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第474回高知市議会定例会市長説明要旨(令和2年3月5日)
第474回高知市議会定例会市長説明要旨
令和2年3月5日
第474回高知市議会定例会にご出席をいただき,まことにありがとうございます。
今回議題となっております市第55号及び市第56号の地方自治法第238条の7第2項の規定に基づく審査請求に関する諮問議案について申し上げます。
市第55号及び市第56号の諮問議案につきましては,いずれも高知市教育長が行った運動場市の利用申込みの不許可に関する処分について,令和元年6月28日付けで審査庁である高知市長に対し,行政不服審査法に基づく審査請求がなされましたので,その裁決に当たり,地方自治法第238条の7第2項の規定に基づき市議会にお諮りするものです。
この2つの審査請求につきましては,いずれも高知市総合運動場における平成31年度の運動場市の利用の許可を受けるための利用申込みに対し,高知市教育長が不許可とした処分を不服として,その処分を取り消すよう求める内容であり,審査庁において,法令所定の審理手続を行い,本件処分に違法又は不当な点がないかを検討した上で,本議案を提案させていただいたものでございます。
本議案につきましては,地方自治法第238条の7第3項の規定に基づき諮問してから20日以内にご決定いただく必要がありますことから,他の議案に先立ちましてご説明を申し上げましたが,よろしくご審議の上,ご同意を賜りますようお願いいたします。
引き続きまして,市第1号議案から市第54号議案につきまして,提案理由の説明を申し上げます。
議案の説明に先立ち,当面する市政課題に関連して,ご報告と考え方を申し上げ,ご理解を賜りたいと存じます。
1 新議場での開会
市制施行130周年記念の年に落成いたしました新しい議場におきまして,今定例会の開会を迎えることができますことをお慶びを申し上げます。
この議場における議長席の後方の壁は,旧庁舎の議場で使用されました木材を再利用しておりまして,過去の論戦に学びながら,未来に向けて活発に議論する議場が表現されています。
また,設備面では,押しボタン式の表決や大型スクリーン,インターネット生配信,聴覚に障害のある方が聞きやすい磁気ループ,親子傍聴室などを備えており,より市民の皆様に開かれた議会となることが期待されていることから,執行部としても,議員の皆様と活発な議論を展開してまいりたいと考えておりますので,よろしくお願いいたします。
2 新型コロナウイルス対策
まず最初に,新型コロナウイルス対策について申し上げます。
新型コロナウイルスにつきましては,国内でも感染が拡大し,感染源が特定できない市中感染の事例が多く報告されるなど,緊迫した状況が続く中,本市におきましても,先月29日に新型コロナウイルスに感染した患者さんが初めて確認され,今月1日には1例目の患者さんと同居されている母親の感染が,同2日には,1例目の患者さんの友人の感染が確認されました。
このことを受け,高知県は,感染の拡大を防止する観点から,厚生労働省に「クラスター対策班」の派遣を要請し,国立感染症研究所の専門家2名が来高され,感染経路等の調査を行うとともに,県と本市保健所で感染の拡大防止のための専門的なアドバイスを受けながら対応しています。
政府は,先月1日,「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」,いわゆる感染症法に基づく「指定感染症」に指定し,これまで感染のリスクが高い海外エリアからの入国者・帰国者に対する検疫の水際対策を講じてきましたが,国内の複数地域において,感染経路が明らかでない患者が散発的に発生していることから,同月25日,現在講じている対策と今後講じていくべき対策を整理し,「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」を発表しました。
本市では,先月4日から高知県と合同の電話相談窓口である「新型コロナウイルス相談センター」を設置し,県民・市民の皆様の様々な不安の声に対応する体制を強化するとともに,「帰国者・接触者外来」を高知医療センターに設置するなど,県及び地域の各医療機関,医師会などの関係団体等と連携して感染拡大防止に取り組んでおり,同月27日に,高知市危機対策本部を設置し,全庁での情報共有を徹底し,今後の対応方針を決定いたしました。
同日には,安倍内閣総理大臣から,「患者クラスターが次のクラスターを生み出すことを防止することが極めて重要で,感染拡大防止に向け,ここ1,2週間が極めて重要な時期となるため,子どもたちの健康・安全を第一に考え,全国すべての小学校,中学校,高等学校,特別支援学校について,今月2日から春休みまで,臨時休業を行うよう」にとの要請がありました。
本市としましては,多様な家庭のご事情や学校現場における対応等に必要な準備期間を設けるとともに,今月4日・5日の高等学校の入学試験への対応も考慮して,明日6日からの臨時休業を決定いたしました。
なお,高知特別支援学校につきましては,臨時休業とした場合に子どもだけで過ごすことが難しい家庭がかなりあると想定されますので,今回の臨時休業の対象とはしておりません。
子どもたちの安全の確保や保護者の方々が安心して働ける環境を整えるため,特に小学校低学年等で自宅待機が困難な児童生徒を対象に,希望に応じて,学校で過ごすことができる「子どもたちの居場所」を確保するとともに,放課後児童クラブでは,臨時休業となる期間,原則として,平日午後2時から開設し,学校での受入れと合わせた対応を行ってまいります。
加えて,今月15日までは,日曜市をはじめとする本市主催の各種イベントの中止等を決定するとともに,オーテピアについても臨時休館とし,さらに個人市民税・県民税の申告期限を4月16日まで延長するなど,感染防止に向けて万全の対策を講じることとしています。
国においては,先月13日に予備費103億円を含む総額153億円の緊急対応策を取りまとめ,帰国者等への支援,国内感染対策の強化,水際対策の強化等に加え,影響を受ける各産業等への緊急対応などに取り組んでおり,本市としましても,地域経済に与える影響にも十分留意し,必要な対策を順次講じてまいります。
今後とも,刻一刻と変化する最新の情報を注視しながら,感染予防を徹底するとともに,県と連携し厚生労働省の支援を受けながら,新型コロナウイルス対策に万全を期すとともに,一日も早い感染の終息を強く望むところです。
さて,今月11日で東日本大震災の発生から早くも9年が過ぎようとしていますが,この間,平成28年熊本地震をはじめ平成30年大阪府北部地震や7月の西日本豪雨,昨年の台風19号による河川の氾濫など,近年,相次いで大規模な自然災害が発生し,多くの尊い人命が失われています。
犠牲になられました方々のご冥福を心からお祈りいたしますとともに,台風などの豪雨災害や南海トラフ地震対策への備えに万全を期すため,全庁を挙げて取り組んでまいります。
3 国政・経済の動向
次に,国政の動向と我が国の経済状況について申し上げます。
先月17日に内閣府が発表しました昨年10月から12月期の国内総生産の実質成長率は,消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動減に加え,台風や暖冬の影響により個人消費が落ち込み,前期比1.6パーセント減,年率換算では6.3パーセント減と5四半期ぶりのマイナス成長となりました。
また,先月20日に発表された内閣府による月例経済報告では,先行きについて,「当面,弱さが残るものの,雇用・所得環境の改善が続く中で,緩やかな回復が続くことが期待される」との見方を示す一方で,「新型コロナウイルス感染症が内外の経済に与える影響に十分注意する必要がある。また,通商問題を巡る動向等の海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響にも留意する必要がある」とされています。
県内では,先月10日に発表された日本銀行高知支店の高知県金融経済概況において,「高知県の景気は一部に弱めの動きがみられるものの回復している」と2か月連続で据置きの判断がなされ,「先行きについても回復が続くと考えられる」とする 一方で,「海外経済を起点とした県外需要の動向等について注視していく必要がある」とされており,県内経済におきましても,新型コロナウイルス感染症の影響が出始めていることから,それぞれの事業所等の影響について,関係機関と連携しながら実態把握に努め,県市で連携して支援に取り組んでまいります。
4 財政健全化の取組
こうした内外の経済状況の下,先月4日に閣議決定された「令和2年度地方財政計画」では,地方法人課税の偏在是正措置による財源を活用し,地方団体が地域社会の維持・再生に向けた幅広い施策に自主的・主体的に取り組む「地域社会再生事業費」を創設するとともに,会計年度任用職員制度の施行に伴う期末手当の支給等に係る経費が新たに計上されるなど,一般財源総額は,前年度を7,246億円上回る63兆4,318億円が確保されました。
地方交付税につきましては,前年度を4,073億円上回る16兆5,882億円となり,地方交付税の代替措置である臨時財政対策債との合計でも2,903億円増の19兆7,280億円が確保されています。
加えて,防災・減災対策の推進として,昨年の台風19号による河川氾濫等による大規模な浸水被害の発生を踏まえ,「緊急浚渫推進事業費」が創設されました。
また,県外では,倒木による停電被害が拡大したことや,近年の森林の保水力の低下による洪水氾濫,山腹崩壊,流木被害等が発生していることから,森林環境譲与税が前倒しで増額されることとなり,本市としましても,これらの財源と合わせて「緊急防災・減災事業債」をはじめとする有利な財源を積極的に活用し,防災対策等を推進してまいります。
令和2年度高知市一般会計当初予算につきましては,市税収入を税制改正等の影響から対前年度比6億円減の450億円と見込む一方で,法人税割の減収補てんとして創設される法人事業税交付金の収入を約4億円,地方消費税交付金については,消費税率引上げに伴い13億3千万円増の77億1千万円と見込んでいます。
また,歳出については,「高知市財政健全化プラン」に基づく420億円の縁故債の借換えによりまして,公債費が12億7千万円余り減少する一方で,会計年度任用職員制度の施行に伴い増額となる経費として6億8千万円余りを計上することに加えて,少子高齢化の支援をはじめとする社会保障関係経費の伸びなどから,収支均衡を保つため財政調整基金や減債基金を財源として充当しています。
今後の財政見通しでは,「高知市財政健全化プラン」の計画期間である令和4年度までの5か年において,今年度末の縁故債の借換えなどにより,収支不足額は53億円となり,昨年3月時点の同プランでお示しした117億円の不足額と比較しますと,64億円の収支改善が図れる見通しとなっています。
一方で,厳しい財政状況に変わりはなく,「高知市財政健全化プラン」に基づき,自主財源を中心とした歳入確保に努めるとともに,事務事業の見直しや投資事業の平準化・先送りによる公債費負担の低減など徹底した歳出削減に着実に取り組み,健全な財政運営を目指してまいります。
5 新庁舎の供用開始
次に,本年1月から供用を開始しました新庁舎について申し上げます。
昨年11月末に完成した新庁舎につきましては,12月28日に落成式典及び新庁舎見学会を開催し,2千人を超える多くの方々にご来庁いただき,盛況の中,お披露目することができました。
1月14日からは,中央窓口センターや保険医療課,税三課など,主要な窓口業務を開始し,先月3日には新庁舎におけるすべての職場での業務を開始いたしました。
中央窓口センターの「おくやみ窓口」は,ご心痛の最中に多くの手続が必要となりますご遺族の皆様のご負担を少しでも軽減するため,死亡に伴う各種の手続を総合的にご案内する窓口として開設しています。
先月末までに634件のご利用をいただいており,ご遺族の方々からは,必要な手続が抜かりなく案内されること,予約制の導入により待ち時間の短縮が図られていること,申請書の記入負担が軽減されたことなどから,概ねご好評をいただいておりますので,今後も関連窓口との連携を十分に図りながら,ご遺族の方々の思いに寄り添った丁寧な応対を心がけてまいります。
また,現在の第二庁舎につきましては,引き続き庁舎として利用していくため,本年7月から庁舎1階を職員用駐輪場として整備するとともに,2階及び3階の執務室につきましては,電気・空調・衛生設備などの改修を実施してまいります。
今後のスケジュールとしては,本年7月から工事に着手し,年末の完成を目指すとともに,来年1月にかけまして,第二庁舎2階フロアに農林水産部及び商工観光部,3階にはプリントセンターを移転する予定です。
6 南海トラフ地震対策の取組
次に,南海トラフ地震対策の取組について順次申し上げます。
まず,守った命をつなぐための避難所における環境対策について申し上げます。
南海トラフ地震などの大規模災害時には,避難所での生活環境の変化による災害関連死を防ぐことが大きな課題となっており,特に避難所におけるトイレ確保の対策が重要になります。
これまで本市では,発災してから3日間については,携帯トイレ・簡易トイレの使用を基本として備蓄を進め,仮設トイレの応援協定の締結などに取り組んでまいりました。
令和2年度は,平成29年1月に設置した「高知市災害時トイレ対策検討プロジェクトチーム」が昨年3月に取りまとめた報告書に基づき,発生頻度の高いレベル1の地震発生時に,4日目から1か月程度の期間におけるトイレ確保策として,津波浸水区域外の主要な避難所へ新たな貯留型マンホールトイレの基本・実施設計を行い,4日目以降のトイレ不足を解消し,良好な避難所環境の確保を図る取組を進めます。
また,マンホールトイレの整備と併せて,清潔でプライバシーが確保されたトイレを避難所などに適時供給できるトイレトレーラーを購入することとしており,大規模災害時には衛生環境の向上につなげるとともに,平常時には地域の様々なイベントで紹介するなど,災害時のトイレ対策について啓発する広告塔の役割も期待しています。
さらに,一般社団法人助けあいジャパンが企画する災害派遣トイレネットワークプロジェクト「みんな元気になるトイレ」事業に本市としても参画し,全国で大規模な災害が発生した場合には,トイレトレーラーを所有する本市をはじめとする各自治体から被災地へトレーラーを派遣して災害支援を行うとともに,本市が被災した場合には,全国からトイレトレーラーの派遣を受けることを想定した受援体制を構築してまいります。
次に,災害時における要配慮者支援対策について申し上げます。
避難行動要支援者対策の取組では,避難支援のための個別計画の作成に際して,ご本人との面会が必要になります。
これまでの取組では,介助が必要な方や障害がある方への支援方法を検討するときに,「介護などの専門的な知識がなく,支援に不安がある」などといった課題が多く出されています。
このため,昨年8月から,防災対策部・健康福祉部・市民協働部と高知市社会福祉協議会がプロジェクトチームを設置し,個別計画の作成を推進するための方策などについて検討を重ねてまいりました。
その結果,要支援者ご本人と良好な関係を日頃から築かれている介護・福祉事業者の皆様に支援のご協力をいただく新しい仕組みを構築することとし,現在,その準備を進めています。
令和2年度には,津波の到来時間が早い沿岸地域にモデル地区を設定し,庁内の関係課に加えて,介護・福祉事業者の皆様に同意確認書提出の周知や個別計画作成の助言等をいただきながら,災害時の避難支援の手法をより具体的に検討してまいります。
次に,災害時オペレーションシステムの導入について申し上げます。
毎年のように全国各地で発生する大雨等による大規模災害や,南海トラフ地震発生の緊迫度が高まる中,限られた消防力をより効率的に運用するため,被災状況等の早期把握や情報共有などが課題となっています。
その解決策として,国も推奨する映像による被災状況を迅速に集約・管理できる「災害時オペレーションシステム」を導入することとし,併せて公衆通信網が破綻した場合でも通信機能を確保できる自営通信網の整備を進めてまいります。
このシステムは,災害現場の映像情報の伝達に加えて,情報発信者の位置が自動的に地図に反映されることで,市域全体の被災状況を俯瞰(ふかん)的に確認することができ,加えて,市災害対策本部をはじめ,県や緊急消防援助隊等とも情報共有が可能となるクラウドでの情報管理が行えることから,災害対応力をさらに高め,被害の軽減につなげてまいります。
7 地域共生社会の実現に向けた取組
次に,地域共生社会の実現に向けた取組について申し上げます。
昨年11月,地域の薬局や社会福祉法人のご協力をいただき,モデル地区として市内5地区において27か所の「ほおっちょけん相談窓口」を開設しました。
この相談窓口は,令和元年度からスタートした第2期地域福祉活動推進計画に基づき,地域で課題を抱える人々を孤立させず,早期に把握して,適切な支援につなげていく取組であり,幅広い生活上の困りごとを抱えている方々が問題解決の糸口につなげる機会を増やし,支え合いのある地域づくりを進めるものです。
個々の相談内容については,高知市社会福祉協議会をはじめとする関係機関などに適切につなげて課題解決に努めており,今後はそれぞれの相談内容を踏まえ,各地域で住民の皆様や関係機関が主体的に課題解決を図る仕組づくりに向けた話し合いの場を設置することなど,取組を充実させてまいります。
本年1月からは,地域の生活支援情報を地図上でデータとして見える化し,地域福祉の分野ごとの情報を一元的に提供する「高知くらしつながるネット(愛称:Lico(リコ)ネット)」の運用を開始しております。
この情報サイトでは,各地域における施設サービスや相談窓口等に関する約2,700件の社会資源情報を掲載し,インターネット上の情報へスムーズにアクセスできるようになっており,カシオ計算機のプラットフォームを活用し,医療・介護・障害・子育て・ボランティアなど5つの分野の情報を網羅した全国でも先進的な取組となっています。
既に,利用された方々から様々なご意見もいただいておりますので,幅広い分野で市民の皆様や支援者の方々にご利用いただけるよう,さらなるサービスの充実に努めてまいります。
次に,今月23日から,高知市社会福祉協議会が総合あんしんセンター3階の医師会准看護学院跡に入居して業務を開始いたします。
これまでの塩田町保健福祉センターと本町ニッセイ高知ビルとの分散配置が解消され,賃借料の軽減が図れるとともに,市社協における組織運営の連携強化が図られ,包括的支援体制の構築に向けて,あんしんセンター内の各種団体はもとより,多機関との協働の推進など,地域福祉の推進母体として,地域共生社会に向けた取組の推進につながると考えます。
国においては,地域共生社会の理念を踏まえ,制度の垣根を越えた包括的な相談支援体制の整備や,従前の高齢・障害・生活困窮などの分野ごとの国の補助金の紐付けを無くして,包括的な補助要綱に基づく交付を可能とする新たな財政支援制度の創設など,社会福祉法等の改正に向けた検討が進められることとなっていますので,こうした国の新たな動向を注視し,「高知市型共生社会」の実現に向けた取組を着実に進めます。
8 れんけいこうち広域都市圏の取組
次に,れんけいこうち広域都市圏の取組について申し上げます。
来年度の取組につきましては,成果につながっている首都圏等への見本市出展や,バイヤーを招聘した商談会を継続するとともに,高知新港に大型客船が寄港する際の圏域市町村を含めたPR等を岸壁で行う取組に加え,雑誌サライに圏域の通販カタログを同梱(どうこん)し,伝統的工芸品等の知名度の向上,販路拡大を図ることを企画しています。
来年度は,れんけいこうち広域都市圏ビジョンの計画期間の中間年度となる3年目を迎えることから,すべての事業についてKPIの検証を行うとともに,各市町村との連携を強化し,より一層圏域全体へ効果を波及させることができる取組を進めてまいります。
9 桂浜公園の再整備
次に,桂浜公園の再整備について申し上げます。
桂浜公園の再整備では,平成27年度に基本構想を,平成28年度に基本計画を策定し,売店などの商業施設が立地するエントランス・エリアのほか,自然・海浜景観エリアなど園内を6つのエリアに区分し,それぞれの整備目標などを定めております。
これらの計画について,民間の経営原理や資金の導入といった観点で観光関連事業者等のご意見をお聞きするサウンディング型市場調査として平成29年度に実施した「桂浜公園整備手法等調査」では,各エリアの整備内容のうち,エントランス・エリアの施設整備については,「当初から大規模な整備を行う手法よりも,段階的に整備を行っていく手法が,民間事業者の参入を促進する上で適切である」との調査結果が出されています。
この内容を受けまして,まずは既存施設をリノベーションにより活用し,民間活力を活かしながら,桂浜全体の魅力を高めて段階的に整備を進める手法を採用することとし,既存の売店事業者の方々と協議を進め,この度合意に至ることができました。
来年度は,既存の売店事業者が所有する施設を本市が鑑定評価に基づき取得して,耐震補強に向けた設計を行うとともに,令和3年度に予定しています桂浜公園全体の指定管理者の選定に向けた仕様書や募集要領の作成など,再整備に向けた取組を着実に進めてまいります。
10 新図書館西敷地利活用事業
次に,新図書館西敷地利活用事業について申し上げます。
昨年の12月定例会の経済文教常任委員会におきまして,各種団体の皆様との意見交換会や,アンケート調査でいただきましたご意見やご提案の内容についてご報告を申し上げ,議会からも様々なご意見をいただいております。
今後のスケジュールとしては,まず,庁内検討では十分なニーズ把握が難しい市場性の有無や,民間事業者からのアイデア等を聴取するため,本年7月から8月にかけて,民間事業者等と直接対話を行うサウンディング型市場調査を実施したいと考えています。
サウンディング型市場調査は,先の桂浜公園の整備手法の検討に当たっても実施しており,事業に関係する県内外の事業者から桂浜公園の在り方や整備内容に関わる様々なご意見をいただき,桂浜公園整備の方針を策定する上で大変有効でありましたことから,新図書館西敷地利活用事業においても民間事業者の意向の把握や,参入意欲の向上につながるものと考えます。
サウンディング型市場調査の実施後は,その調査結果等を踏まえ,新図書館西敷地の事業実施方針や募集要領の案を作成し,議会からのご意見もいただきまして,令和2年度中には,公募型プロポーザルによる事業者の募集をスタートしたいと考えております。
サウンディング型市場調査の実施や,民間事業者からのアイデア等を踏まえるとともに,市民の皆様からいただいたご意見やご提案を具体化した実施方針や募集要領の策定,さらには公開プレゼンテーションの実施や優先交渉権者決定後の定期借地権設定に係る基本協定の締結までの一連の事務手続には,リーガルチェックをはじめとする専門的な知識を有する民間の分析力や企画力等が必要であると考えておりますので,ご理解を賜りますようお願いいたします。
11 子ども・子育て支援の取組
次に,子ども・子育て支援の取組について申し上げます。
昨年11月には,西部健康福祉センター内に,本市で2か所目の子育て世代包括支援センターを開設し,母子健康手帳の交付や妊娠期の面談等の業務を開始いたしました。
令和2年度は,東部健康福祉センターへの整備を進め,市内3か所目の子育て世代包括支援センターを開設し,母子健康手帳の交付に向けた利便性を向上させるとともに,令和2年度末をもって各地域窓口センターで取り扱う母子健康手帳の交付を廃止し,これら3か所の子育て世代包括支援センターに取扱いを一本化することで,母子健康手帳交付時の妊婦さんとの全数面接を実現してまいります。
さらに,地域子育て支援センターについては,子育て世代が多く居住し,市民のニーズが高い北部地域での開設が必要であることから,塩田町の保健福祉センター南側1階部分を改修して,子育て世代包括支援センターを併設した「(仮称)北部地域子育て支援センター」の設計に着手し,令和4年度の開設を目指します。
次に,中学生までのインフルエンザ予防接種費用の一部助成について申し上げます。
インフルエンザの感染の規模は年によって違いがありますが,毎年のように流行期があり,保育園や学校において学級閉鎖が出るなど,子どもたちの健康や学習面への影響が大きく,保護者の皆さんからは,子どもがインフルエンザにかかると一定期間は仕事を休んで看病しなければならず,精神的にも経済的にも負担が大きいことや,子どもさんが多い世帯では,予防接種の費用負担も大きいとの声が寄せられています。
こうしたことから,子育て世帯の経済的な負担を軽減するため,中学生までの子どもさんに対し,インフルエンザ予防接種費用の一部助成を本年10月から実施します。
事業の内容としては,1歳から中学3年生までの子どもさんに対し,年齢に応じて年間2回まで,1回につき1,000円の費用を助成するもので,助成対象の期間は,インフルエンザの流行期を迎える前に予防接種を終える必要がありますので,10月から12月までとしております。
次に,民営保育所保育補助者雇上事業費補助について申し上げます。
この事業は,国の保育対策総合支援事業費補助金を活用して創設する新事業で,保育士資格を持っていない方で,保育に関する40時間以上の実習を受けた場合や,実習を受けた者と同等の知識及び技能があると県や市が認めた「保育補助者」を新たに雇上げする民営保育所に対して,その費用の一部を補助するものであり,保育士の負担を軽減し,保育士の離職防止を図ることを目的としています。
保育現場では,平成27年度からの「子ども・子育て支援新制度」の施行以来,「処遇改善の対策」や,昨年10月から実施された「幼児教育・保育の無償化」に伴う副食費の実費徴収など,様々な制度改正が毎年のように実施されており,保育士の業務負担の増加が課題となっています。
民営保育所で本事業を活用していただき,「保育補助者」を新たに雇上げることによって,保育士の負担軽減につながり,保育の質の確保と入所児童の処遇向上とともに,不足する保育士の人材を確保し,待機児童の解消につながることを期待しています。
12 人権尊重のまちづくりの取組
次に,人権尊重のまちづくりの取組について申し上げます。
本市では,不当な差別や偏見を解消し,誰もが自由で,一人一人が尊い存在として大切にされ,平等に扱われる社会を創っていくため,令和元年7月に「高知市人権尊重のまちづくり条例」を施行しました。
現在,この条例の規定に基づき,「誰一人取り残さない」というSDGs(持続可能な開発目標)の基本理念を踏まえ,様々な人権課題の解決に向けて本市として実施すべき諸施策の方向性と具体的施策を示す「人権施策推進基本計画」の策定に取り組んでおります。
令和2年度末の計画策定に向けて,本年6月頃に人権に関する市民意識調査を実施し,市民の皆様の人権に関する意識や現状認識,施策に対するニーズ等を把握して基本計画に反映してまいります。
近年,性の多様性に対する社会的な関心が高まってきていますが,社会の中での理解は十分に浸透しているとは言えないことから,性的少数者の方々は,学校や職場,地域など,社会生活のあらゆる場面で周囲の人々の無理解・誤解や偏見・差別などにより,様々な悩みや困難を抱えておられます。
本市では,性の多様性に関する理解を深め,性的少数者の人々が抱える課題を把握した上で,適切な配慮や対応を行っていくため,本市における「SOGI(多様な性自認・性的指向)ガイドライン」の策定に向けて取組を進めております。
本年度は,関係部局の職員によるワーキンググループを設置し,先進地等の事例研究などを行っており,今後,支援団体との意見交換などを踏まえ,相互理解を深めながら,令和2年度中にガイドラインとして取りまとめてまいります。
13 教育のICT化に向けた取組
次に,教育のICT化に向けた取組について申し上げます。
児童生徒の学習環境の向上及び情報化に対応するため,2022年度までの「ICT化に向けた環境整備5か年計画」に沿いまして,現在,市立小・中・義務教育学校及び特別支援学校の各学年に一台ずつ設置している電子黒板を,令和2年度中にはすべての普通教室に拡大するとともに,全小・中・特別支援学校において,教師向けの主要教科のデジタル教科書を導入します。
また,昨年12月13日に閣議決定され,国の令和元年度補正予算として2,318億円が措置された「GIGAスクール構想」は,令和時代のスタンダードとして,児童生徒一人一台の端末の整備と,高速大容量の通信ネットワークを構築することで,「一人一人の子どもたちを取り残さず,個別に最適化された学びを学校現場で実現する」というもので,この構想が実現されますと,教育現場では,パソコン・タブレットは「あったらいいな」ではなく,「無くてはならない」教材になってまいります。
本市におきましても,国の補正予算を活用し,令和2年度中に,高知商業高校を含む全市立学校において,高速大容量の校内無線LANを整備するとともに,学習用端末は,国の整備計画に沿って,小学校5年生・6年生と中学校1年生及び義務教育学校7年生用に,7,360台の端末を整備する経費を3月補正予算に計上しています。
14 令和2年度当初予算
次に,令和2年度当初予算について順次申し上げます。
令和2年度は,「連携と絆で次代につなぐ高知市型共生社会を目指して」をテーマに,5期目の市長選挙の公約としてお示しした「高知市・共生社会実現への5つのビジョン」で掲げた施策を着実に推進する予算として編成いたしました。
以下,5つの基本政策ごとに,主な施策について申し上げます。
1点目の災害に強く命をつなぐ「あんしん」の高知市では,まず,下水道総合地震対策について申し上げます。
下水道施設の地震対策としては,昭和27年の供用開始から既に67年が経過している下知ポンプ場について,令和2年度から総事業費約50億円で土木工事などの改築事業に着手し,令和8年度の供用開始を目指します。
下知ポンプ場は下知南部地区の排水を担う重要な基幹施設であり,今般の改築工事により耐震・耐津波性能を確保するとともに,雨水排水能力の一層の向上を図ってまいります。
新ポンプ場が完成しますと,南海トラフ地震の発生時には,国や県が進める三重防護による護岸の耐震化の効果と合わせて,長期浸水の早期解消に大きく寄与するものと考えます。
次に,市単河川浸水対策事業等について申し上げます。
近年,地球温暖化の影響による気候変動に伴い,大型台風や予測困難なゲリラ豪雨などにより全国各地で大災害が発生しており,昨年の台風19号では関東甲信越や東北地方を中心に記録的な大雨を観測し,甚大な被害が発生しました。
本市におきましては,平成26年8月の台風により,久万川,紅水川流域の初月地区や秦地区,また,江ノ口川流域の旭地区において,広範囲に浸水被害が発生したことを受けまして,「高知市街地浸水対策調整会議」を設置し,県市が連携して浸水被害の軽減対策に取り組んでおり,本年度には旭地区の「本宮町排水機場」が完成いたしました。
令和2年度には,秦地区の「一ツ橋排水機場」と小高坂地区の「福井第二排水機場」の排水能力を強化する整備を進めます。
併せて,公共下水道雨水整備事業では,秦地区で進めてきました排水能力の強化につきましては,平成30年度に「東秦泉寺補完ポンプ」,本年度に「南秦泉寺補完ポンプ」が完成し,供用を開始しております。
また,初月地区においては,紅水川北側で2か所の補完ポンプの整備を進めており,現在整備中の1か所目の補完ポンプが,今年6月末からの供用開始を予定しており,令和2年度は,2か所目の補完ポンプを整備し,初月地区における浸水被害の軽減を図ってまいります。
次に,上水道安全対策事業等について申し上げます。
上水道事業では,南海トラフ地震に備えて水道施設の耐震化や災害発生時の飲料水の確保など「災害に強い水道づくり」を進めています。
令和2年度は,針木浄水場から九反田配水所までの送水幹線が地震や突発的な事故により被災した場合に備え,別ルートに耐震管を布設する送水幹線二重化事業を引き続き実施し,バックアップ機能の強化を図ってまいります。
浄水施設,配水池,配水所等の重要な機能を担う基幹水道構造物につきましては,令和4年度の耐震化の概成に向けて,北部高地区(こうちく)配水池,九反田配水所の耐震補強工事や針木浄水場の耐震補強の実施設計を行うとともに,三里地区の給水の安定性向上や災害時の応急給水拠点として,緊急遮断弁を備えた配水池の築造に着手し,令和4年度の供用開始を目指します。
次に,2点目の交通と社会環境を整備する「あんぜん」な高知市では,まず,旭駅周辺市街地整備について申し上げます。
中須賀土地区画整理事業は,平成31年3月の仮換地指定に基づき,令和元年度から建物移転及び道路等工事に本格的に着手しましたので,今後も,地元住民の皆様のご協力をいただきながら,計画的に事業を推進するとともに,昨年10月から着手している下島町の都市再生住宅新築工事の本年12月末の完成を目指して取り組んでまいります。
次に,運転免許証返納促進事業について申し上げます。
近年,交通事故件数は全国的に減少傾向にあるものの高齢者の事故の割合は高く,特に高齢ドライバーの運転操作ミスによる重大な交通事故の多発が社会問題となっています。
このことを踏まえ,加齢に伴う身体機能の低下などにより運転に不安を持つ高齢者の方々に対し,自動車運転免許証の自主返納を促す取組として,免許証を返納された市内在住の65歳以上の方に,電車・バスで使えるICカード「ナイスエイジですか」の購入やチャージに係る費用を支援する制度を3年間の期間限定で創設し,高齢ドライバーによる交通事故の発生を抑制するとともに,公共交通の利用促進につなげてまいります。
次に,3点目の子どもと高齢者・障がい者の健康を支援する「すこやか」な高知市では,まず,産婦健診事業について申し上げます。
産後うつの早期発見や早期介入による産後のメンタルヘルスの改善を図り,産婦の自殺防止や新生児への虐待等を予防するため,令和2年度から産婦健診事業を開始します。
事業開始となる令和2年度は10月以降の出産を対象とし,産後2週間と産後1か月の時期に産婦に対する健康診査を実施し,母体の身体的機能の回復や授乳状況及び精神状態を把握するとともに,体調に応じた適切な支援につなげていくことで,産後の初期段階における母子に対する支援を強化し,妊娠期から子育て期にわたる切れ目ない支援体制を拡充します。
次に,秦中央保育園改築事業について申し上げます。
秦中央保育園の新園舎については,付加機能として,休日や平日の保育開設時間外には,地域の皆様にご利用していただける遊戯室を設計に盛り込むなどの工夫をしており,令和2年度は,隣接する秦ふれあいセンターの改修工事との調整を図りながら,移転予定地での造成工事の完了後,速やかに園舎本体工事に着手し,早期の新園舎完成に向けて取り組んでまいります。
次に,4点目の観光とまちの活性化を図る「にぎわい」の高知市では,まず,中心市街地都市公園整備について申し上げます。
中心市街地西エリアの丸ノ内緑地及び藤並公園は,高知城や高知城歴史博物館などの観光スポットに隣接する立地特性を持っていますが,開設以来,大規模な改修を一度も行っていないため,老朽化が進み,早急な再整備が必要となっています。
現在,丸ノ内緑地につきましては,通路橋の木橋の架替と緑地整備の実施設計を進めており,令和2年度から工事に着手することとしており,藤並公園につきましては,基本構想を策定しているところであり,令和2年度には実施設計に着手してまいります。
次に,森林環境譲与税を活用して行う取組について申し上げます。
森林経営管理法に基づき,森林所有者自らが経営管理を行うことが困難な森林の経営管理権を市が取得し,公的管理を進める森林経営管理事業などに加えて,新規事業として高知県森の工場の新規認定を促進するための支援や,市が管理する林道等の保全活動への支援を実施するほか,土佐山地域に建設する中山間地域活性化住宅に森林環境譲与税を活用し,公共施設への木材利用促進を図り,川上から川下までの林業振興の一層の促進を図ってまいります。
次に,仁ノ地区排水路整備事業について申し上げます。
仁ノ地区内の雨水等の多くは排水路を経て,昭和59年度に整備された仁ノ排水機場の排水ポンプにより仁淀川に排水していますが,近年の農地等の利用形態の変化などにより,豪雨時には田畑が湛水被害を受けております。
こうした状況を踏まえ,平成28年度から仁ノ第二排水機場及び排水路の整備を進めてきており,仁ノ第二排水機場につきましては,本年1月にすべての施設整備が完了し,先月から供用を開始しております。
排水路整備につきましては,令和元年度から下流部の工事を発注しており,令和2年度にすべての用地取得を目指し,順次整備工事を進め,早期の全線完成に努めてまいります。
次に,5点目の地域社会と市民生活のうるおいを「共につくる」高知市では,まず,木村会館耐震補強推進事業について申し上げます。
開館から40年が経過した木村会館は,施設の老朽化が進み,再整備の検討を進めてきましたが,今年度実施した耐震診断においてIs値が基準値を大幅に下回り,建物の耐震性に問題があるとの診断結果となりました。
木村会館は,昭和55年の改築以来,年間約10万人が利用する旭街地区における拠点施設であることや,長期浸水エリア外であることなどを踏まえ,避難機能を有するコミュニティセンターに位置付けまして,耐震補強及び大規模修繕工事を行うことといたしました。
令和2年度は,地元住民の皆様からのご意見を伺いながら基本・実施設計を行い,令和4年度中の完成を目指します。
次に,動物愛護啓発シンポジウム開催事業について申し上げます。
近年,地域猫活動や民間による保護犬猫の譲渡活動の活性化など,動物愛護をめぐり大きな変化が現れている一方で,その動きは一部の熱心な愛護活動家等にとどまっています。
本市では,人と動物の調和の取れた共生社会の実現に向けて,高知県と共同で動物愛護センターの早期整備を目指して取組を進めているところですが,令和2年度は,動物愛護意識の高揚を目的とする動物愛護啓発シンポジウムを県と共同で開催してまいります。
以上,主要な施策についてご説明を申し上げましたが,令和2年度一般会計の当初予算規模は,令和4年度までの継続費を設定する(仮称)高知布師田団地の整備や,街路整備事業などで事業費を増額するとともに,市民の皆様から多くのご要望をいただいている道路改良や舗装,河川浚渫などの生活密着型事業についても有利な財源を活用し7,300万円増額する一方で,新庁舎建設事業やプレミアム付商品券発行事業等が減額になりましたことにより,対前年度当初比4億円減の1,476億円となりました。
全会計の予算規模は,国民健康保険事業特別会計で,過年度精算等に伴う県への事業費納付金の減少により事業費が減 少する一方,介護保険事業特別会計では,給付費の伸びなどにより事業費が増加するなど,純計で2,593億9,334万円余りとなり,対前年度当初比0.5パーセント増となっています。
15 補正予算・予算外議案
以下,議案についてご説明を申し上げます。
今回提出いたしました議案は,予算議案21件,条例議案28件,その他議案5件です。
令和元年度3月補正予算につきましては,国の令和元年度補正予算を活用し,大谷公園の法面崩壊対策などを行う公園施設防災機能強化事業や,前段に申し上げましたGIGAスクール構想推進事業を計上するなど,補正総額は全会計純計で28億9,294万円余りとなっております。
これらの補正財源は,国庫支出金等の特定財源のほか,一般財源として普通交付税や繰越金などを充当いたしました。
次に,予算外議案について申し上げます。
条例議案は,法令の改正によるものなど28件です。
このうち,市第39号高知市国民健康保険条例の一部を改正する条例議案は,国民健康保険料の基礎賦課限度額の引上げ及び保険料軽減対象世帯の拡大を行うものです。
その他議案は,包括外部監査契約締結や市道路線の廃止認定の議案など5件です。
報告7件につきましては,いずれも法令所定の手続によりご報告するものです。
以上,議案を中心に概要の説明を申し上げましたが,よろしくご審議の上,適切なご決定をお願いいたします。