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第489回高知市議会定例会市長説明要旨(令和4年3月4日)

第489回高知市議会定例会市長説明要旨

 

令和4年3月4日

 第489回高知市議会定例会にご出席をいただき,まことにありがとうございます。

 議案の説明に先立ち,当面する市政課題に関連して,ご報告と考え方を申し上げ,ご理解を賜りたいと存じます。

 最初に,多くの人々の尊い命が失われました東日本大震災の発生から,今月11日で11年が過ぎようとしております。

 この間,平成28年の熊本地震や,昨年7月の静岡県熱海市における土石流災害など,今なお日本各地において大規模な自然災害に伴う甚大な被害が発生しており,各地の災害で犠牲になられました方々のご冥福を心よりお祈りいたしますとともに,被災された皆様に対しまして心からお見舞いを申し上げます。

 本年1月22日には,大分県沖合の日向灘においてマグニチュード6.6,震度5強の地震が発生し,本市でも震度3の揺れがありましたが,南海トラフ地震発生の可能性が高まっていますので,風水害等の大規模災害への対策と併せて,全庁一丸となって防災対策に取り組んでまいります。

1 国政・経済の動向

 次に,国政の動向と我が国の経済状況について申し上げます。

 「まん延防止等重点措置」の影響が拡大する中で,先月17日に内閣府が公表した月例経済報告では,「オミクロン株」による感染急拡大を受け,外食や宿泊等の個人消費が落ち込んだことなどにより,「一部に弱さがみられる」との見方が示され,景気判断が5か月ぶりに引き下げられるとともに,先行きについても「供給面での制約,原材料価格の動向による下振れリスクに十分注意する必要がある」との認識が示されています。

 県内では,先月10日に発表された日本銀行高知支店の高知県金融経済概況において,「このところ持ち直しの動きに足踏み感がみられている」との見方が示され,先行きについても「感染症や原材料価格の動向が県内の企業収益,雇用・所得等に与える影響について,引き続き注視していく必要がある」とされており,県内経済についても新型コロナウイルス感染症の影響等が続いていることから,実態把握に努め,関係機関と連携して事業者支援に取り組んでまいります。

 こうした経済状況の下,国会では先月22日,過去最大の107兆円に上る一般会計当初予算案が異例のスピードで衆議院を通過し,今年度内での予算成立が確定しました。

 今通常国会では,新型コロナ対応としてのワクチン接種の推進や水際対策の緩和策,コロナ禍での経済対策などの論議が精力的に行われています。

 また,明白な国際法違反であり,決して許すことのできないウクライナへの侵略行為など,緊迫した国際情勢等の影響により,高騰を続けている原油価格の現状を踏まえ,石油価格に係る「トリガー条項」の凍結解除を巡る論議が活発に行われるなど,グローバルな経済活動や国民生活に深く関わるテーマが幅広く取り上げられていますので,戦時下にある東欧情勢や今後の国政の動向を十分に注視し,情報収集を図ってまいります。

2 新型コロナウイルス対策

 次に,直近の新型コロナウイルス対策について申し上げます。

 第6波を引き起こしている「オミクロン株」は,重症化する率が比較的低いとも言われていますが,新規感染者数の増加とともに,入院中の基礎疾患を持たれている高齢者の方々が数多く亡くなられています。

 県内におきましても2月に入ってからは,新規感染者数が連日100人を超え,保育所や学校,医療機関等でのクラスターが相次いで発生し,2月だけでも県内で40人の高齢者の方が亡くなられています。

 お亡くなりになられました方々に対しまして,衷心よりご冥福をお祈りいたしますとともに,罹患されました患者の皆様やご家族に対しまして,心よりお見舞いを申し上げます。

 本市でも多くの新規感染者が発生しており,入院が必要な方々の増加に伴い,県内の医療提供体制が逼迫したことから,本市における自宅療養者数も常時数百人規模になっていますので,全庁的な支援体制を敷いて,食料品等の物資やパルスオキシメーター等の搬送,健康観察などに精力的に取り組んでいます。

 現在,高知県全域には今月6日まで「まん延防止等重点措置」が適用されており,延長はない見通しですが,引き続き県と連携を密にし,高齢者施設等で勤務する無症状の従事者に対する集中的検査を実施するなど,感染防止対策に全力を挙げて取り組んでまいります。

 昨年12月から開始している3回目のワクチン接種では,接種の加速化を図るため,当初「8か月以上」としていた高齢者の皆様の接種間隔を前倒し,今月15日以降,接種間隔を「6か月以上」に短縮するとともに, 18歳から64歳までの方々についてもワクチン供給量や接種体制等を見極めながら,可能な限り前倒ししてまいります。

 課題となるワクチンの供給面では,2月以降はファイザー社のワクチン供給量が減少する一方で,武田/モデルナ社のワクチン供給量の増加が見込まれるため,先月7日以降,武田/モデルナ社のワクチン接種を一部の医療機関で先行実施するとともに,同19日からは高知県と合同で,武田/モデルナ社のワクチンによる大規模集団接種を高知新港客船ターミナルで開始いたしました。

 今後のワクチン接種の加速化では,異なるワクチンを接種する「交互接種」について,副反応への恐れから接種をためらう傾向があることが指摘されていますので,安心してワクチンを接種していただけるように,安全性や接種効果の周知を広く図ってまいります。

 また,5歳から11歳までの子どもさんへの専用ワクチンの接種につきましては,二回の接種を開始する方針が国から示されており,接種の際には,保護者の皆様に対する有効性や安全性等に関する丁寧な説明はもとより,副反応が生じた場合に適切な初期対応を講じることなどの要件を満たしておく必要があります。

 本市では,小児専用ワクチン接種にご協力いただける小児科等での個別接種について,今月14日から第一回目の接種開始を予定していますので,各医療機関との具体的な調整を進めるとともに,接種体制に応じて年齢順に接種券を発送するほか,接種が急がれる基礎疾患のある子どもさん等につきましては,保護者の方々からの申請に基づき,優先的に接種券をお送りさせていただきます。

 今後ともワクチン接種を希望されるすべての方々が,可能な限り早期に接種できるように,ワクチン供給量をしっかりと確保しながら,医師会等の関係機関や医療機関のご協力の下,接種体制のさらなる強化に向けて精力的に取り組んでまいります。

3 財政健全化の取組

 次に,財政健全化の取組について申し上げます。

 令和4年度地方財政計画では,社会保障関係費の増加が見込まれる中,地域社会のデジタル化や公共施設の脱炭素化の取組等を推進しつつ,安定的な財政運営を行うために必要となる一般財源総額について,今年度を上回る額を確保することを基本として,交付団体ベースでの一般財源総額では,前年度を203億円上回る62兆135億円が確保されました。

 このうち,地方交付税につきましては,前年度を6,153億円上回る18兆538億円が確保されましたが,普通交付税の代替措置である臨時財政対策債は,国税及び地方税の増収を背景に大幅に減少し,対前年度比67.5パーセント減の1兆7,805億円となりました。

 また,国に強く働きかけていた公共施設の集約化・複合化,長寿命化などに資する「公共施設等適正管理推進事業債」の期間延長については,令和8年度までの延長が決定しましたので,公共施設の長寿命化等に有効に活用してまいります。

 本市における令和4年度一般会計当初予算では,「新型コロナウイルス対策」,「高知市型共生社会の実現」,「南海トラフ地震対策」を3本柱に掲げ,「コロナに打ち克ち絆をつなぐ共生と安心のまちづくり」を目指します。

 新年度当初予算の財政構造では,市税収入が当初予算比で24億円増加したことに加え,地方消費税交付金についても8億円の増収となった一方で,交付税算定基礎の収入額が増加したことなどにより,臨時財政対策債を含めた実質的な普通交付税は,当初予算比で33億円の減収となりました。

 歳出については,「文化プラザかるぽーと」の長寿命化整備などにより投資的経費が36億円程度増加したほか,デジタル化の推進に伴う情報システム関係経費などで物件費が7億円余り増加しますので,収支均衡を図るために,財政調整基金及び減債基金から合計で36億円を取り崩す予定としております。

 「高知市財政健全化プラン」の計画期間である平成30年度から令和4年度までに見込まれていた117億円の収支不足については,令和元年度に実施した420億円もの縁故債の借換や,ふるさと納税・クラウドファンディング等の税外収入の確保をはじめ,プランに基づく取組を積極的に進めた結果,解消できる見通しとなりました。

 今後の財政収支見通しでは,新型コロナウイルスの影響による景気の大幅な変動が想定され,国からの財源や市税をはじめとする一般財源総額を的確に見通すことが難しい経済情勢にあることから,適宜,収支見通しを時点修正しながら,歳入確保策の徹底やデジタル化の推進,投資事業の平準化・先送りによる公債費の低減などに着実に取り組み,健全な財政運営を図ってまいります。

4 地域共生社会の推進

 次に,地域共生社会の推進に向けた取組について申し上げます。

 地域共生社会を実現していくためには,「助け合い・支え合いのある地域づくり」をさらに進める必要があり,基盤となる町内会や自治会をはじめとする様々な地域団体や,地域内連携協議会などの活性化が重要です。

 このため,市税1パーセントを活用した市民活動支援として順次予算を拡充していくこととし,令和4年度当初予算では,町内会連合会や地域内連携協議会に対する財政支援を拡充するほか,「福祉でまちづくり」を進める上で,その中心的な役割を担う民生委員及び協力員の報償費を引き上げるなど,令和3年度当初予算との比較で約2,800万円の増額を図りました。

 地域の皆様が主体的に行う「担い手確保」や「若い世代及び女性の地域活動への参画」など,課題解決に資する取組の充実強化に向けて,支援メニューの活用状況等を踏まえ,引き続き予算の拡充を図ってまいります。

 次に,「第2期地域福祉活動推進計画」について申し上げます。

 本市では,「第2期地域福祉活動推進計画」で掲げた「だれもが安心して,いきいきと自分らしく暮らせる支え合いのあるまち」の実現に向けて,重層的な取組を精力的に進めています。

 この計画の重点的な取組として,地域の調剤薬局や社会福祉法人のご協力の下,地域の皆様の困りごとを受け止めて,適切な支援につなぐ「ほおっちょけん相談窓口」の設置を進めており,現在,市内10地区で59か所まで拡充しています。

 令和4年度からは「ほおっちょけん相談窓口」を全市に展開するため,薬剤師会などの関係者の方々との連携を深め,地域で課題を抱える皆様への相談支援の充実を図ります。

 併せて,令和4年度から本格実施となる「重層的支援体制整備事業」では,これまでの「高齢,障がい,子育て,生活困窮」など各分野の国庫補助金が一括交付金化され,垣根を越えた一体的な支援が可能となりますので,8050(ハチマルゴーマル)問題やヤングケアラー,介護と育児のダブルケアやひきこもりなど,複合かつ複雑化している課題への対応力の向上を図ります。

5 南海トラフ地震対策

 次に,南海トラフ地震対策について順次申し上げます。

 まず,受援計画策定事業に関して,南海トラフ地震等の大規模災害発生時には限られた人員や資機材で災害対応を行うこととなり,全国からの受援が不可欠となるため,国の関係機関や各自治体職員,ボランティア等の外部支援の円滑な受入れに備えて,庁内関係部局の若手職員によるプロジェクトチームを設置し,「高知市受援計画」の策定に取り組みます。

 具体的には,令和2年度から今年度にかけて改訂している「高知市南海トラフ地震対策業務継続計画(BCP)」において,発災後に優先的に実施すべき業務を特定して,各部局における受援が必要な業務を洗い出しましたので,当該BCPに基づく受援の全体像を明確にしてまいります。

 併せて,南海トラフ地震が東海から南海に及ぶ広域災害になることを踏まえて,発災直後に十分な支援が受けられない事態を想定し,各業務への受援配分の優先順位付けなど,受援に係る本市の方針を事前に決定してまいります。

 次に,守った命をつなぐための避難所における環境対策では,平成31年3月に「高知市災害時トイレ対策検討プロジェクトチーム」から提出された報告書等に基づき,令和3年度からの5か年で,L1津波浸水想定区域外の主要な避難所39施設にマンホールトイレの整備を進めています。

 今年度は,旭小学校や布師田小学校など,8か所にくみ取り式マンホールトイレを整備し,そのうち旭小学校では,昨年12月に自主防災組織を中心とした約50人の周辺住民の皆様にご参加いただき,マンホールトイレを使った組立訓練が実施されるなど,災害時での実際の活用に向けた取組が始まっており,感謝申し上げます。

 令和4年度では土佐山学舎や泉野小学校など,8か所へマンホールトイレを整備することとし,計画に基づき令和7年度までの整備完了を目指します。

 次に,旭駅周辺市街地整備では,地震時等に危険な密集市街地が広がっている中須賀町地区で,事業区域を9つのブロックに分割し,地区東側の1ブロックから順次,整備を進めており,既に仮換地の引渡しを終えた1ブロックでは,新たな住宅建築などが始まっているほか,令和3年度中に2ブロックの街路工事が完成するなど,順調に事業が進捗しています。

 令和4年度では,「3ブロック・4ブロック」での街路等の整備や建物移転補償を進め,引き続き,地元住民の皆様のご協力をいただきながら,計画的な事業進捗を目指します。

6 デジタル化の推進

 次に,デジタル化の推進では,「高知市DX推進本部」を中心に,全庁一丸となってDXに取り組んでおり,本年度は優先的に「押印廃止」と「住民窓口改善」をテーマに取り組んでいます。

 このうち,「押印廃止」では,本年2月1日時点で,規則等で定める2,711の行政手続のうち約77パーセントに当たる2,074の手続について,押印等の義務付けを見直したところであり,令和4年度に改正予定の手続を含む見直し割合は,現時点で約85パーセントになる予定です。

 併せて,今後,デジタル化の推進を図っていくために,令和4年度におきまして,子育て・介護関係の手続や転出届・転入予約,罹災証明書の発行申請等について,マイナポータルからマイナンバーカードを利用した手続が可能となる対応を進めます。

 その他の手続につきましても,本市の条例・規則等に基づく「行政手続のオンライン化を可能とする」内容を盛り込んだ条例案を今議会にお諮りしていますので,本条例案のご承認がいただけましたら,県と共同利用している汎用電子申請システム等を利用し,一定の手続件数が見込まれるものなどから順次オンライン化を進めます。

 また,「住民窓口改善」につきましては,今月17日から住民票等のコンビニ交付サービスを開始します。

 このサービスは,マイナンバーカードにより住民票の写しや印鑑登録証明書の交付を行うもので,マイナンバーカードをお持ちの方は,お近くのコンビニエンスストアなどにあるマルチコピー機で,申請書に記載することなく,休日を含めご自身の住民票の写しと印鑑登録証明書が取得できるようになりますので,この取組の実施により,市民の皆様の利便性向上を図るとともに,コロナ禍における窓口での非接触型対応を推進してまいります。

 次に,市立保育所等業務改善推進事業について申し上げます。

 本市の市立保育所・幼稚園には,約2,200人の子どもさんが通園されており,各保育士や教員が作成する保育指導計画や保育記録,保護者との連絡帳等については,すべて手書きで行われている状況などから,事務負担の軽減と効率化が課題でありました。

 このため,保育士等の業務負担軽減などの観点から,国の令和3年度補正予算を活用し,教育・保育に関する計画や記録,保護者との連絡や子どもさんの登降園管理などの事務効率化を推進するため,市立保育所・幼稚園に保育業務システム及び午睡(ごすい)見守りシステム等を導入する経費を3月補正予算に計上し,職員の方々の業務負担を軽減し,働きやすい職場環境を整備します。   

 具体的には,保育記録や保育計画案等をシステムで作成・管理することで,子どもに関する記録等の情報を共有化するとともに,保護者の皆様への連絡帳機能を活用することで,保護者の方々の利便性向上を図ります。

 また,新型コロナウイルス感染症対策として,登降園管理や健康記録機能を活用することで,園内で感染者が発生した際の濃厚接触者の特定作業でも効率化が図れることを期待します。

 そのほか,午睡センサーマットシステムの導入により,保育士等の目視に頼っていた見守り業務をシステムで補完し,精神的負担の軽減を図ることが可能になり,ICT機器の導入を図ることにより,保育士等が子どもに向き合う時間をより確保するとともに,職員の業務負担を軽減し,市立保育所・幼稚園における働き方改革を推進します。

7 観光振興

 次に,よさこい祭りについては,新型コロナウイルス感染症の影響により,令和2年の第67回大会に続き昨年の第68回大会も中止となり,祭りを楽しみにしていた市民の皆様や観光客の方々,そして踊り子の皆様も大変残念な思いをされています。

 主催者である「よさこい祭振興会」が発表した平成29年の第64回大会の経済波及効果は,約96億円と算出されており,よさこい祭りの2年連続の中止は,新型コロナウイルス感染症で大きなダメージを受けた観光業や飲食業など関連事業者の皆様にとりまして深刻な影響を及ぼしています。

 よさこい祭りは高知の夏の風物詩として,市民の皆様の心に深く刻み込まれ,毎年,よさこいを楽しみにしている市民の皆様や,踊り子をはじめとした関係者の皆様の熱い想いに応えるためにも,3年連続の中止は何としても避けたいと考えています。

 令和4年度当初予算では,「ワクチン・検査パッケージ制度」の再開も視野に入れながら,各競演場に接種証明の確認や検温・消毒などで利用するブースの設置費用等を想定し,感染症対策経費として約500万円の補助金を増額するなど,開催に向けた支援を行うとともに,「よさこい祭振興会」をはじめとする関係者の皆様と,3年ぶりの開催に向けて積極的に検討を進めてまいります。

 次に,リニューアルオープンする桂浜公園では,コロナ禍における屋外観光の需要の高まりを受け,本年度は,観光案内所やバス待合所,トイレなどの公共的施設において,非接触や非対面,換気機能の向上をコンセプトとしたリフレッシュ工事を行っています。

 併せて,新たに展望台を併設した休憩所をオープンするとともに,Wi-Fiエリアの拡大やQRコードにより多言語に対応した案内板を整備するなど,多様化する観光ニーズに応える整備を実施しております。

 本年4月からは,桂浜における賑わいの創出に向け,指定管理者の「株式会社 はりま家(や)」による管理運営がスタートし,商業施設のリノベーション工事が行われるとともに,屋外イベントスペースを備えた地場産市を併設する「龍馬広場」や,体験型イベントにも活用できる「おりょう広場」も整備され,商業施設の建ち並ぶエントランスエリア一帯が新しく生まれ変わり,夜の桂浜におけるイベントも展開される予定です。

 本市としても指定管理者と密接に連携しながら,桂浜公園のさらなる魅力向上を図ってまいります。

 次に,観光プロモーション事業について申し上げます。

 長引く新型コロナウイルス感染症の影響により,旅行ニーズにも変化が生じており,株式会社JTB総合研究所が,昨年8月に公表した「新型コロナウイルス感染拡大による,暮らしや心の変化及び旅行に関する意識調査」では,コロナ禍前と比較して,「旅行における機会を増やしたい」と思う項目では「自然を楽しむ旅行」が第1位となったほか,「地方都市圏を楽しむ旅行」が第2位になるなど,密集を避けて,地方都市において自然を楽しむ旅行を望む志向が高まっています。

 本市が令和2年11月に実施した「高知市観光満足度調査」では,コロナ禍以前となる平成30年11月の調査と比較し,都市部である関東圏からの入込割合が,16.5パーセントから43.7パーセントへと27.2ポイントも上昇していますので,関東圏からの注目が集っているこの時期に「今,行くべき観光地」のブランド化を図る観光プロモーション経費として,新年度当初予算に2,000万円を計上しています。

 このプロモーションでは,コロナ禍の中で「今,行くべき観光地」のブランド化に加えて,新しく生まれ変わる「桂浜公園」のブランド化もコンセプトにしており,関東圏からの誘客をターゲットとして,豊かな自然やおいしい食をはじめ,人の温かみなどのコンテンツをブラッシュアップしてまいります。

 具体的なプロモーションツールの提案は,民間事業者のノウハウを活かした具体的な提案を受けることとしており,関東圏への効果的なプロモーションを実施し,アフターコロナを見据えた観光客入込数の増加につなげてまいります。

8 新図書館西敷地の利活用

 次に,新図書館西敷地利活用事業について申し上げます。

 令和3年度はこれまで,民間事業者の公募に向けた具体的な整備方針や事業の条件等を定める実施方針案の策定に当たり,サウンディング型市場調査で得られた結果等を踏まえ,事業者選定を行うプロポーザル選定委員会におきまして,具体的な議論を重ねてまいりました。

 事業の進捗状況や実施方針案等の内容につきましては,市議会まちづくり調査特別委員会に適宜ご報告申し上げ,現在,昨年12月から行いました実施方針案に対するパブリックコメントや,民間事業者との個別対話でいただいたご意見等を取りまとめております。

 今後とも,プロポーザル選定委員会でさらなる検討を重ねるとともに,議会の皆様ともご相談しながら,事業実施方針や募集要領等を作成してまいります。

 実施方針等の策定は新年度の初め頃を予定していますので,策定後は速やかにその内容を公表し,公募型プロポーザルによる実施事業者の選定手続に入っていきたいと考えております。

 事業者を選定するための公開プレゼンテーション等については,本年夏以降の実施を予定していますので,市民の皆様や議会の皆様に対し,幅広く情報を提供しながら事業を進めてまいります。

9 子ども・子育て支援

 次に,北部地区の子育て支援施設の開設について申し上げます。

 市内における就学前児童の人口割合が高い北部地域の子育て支援拠点として,新たに塩田町の保健福祉センター1階に新施設を開設することとし,昨年末に工事が完了し,いよいよ来月からオープンする運びとなりました。

 この施設は,保健師及び母子保健コーディネーターの専門職を配置し,母子健康手帳の交付をはじめ,妊娠,出産,乳幼児に関する総合相談窓口である「子育て世代包括支援センター」の機能を持つほか,就学前の子どもさんと保護者の皆さんの交流や子育て相談,情報提供や情報交換ができる「地域子育て支援センター(愛称:こもれびテラス)」の機能を併せ持つ子育て支援の拠点となります。

 新施設では,母子健康手帳の交付時に妊婦さんとの面接を行うほか,健康面や養育環境,支援ニーズなどを把握し,必要な支援を行いながら出産までサポートします。

 また,出産後は育児仲間との交流等を通じて,子育ての悩みなどを気軽にご相談いただくことなど,妊娠期から子育て期における切れ目のない支援を行うことにより,子育て家庭が孤立することがないようにバックアップしてまいります。

 次に,産後ケア事業は,産後における本市の母親の心身のケアや育児サポートを行う事業であり,現在,「宿泊型」と「訪問型」の事業を実施しておりますが,令和4年度からは,新たに,日帰りで施設に通いながらケアが受けられる「通所型」の事業を開始します。

 この「通所型」の事業は,家族からの支援が十分に受けられず,育児不安や体調不良を抱える母子の方々を対象に,日帰りで気楽にご利用いただけるサービスとして,助産師等による産後の体調の確認や,授乳・沐浴(もくよく)等の指導を受けられ,併せて,育児相談も受けられる内容になっています。

 また,親子のふれあい方のアドバイスが得られるとともに,不安や悩みを共有しながら,仲間づくりができるようにサポートすることなど,心身ともにリラックスして,休息していただけるサービスの提供を目指します。

 次に,「子育て世帯等臨時特別給付金」について申し上げます。

 厳しい経済状況にある子育て世帯に対し,18歳以下の児童1人当たり10万円の現金給付を行う「子育て世帯等臨時特別給付金」につきましては,昨年12月24日に,申請が不要となる児童手当の受給世帯34,770人分の給付金を先行支給しており,本年1月11日から申請の受付を開始した高校生を養育する世帯等を含めますと,2月末時点で約44,200人分の支給が完了し,全体に対する執行率は約86パーセントとなっています。

 一方,給付金の支給対象となる令和3年9月分の児童手当受給者等ではなかったものの,離婚等の事由により,新たに養育者となった方が元の配偶者から給付金を受け取ることができない事態が全国的に問題となり,今通常国会でも取り上げられました。

 この課題に対応するため,国では全額国費で給付金を支給することとし,支給要領等が改正されましたので,離婚等により給付金を受け取ることができない子育て世帯を新たな対象として,速やかな支給に向けて作業を進めてまいります。

10 国民健康保険

 次に,国民健康保険について申し上げます。

 国保制度は,平成30年度からの保険財政運営の県域化に伴い,小規模な市町村の財政運営の安定化が図られましたが,医療の高度化や抗がん剤等の高額薬剤の普及等により,1人当たりの医療コストは増加を続けており,国保の財政運営は年々厳しさを増しています。

 本市の国保運営では,平成30年度に被保険者の皆様の暮らしに配慮しまして,保険料の負担感を最小限にとどめるため,国保料を年間1人当たり3,000円引き下げまして,令和元年度以降は運営基金を取り崩しながら収支の均衡を保つことにより,なんとか保険料率を据え置いてまいりました。

 しかしながら,この間,医療費も増嵩してきていることなどから,本市の令和4年度の国保特別会計当初予算案では,県に納付する国民健康保険事業費納付金を賄うために必要となる本市の保険料の算定に当たり,国保運営基金の全額4億5千万円を繰り入れた上で,なお,財源不足が生じることとなりました。

 現在の国保制度では,仮に保険料の引き上げを行わず赤字会計となった場合には,年限を定めた上で,保険料の引き上げ等により赤字を解消する「赤字解消計画」の策定が義務付けられており,仮に策定しない場合等には,保険料の軽減財源である国のインセンティブ交付金が大幅に減額される仕組みとなっています。

 このため,苦渋の判断ではありますが,令和4年度の国保料につきましては,平成30年度に引き下げた3,000円を復元させていただき,年間1人当たり3,000円の引き上げを行うとともに,法令改正に伴う賦課限度額を1万円引き上げることにより,収支の均衡を図ることといたしました。

 令和4年度は,本市が強く求めておりました未就学児の均等割保険料の軽減策が初めて導入されますので,対象となる約1千世帯の負担軽減が図られます。

 今後,さらなる対象年齢の引き上げ要望と併せて,低所得者の方々への負担軽減の充実強化を,国に強く求めてまいりますので,ご理解を賜りますようお願いいたします。

11 教育振興

 次に,教育ICT化の取組では,「GIGAスクール構想」に基づき,児童生徒1人1台のタブレットや市立学校の超高速インターネット接続回線等の整備を進めており,小中高すべての児童生徒に対するタブレット端末の配置が今年度に完了し,これからの教育現場では,ICTを効果的に活用した教育活動が,児童生徒一人ひとりに最適化された学びを保障する意味で重要になります。

 令和4年度では,タブレット端末等のICT機器の運用に関し,急増する問い合わせに対応するため,現在のヘルプデスクのサポート内容を充実させた「GIGAスクール運営支援センター」を高知県が開設しますので,センターの利用に必要な負担金に係る予算を計上しています。

 また,新型コロナウイルス感染症の影響により,学校が臨時休業となった場合を想定し,児童生徒の皆様がタブレット端末を家庭に持ち帰り,オンライン学習等ができるように,通信環境が整っていない就学援助受給世帯等へ貸与するモバイルWi-Fiルーター90台を確保します。

12 令和4年度当初予算

 次に,令和4年度当初予算について申し上げます。

 令和4年度は,「コロナに打ち克ち絆をつなぐ共生と安心のまちづくり」をテーマに,「新型コロナウイルス対策」,「高知市型共生社会の実現」,「南海トラフ地震対策」を3本柱として,総合計画後期基本計画第1次実施計画に掲げる施策を着実に推進することを基本に予算編成しましたので,以下,総合計画の施策大綱で掲げた施策体系ごとに,順次申し上げます。

 「共生の環」では,まず,集落活動センター整備事業について申し上げます。

 鏡地域の集落活動センター「梅の木」では,令和4年度から新施設の建設工事に着手するとともに,デジタル技術を活用したスマートヘルスケアを実施することで,住民の皆様が住み慣れた場所で暮らし続けられるための地域づくりに取り組みます。

 春野町仁ノ地域では,新たな集落活動センターの開設に向けて,土曜市やカフェの開催など,地域内外の交流の場づくりに積極的に取り組んでいますので,市立春野公民館仁ノ分館1階のバリアフリー化や厨房設備の入替えなどの改修工事を行い,地域住民の皆様の持続的な集落維持活動を支援してまいります。

 次に,公共施設等脱炭素化推進事業では,今月策定する「第5次高知市地球温暖化対策地域推進実行計画(事務事業編)」で「照明のLED化」を掲げており,公共施設等での電気使用に伴う温室効果ガス排出量を削減し,脱炭素化を推進します。

 取組の実施に当たり,複数施設を一斉にLED化することで,スケールメリットによる削減効果や調達価格などの面で有利になることから,令和4年度では,対象となる施設の実態把握調査を行い,最適な実施手法等を具体的に検討します。

 次に,公共下水道の雨水整備及び地震対策について申し上げます。

 令和2年度から取り組んでおります下知ポンプ場の改築事業では,令和4年度中に,現在進めている土木工事を完了させ,建築工事に着手する予定としています。

 下知ポンプ場は,下知南部地区における排水を担う重要な基幹施設であり,本改築により南海トラフ地震発生時の耐震・耐津波性能を確保するとともに,雨水排水能力の向上を図ります。

 新しいポンプ場が完成しますと,南海トラフ地震の発生時には,国や県が進める三重防護による護岸耐震化の効果と合わせ,長期浸水の早期解消に大きく寄与するほか,ポンプ能力を増強することにより,下知南部地区における浸水被害の軽減が期待できますので,令和8年度の供用開始を目指して,着実に整備を進めます。

 次に,「安心の環」の木村会館耐震補強整備事業では,令和3年9月定例会で耐震補強及び大規模改修工事等に係る総額5億1千万円の継続費についてご承認いただき,現在,施設の解体工事を実施しており,図書館などの会館機能の一部は,イオン高知旭町店の2階部分で運営しております。

 本工事が順調に進捗しますと,令和4年度中には,外構工事を含めたすべての整備が完了しますので,令和5年6月頃の供用開始を目指し,着実に工事を進めます。

 また,この度,木村会館の生みの親であります,戦前の三菱グループ総理事として財界の重鎮であった木村久(く)壽(す)弥(や)太(た)氏のご親族から,旭地区社会福祉協議会を通じて,久壽弥太氏の記した大正期から昭和初期にかけての貴重な日記等のご寄附をいただくとともに,旭地区社会福祉協議会からは貴重な日記等のデジタルアーカイブ化に必要な費用のご寄附をいただき,厚く感謝を申し上げます。

 本市では,この日記等については,当時の吉田茂氏をはじめとする政財界等の動きなどが記されている大変貴重な資料だと考えておりますので,資料の内容を精査しながら,活用の方策等について検討を進めます。

 次に,「育みの環」では,まず,「保育施設みらい構想検討事業」について申し上げます。

 本市においても,急速な人口減少の進行とともに,保育所等を利用する児童数が年々減少してきており,人口の地域偏在による保育ニーズの偏りや,老朽化する施設の維持管理等が課題となっています。                                                                                                                                            

 このため,本市における将来の人口推計を基に,今後の保育施設の在り方を検討することとし,令和4年度当初予算案では,研究機関に調査委託を行うための経費を予算計上しています。

 具体的には,今後の本市の人口推計に基づき,地域において児童人口が著しく減少するエリアを抽出し,既存施設の利用状況等を踏まえながら,大街や小・中学校区などの範囲を設定し,選定した地区ごとに具体的に検討を進めることとしております。

 検討に当たりましては,有識者会議を立ち上げ,民間施設の経営者の方々をはじめとする関係団体等の皆様からのご意見等をお伺いするとともに,市議会にも適宜ご報告を申し上げながら,丁寧に検討を進めてまいります。

 次に,全国高等学校総合体育大会では,本年7月23日から8月23日にかけて,県内では平成10年以来24年ぶりとなる「全国高等学校総合体育大会(インターハイ)」が開催され,四国4県を舞台に高校生達による熱戦が繰り広げられることとなります。

 県内で行われる8競技10種目のうち,高知市では東部総合運動場等を会場に,「水泳,テニス,ソフトボール,相撲,剣道,レスリング,少林寺拳法」の7競技9種目が行われます。

 大会期間中には,選手・監督約9,000人のほか,観客として延べ65,000人程度の来高が見込まれており,市内旅館・ホテルへの宿泊者数の増加など,高い経済効果も期待されます。

 この大会の開催を契機に,競技力の向上や市民の皆様のスポーツへの関心の高揚につなげられるように,県と連携を密にしながら,感染予防を図り,大会の成功に向けた支援を積極的に行ってまいります。

 次に,「地産の環」では,まず,仁ノ地区排水路整備事業について申し上げます。

 春野町仁ノ地区の雨水の多くは,昭和59年度に整備された仁ノ排水機場の排水ポンプにより仁淀川に排水していますが,近年の農地等の利用形態の変化などにより,豪雨時には田畑が湛水被害を受けています。

 こうした状況を踏まえ,平成28年度から仁ノ第二排水機場の整備と併せて,排水路の整備を進めてきており,仁ノ第二排水機場につきましては,令和元年度にポンプ増設などの施設整備が完了し,供用を開始しています。

 現在進めている排水路整備は,令和元年度に下流部から工事に着手し,今年度末で140メートルの完成を見込んでおり,令和4年度につきましても順次整備を進め,早期の全線完成を目指してまいります。

 また,仁ノ地区にある「小松の沼」の埋立てに関しましては,先月16日に,仁ノ地区の排水路工事現場や埋立てなどの状況を踏まえながら,地元の皆様との意見交換等を行ってまいりました。

 地元の皆様からは,これまで市が行ってきた対応への厳しいご意見や,行政代執行を含めた今後の対応を強く求める声も多くいただきました。

 私からは,当該相手方の事業者が指導に従わず,長い期間を要したことをお詫び申し上げるとともに,行政代執行につきましては,「違反造成は,本市の再三にわたる指導を無視して,埋立てを行ってきた造成主に責任があるため代執行は困難である」旨を申し上げ,本市としては,現在の盛土を安全な状態に是正するように,再度の法的措置も視野に入れながら指導していくとともに,地元の皆様との協議を継続していくことをご説明しております。

 昨年7月の静岡県熱海市における土砂災害でも浮き彫りとなったように,現行の法制度による枠組みでは,違反造成に対する強制力のある規制が実施できませんので,今月1日に閣議決定された「(通称)盛土規制法」の内容や法案審議の動向等を十分に注視してまいります。

 次に,新規就農者の育成支援について申し上げます。

 春野地域は,県内でも有数のキュウリ生産地でありますが,高齢化などにより栽培農家が減少しているため,JA高知県春野キュウリ部会が中心となり,県内外から新規就農者の募集を行う「産地提案書」の策定や,就農支援サポートチームによる支援など,積極的に取り組んでいます。

 園芸用ハウスなどの経営基盤を持たない新規就農者にとりまして,新規ハウスの整備はコスト負担などの面で経営リスクが大きく,農業経営に参入する際の課題となっています。

 このため,廃業や離農によりまして,使われていない中古ハウスを有効活用することが効果的であると判断し,新規就農者と中古ハウスを貸し出す農家とのマッチング等を行う協議会に対して運営経費の一部を助成し,新規就農者の育成を支援します。

 次に,「まちの環」では,まず,街路整備事業について申し上げます。

 愛宕町北久保線(愛宕町工区),曙町西横町線(中工区),鴨部北城山線(第2工区)の3路線は,通勤・通学等のため多くの人々に利用されていますが,道路幅員が狭隘であるとともに,自動車等の交通量が多いことから,地域の皆様から歩行者の安全確保対策等が強く求められておりますので,事業用地の確保等に積極的に取り組んでおります。

 また,県市連携事業である高知駅秦南町線は,県道高知北環状線から産業道路にかけて,令和4年度末の4車線での全面供用を目指し,整備を進めていますので,これに併せて,本市では産業道路から旧日赤通りまでの江ノ口3号線において,交差点の北進2車線部分へ右折車線を追加するとともに,歩道の改良工事を行います。

 次に,一宮34号線道路改良事業について申し上げます。

 一宮34号線は,泉野小学校の通学路であるとともに,地域の避難経路になっていますが,狭隘な区間では緊急車両の進入や,乗用車の行き違いが困難であることから,安全な歩行空間の確保に向けて,地元の皆様や議員の皆様から多くのご要望をいただきました。

 そのため,道路の拡幅整備に向けまして,令和4年度では,用地測量及び詳細設計を実施するとともに,用地交渉に着手してまいります。

 次に,「自立の環」では,今年度から本格開校した「こうちみませ楽舎」に,「地域おこしに興味がある」,「長浜・御畳瀬・浦戸地域で新しいことに挑戦したい」という方が多く集まってきており,「学び」と「実践」から生まれた受講生のアイデアを,地域の皆さんと一緒に実現していくことで,交流人口の拡大や新しいビジネスが生まれ,地域振興につながっていくことを期待しています。

 令和4年度からは,都市部からの移住促進及び地域活性化を目的に,本市が初めて受け入れる2名の地域おこし協力隊の活動がスタートしますので,地域おこし協力隊には,「こうちみませ楽舎」の企画・運営などに携わっていただく予定です。

 以上,主要施策についてご説明を申し上げましたが,令和4年度一般会計の当初予算規模は,「文化プラザかるぽーと」の長寿命化整備などにより投資的経費が増額となったことに加え,デジタル化の推進に伴う情報システム関係経費の増加などにより,対前年度当初比49億円増の1,510億円となりました。

 全会計の予算規模は,収益事業特別会計で,G1レースとしては15年ぶり4回目となる「全日本選抜競輪」の開催など事業費が増加することに加え,水道事業会計では,上下水道局本庁舎の移転整備等により事業費が増加するなど,純計で2,777億8,785万円となり,対前年度当初比4.9パーセント増となっています。

13 補正予算・予算外議案

 以下,議案についてご説明を申し上げます。

 今回提出いたしました議案は,予算議案23件,条例議案19件,その他議案7件です。

 令和3年度3月補正予算は,国の補正予算を活用した公共事業の前倒し補正として,小・中・特別支援学校のトイレの洋式化等を行う大規模改造事業や,大規模盛土造成地第二次スクリーニング計画策定事業に係る経費のほか,償還財源として追加交付された普通交付税16億5千万円余りを減債基金に積み立てる補正予算を計上するなど,補正総額は全会計純計で52億3,227万円余りとなっています。

 これらの補正財源は,国庫支出金等の特定財源のほか,一般財源として,地方交付税などを充当いたしました。

 次に,条例議案は法令の改正によるものなど19件であり,その他議案は,包括外部監査契約締結議案や市道路線の廃止・認定議案など7件です。

 以上,議案を中心に概要の説明を申し上げましたが,よろしくご審議の上,適切なご決定をお願いいたします。