。
 パネルディスカッションでは,これまで地方六団体からも提言してまいりましたが,地方固有の財源であります地方交付税について,その配分方法に地方が深く関与できる地方共有税に制度転換することや,地方共有税制度運営のための地方自治体の連携の重要性について意見を申し上げたところです。
 来週の閣議で決定されます「骨太方針2007」におきまして,地方分権改革推進のために3年以内に「(仮称)新分権一括法案」を国会に提出することが明記される予定ですが,今後とも全国市長会等関係団体と連携を図りながら,国に対して真の地方分権型社会の実現と地域間格差の是正に向けて積極的に意見を述べてまいります。
 次に,平成19年度から本格的に取り組んでおります事務事業の総点検について申し上げます。
 本市における今後3年間の行政改革第2次実施計画では,現在の危機的な財政状況を克服するため,平成19年度から3か年で一般財源ベースで190億円の収支不足の改善を進めながら,平成24年度までに市民130人あたり一人の職員数に総定数を削減することを目標としております。
 これらの目標を達成するための取組である事務事業の総点検では,「事務事業の抜本的な改革」,「アウトソーシングの推進」,「業務プロセスの改善」の3つの取組を進め,組織と業務のスリム化を図っていくこととしております。
 具体的には,市民生活を守り支えるために継続して市が公務として行うべき業務は何であるか,この原点に立ち返ってすべての事務事業をゼロベースから見直してまいりますが,引き続き公務として行うべき事務事業につきましても,外部へのアウトソーシングの可能性について行政コストの削減やワークシェアリング,地域産業の振興など様々な角度から検証しながら,最終的には,現在の事務事業を「行政が自ら行うもの,民間にまかせるもの,廃止するもの」に整理してまいります。
 事務事業の総点検については本年4月からすべての職場で取組に着手し,現在,各部局での検討内容を企画財政部において取りまとめているところであり,7月から8月にかけて実施するサマーレビューや行政改革推進本部等で十分な論議を重ね,9月議会にはその結果を取りまとめ概要などをお示ししてまいりたいと考えております。
 また,平成19年度末までには,春野町と合併後の新たな定員適正化計画をはじめ,アウトソーシング推進計画や公社等外郭団体見直し方針など,今後の組織運営のポイントとなる行財政改革の具体的な計画も策定することとしております。
 いずれの取組につきましても,市民生活を守るという姿勢を基本に,議会の皆様や市民の皆様のご理解とご協力をいただきながら,不退転の決意で取り組んでまいりますのでよろしくお願いいたします。

 次に,市町村合併に向けた取組について申し上げます。
 高知市と春野町との合併に関しましては,3月16日に知事による合併の決定及び総務大臣への届出を経まして,4月16日付けで総務大臣による告示がなされ,これにより,春野町との合併の法的効力が生じ,いよいよ来年1月1日に新生35万都市高知が誕生することとなります。
 現在,2市町の関係部署では,行政制度等の細部にわたる調整や引継業務の確認,電算システムの統合整備,条例,規則の見直しなど,合併に伴う事務移行作業等に精力的に取り組んでいるところです。
 今後の地方分権の推進や道州制の動向等を見据えますと,これからの自治体は,自立と地消地産などの自助努力も含めた地域振興に積極的に取り組んでいくことが,ますます重要になってまいります。
 本市は,春野町との合併によりまして,仁淀川河口の東部に広がる県内屈指の施設園芸地域が新たに市域に加わり,農業産出額も県下市町村の中で随一の農業生産地域となりますことから,農産物の販路拡大等を含め,都市部と中山間地域及び田園地域のそれぞれの特色や資源を最大限に活かしたまちづくりを進めていく必要があります。
 このため,現在,各分野における組織等を通じまして市民の皆様方から合併後のまちづくりに対するご意見やご要望等をお伺いしたいと考え,本年5月から7月までの間に合計15回の予定で,「まちづくりトーク」を開催しているところです。
 これまで5月7日に開催した各地域を代表する消防団組織を皮切りに,町内会連合会や建設産業の方々,農業,林業,水産業の各団体,民生委員児童委員協議会連合会,商業団体など各種団体の皆様方と計12回のまちづくりトークを開催してまいりました。
 これまでのまちづくりトークでは,団体ごとに専門的な観点からのご意見を広くいただきますとともに,南海地震に備えた防災対策,特に津波対策や公共施設等の耐震化の早期整備についてのご意見,また本県の厳しい景気状況や雇用情勢の中で地元企業育成のための施策の必要性など,多様なご意見やご提案を賜っております。
 今後も医療関係や学校教育関係,スポーツ関係の皆様方と順次まちづくりトークを開催させていただく予定であり,様々な分野でご活躍されている皆様方からの貴重なご意見やご提案を参考にしながら,平成20年1月の春野町と合併後の「にぎわいとあんしんのまちづくり」に向けた政策の展開に繋げてまいります。

 次に,中心市街地活性化の取組について申し上げます。
 本市の中心市街地の中でも特に中心商業地区は,相次ぐ大型商業施設の撤退や歩行者通行量の減少,空き店舗の増加などにより衰退傾向が顕著となっており,このまま中心市街地の危機的な状況が続きますと,本市の個性ある都市の魅力の喪失にも繋がっていくことが大変危惧されることから,中心市街地の活性化が急務となっております。
 こうした状況の中で,都市機能の拡散を抑制して中心市街地に蓄積されている歴史,文化,景観資源,さらには社会資本や産業資源等の既存ストックを有効活用し,地域の創意工夫を活かしながら,「コンパクトでにぎわいのあるまちづくり」を進めていくことを目的に昨年8月に施行された「中心市街地の活性化に関する法律」の主旨を踏まえ,現行の中心市街地活性化基本計画を見直し,新たな基本計画を策定することといたしました。
 新たに作成する基本計画については,基本計画が法に基づいて認定されてから5年という限られた期間の範囲内で,中心市街地の活性化に寄与できる具体的な事業にどのようなものがあるかなど,様々な要素を踏まえた上で,県都の中心市街地の将来像をしっかりと見据えた判断をしていく必要があります。
 本年5月には,本市議会におかれましても高知駅周辺や中心商業地区のほか,近隣の商業地区等のまちづくりに関して具体的に検討を進める都市再生調査特別委員会が設置されたところですが,執行部としましても庁内組織として全庁的な論議や部局間の調整を行う機関として庁議メンバーで構成する高知市産業活性化推進本部を設置し,その下に個々具体的な施策等について検討を行う関連部局の課長級を主体とした中心市街地活性化幹事会を設置したところであります。
 また,今月末を目途に,本市の中心市街地活性化に関わる地元関係者や商業者などの方々にご参加いただき,中心市街地活性化協議会設立のための準備会も設置する予定であります。
 なお,平成19年度は本格的な取組に向けての準備作業として,諸条件の整理や方向性の見極め等に取り組むこととしておりますが,並行して先に申し上げました庁内外の組織が連携し,現行の中心市街地活性化基本計画の見直しと中心市街地の核となる中心商業地区再生基本計画の策定作業にも着手してまいります。
 次に観光振興の取組について申し上げます。
 本年4月に,昨年の本県を訪れました県外観光客の入り込み数が対前年比で104.9パーセント,約15万人増の322万人と発表されました。
 この要因としましては,NHK大河ドラマ「功名が辻」の効果もあり,「土佐の高知」に対する関心が全国的に高まったことや,本市や県をはじめ官民が一体となって開催いたしました「土佐二十四万石博」の成果もあったものと認識しており,この結果は来年の「花・人・土佐であい博」開催に向けて大きな励みになるものと考えております。
 例年,大河ドラマの舞台になった観光地の多くは,翌年,観光客が大幅に落ち込む傾向にありますことから,高知県や関係団体とともに平成19年度をポスト「功名が辻」,プレ「花・人・土佐であい博」の大切な期間として位置づけ取組を進めております。
 本年4月は「功名が辻」効果がまだ色濃く残っており,なかでも高知城は一豊夫妻の功名が結実したシンボルとして全国的に人気が高いことから,観光客の入り込みも多く,本市の新規事業として初めて「夜の高知城」を売り出すため「高知城花回廊」を4月28日から3日間開催いたしました。
 夜の高知城を舞台として,「花」「灯り」「和」をテーマに,天守閣までの石段に200基の灯籠を灯し,石垣や生け花の大作10作品のライトアップを行い,天守閣本丸書院などでの土佐琵琶や土佐一絃琴の演奏など,いつもとは全く趣が異なった幻想的な空間を創造し,会場を訪れた約5万8千人の観光客や市民の方々に新たな高知城の魅力を多いに楽しんでいただきました。
 今回初めて開催いたしました「高知城花回廊」は,観光関連業界の方々からも旅行商品としての高い評価を受けることができたところであります。
 今回の成果を踏まえまして,平成20年度開催の「花・人・土佐であい博」では,開幕イベントとなります「ジャパン・フラワー・フェスティバル」や牧野植物園での「フラワー・フェスタ」と一体性を持たせ,全国に12か所しかない木造天守の高知城の魅力と,まちなか散策や夜のそぞろ歩きといった近年の観光客の指向を組み合わせた観光施策の展開を県や関係団体とともに実施し,誘客に努めてまいります。

 次に,本年8月25日から9月2日までの期間,大阪市長居陸上競技場で開催される世界陸上競技選手権大阪大会の事前合宿の取組について申し上げます。
 第11回目となる今回の大会は,平成3年の東京大会以来16年ぶりに日本で開催されるもので,約2,000人もの世界のトップアスリートが参加する予定となっています。
 昨年6月に高知県,高知県体育協会,NPO法人高知陸上競技協会,観光関係団体等とともに招致委員会を立ち上げ,事前合宿の招致に取り組んでまいりました結果,ポーランド共和国とスロバキア共和国の2か国の選手団の来高が決定しておりましたが,昨日,新たにオーストラリアからも選手が正式に来高すると連絡がありました。
 このうちポーランド共和国につきましては約70名が春野総合運動公園で,スロバキア共和国につきましては約30名が高知市総合運動場で,それぞれ8月15日から8月21日までの間,またオーストラリア選手団は6名の選手が8月6日から順次来高し,8月23日までスロバキア選手と同じ高知市総合運動場で合宿を行う予定であります。
 各国選手団の皆様には,競技本番で好成績が残せますよう本国からのスムーズな高知入りとともに,合宿中はボランティアの方々のご協力もいただきながら安心して調整できる練習環境を整備してまいります。
  また,高知市内や春野町内の小学生達が丹精込めて育てた花を競技場一杯に飾ったり,心のこもった応援メッセージによる激励を行うなど,「高知でキャンプをして良かった」と言っていただけるような工夫を重ね,今回の事前合宿を成功させて,2008年開催の北京オリンピックの際にも事前合宿地として利用していただけますよう,万全の態勢で臨んでまいります。
 なお,今回の事前合宿をきっかけといたしまして,高知市と春野町の学校給食を実施している小・中学校では,6月から7月にかけてポーランド料理やスロバキア料理を学校給食の献立に加えるとともに,中学生・高校生につきましては陸上競技力の向上を図るためNPO法人高知陸上競技協会と協力して各国選手団の指導者による陸上教室を開催するなど,子どもたちの国際交流にも役立ててまいりたいと考えております。
 次に,スポーツ愛好家の中でも競技志向の高い中・高年齢者を対象としたスポーツの祭典「日本スポーツマスターズ2008高知大会」の開催について申し上げます。
 同大会につきましては,平成20年9月19日の開会式を皮切りに翌日から26日までの7日間に約7,000人の選手・役員が全国から参加して,高知市を中心に13競技が行われる予定となっておりまして,今月5日に大会の実行委員会が設立されました。
 本市では,くろしおアリーナでの水泳や大原町総合運動場体育館でのバスケットボールのほか,自転車競技やソフトテニス,軟式野球など7競技が,また来年1月に合併いたします春野町でも,県立春野総合運動公園でサッカーなど5競技が行われることとなっています。
 こうした全国的なスポーツ大会は,スポーツの普及振興はもとより,競技の開催に合わせまして,選手の応援団や報道関係者など大勢の方々が本市を訪れ大きな経済効果が期待されます。
 このため,日本スポーツマスターズ2008高知大会についても,大会の成功に向けて財団法人日本体育協会ほか関係競技団体や関係機関との連絡調整を密接に行いながら万全の準備作業を進めるとともに,観光面でも受け入れ態勢を整えまして,高知の魅力を全国にアピールする絶好の機会と捉え,積極的にPRに努めてまいります。

 次に,平成18年度の決算見込みについてご報告申し上げます。
 一般会計におきましては,地方交付税改革による普通交付税の減収などの影響により,前年度に引き続き厳しい財政運営となりましたが,退職手当債の活用等により財源の確保に努めたことや,特別会計への繰出金及び公共事業等の歳出に不用が生じたことなどにより,収支の均衡を保つことができる見込みとなっています。
 特別会計では,収益事業におきまして歳出の縮減等により単年度収支が僅かではありますが黒字となる見込みですが,施設建設時の起債償還を行っている駐車場事業や国民宿舎運営事業の会計とともに累積では引き続き収支不足が生じる見込みでありますことから,今後とも収入の確保と経費の節減に努め,経営収支の改善に一層努力してまいります。
 企業会計では,水道事業で収益的収入は給水収益などの減少のため前年度より2.1パーセントの減少となりましたものの,収益的支出が人件費,支払利息などの減少のため3.2パーセントの減少となったことにより,10億3,960万円余りの純利益となっております。
 以下,議案についてご説明を申し上げます。
 今回提出いたしました議案は,予算議案2件,条例議案3件,その他議案6件です。
 まず,今回の補正予算は,一般会計では国からの補助内示に基づき民間法人が実施する公的介護施設等の整備事業に対して補助金を交付するとともに,春野町との合併に伴う準備としまして現在の町道の市道への変更に係る道路台帳整備の経費について,また,へき地診療所事業特別会計ではインフルエンザ抗体調査研究事業の実施に係る経費について,それぞれ補正することといたしました。
 以上,申し上げました内容によりまして,提案いたしております今回の補正規模は,
 一般会計   2,250万円
 特別会計    154万8千円
のそれぞれ増額であり,補正後の予算規模は,全会計の純計で2,674億9,500万6千円となります。
 なお,この補正財源としては,国庫支出金及び繰入金を特定財源として充当いたしました。
 次に,予算外議案について申し上げます。
 条例議案は,法令の改正に伴うものなど3件です。
 市第59号議案は,政令の改正に伴い消防団員等の配偶者以外の扶養親族について補償基礎額の加算額を改正するものです。
 また,市第60号議案は,高知市浦戸に設置されています高知市立共同砕氷施設の廃止に伴い条例の一部を改正するものです。
 その他の議案は,住居表示を実施するに際しまして,弥右衛門土地区画整理事業施行地区内の町の区域の変更及び字の廃止に関する議案,総合運動場における施設の滞納使用料等の支払いと施設の明渡しについての調停の申し立て議案,市営住宅の明渡し請求に関する訴訟の提起についての議案,工事請負契約の締結議案など6件です。
 報告11件につきましては,繰越計算書など,いずれも法令所定の手続によりご報告するものです。
 以上,提出をいたしました議案について,概要の説明を申し上げましたが,よろしくご審議の上,適切なご決定をお願いいたします。