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第494回高知市議会定例会市長説明要旨(令和4年12月7日)
第494回高知市議会定例会市長説明要旨
令和4年12月7日
第494回高知市議会定例会にご出席をいただき,まことにありがとうございます。
議案の説明に先立ち,当面する市政課題に関連して,ご報告と考え方を申し上げ,ご理解を賜りたいと存じます。
1 国政・経済の動向
まず,国政の動向と我が国の経済状況について申し上げます。
先月24日に公表された月例経済報告では,「景気は緩やかに持ち直している」との判断を据え置く一方で,今後の先行きについては,「物価上昇や供給面での制約,金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要がある」との認識が示されています。
直近の物価動向では,総務省が先月18日に発表した10月の「消費者物価指数」において,ウクライナ危機を背景とする資源高や,円安による輸入物価の上昇に伴う電気・ガス代,食料品の急激な値上りの影響により,生鮮食品を除く指数が「前年同月比で3.6パーセント上昇」し,昭和57年2月以来,40年8か月ぶりの高水準となったほか,14か月連続で前年同月を上回る結果となりました。
特に,本年4月には,平成27年3月以来,「約7年ぶりに2.1パーセントの伸び率」となり,以降7か月連続で伸び率2パーセントを超えているとともに,内閣府が今月1日に発表した11月の消費動向調査では,向こう半年間の消費者心理を示す消費者態度指数が「前月比で1.3ポイント低下」し,3か月連続で悪化していることから,急激な物価上昇による家計の圧迫が消費マインドの低下を招き,悪影響を及ぼしています。
物価上昇は今後も続くことが予想され,消費者心理の持ち直しには「賃上げの実現」が不可欠になりますが,厚生労働省が先月22日に発表した9月の「毎月勤労統計調査」では,物価の影響を考慮した実質賃金は「前年同月比で1.2パーセント減少」し,6か月連続のマイナスになっています。
現状の賃金アップが物価上昇に追い付いていない状況にあることから,10月に閣議決定された総合経済対策の柱の1つである「物価高騰・賃上げへの取組」を国が積極的に推進し,物価上昇率を勘案した賃上げを実現することで,消費を刺激し,経済成長につなげていく好循環を生み出すことが重要です。
こうした経済状況の下,第210回臨時国会において,先月21日に提出され審議されていました「総合経済対策を推進する第2次補正予算」が,今月2日に成立しました。
第2次補正予算には,今議会にお諮りしています子育て世帯への経済的支援として合計10万円を給付する「出産・子育て応援給付金事業」のほか,「子ども用送迎バスの安全対策」への支援や,防災・減災,国土強靱化のための予算などが計上されていますので,その補正内容について積極的に情報収集に努め,補正予算の事業を最大限に活用できるよう的確に対応してまいります。
2 新型コロナウイルス対策
次に,新型コロナウイルス対策について申し上げます。
全国のコロナウイルス感染者数が再び増加傾向になってきたため,高知県では現状を踏まえて,「医療のひっ迫状況」を適切に判断する観点から,先月17日に「感染症対応の目安レベル」が見直されました。
具体的には,これまで「特別対策であったレベル3から4」について,「レベル3を対策強化(紫)」にするとともに,確保病床の占有率が80パーセント以上になった場合には「レベル4の特別対策(濃紫)」に変更する内容となっています。
これらの変更に伴う行動制限の見直しでは,「対策強化宣言」時には,「感染リスクが高い場所への外出を控える」ことを追加するとともに,「医療非常事態宣言」時には,「外出等は必要不可欠なものに限る」,「出勤の大幅抑制」,「帰省・旅行を控える」ことが追加されています。
今後,インフルエンザとの同時流行等も懸念されている中で,本市における今後の備えとして,保健師等の疫学調査をはじめとする専門職のコア業務への重点化が図られるよう,さらなる業務の検証を行い,外部委託や派遣職員による業務範囲を見直すことで,保健所全体の業務の適正化を図りながら感染拡大防止に鋭意取り組んでまいります。
次に,本市におけるワクチンの接種状況について申し上げます。
本市でもBA.5型のオミクロン株による感染が拡大していますので,切り札となるオミクロン株対応の「2価ワクチン」につきましては,本市では全国に先行する形で,10月28日からファイザー社製のワクチンを「BA.1対応型」から「BA.4-5対応型」に切り替え,モデルナ社製ワクチンにつきましても切り替えを予定していますので,今月10日以降は「オミクロン株」対応ワクチンは,すべて「BA.4-5対応型」のワクチンとなります。
こうした取組により,9月26日から開始した本市の「オミクロン株」対応ワクチンは,順調に接種率が伸びており,今月5日時点での接種率は24.3パーセントとなりました。
これは,全国平均の21.3パーセントを3ポイント上回るものであり,今後の感染拡大防止の切り札として,引き続き,県市医師会等の各関係機関や医療機関等の積極的なご協力を賜りながら,県と連携を密にし,ワクチン接種の推進に全力で取り組んでまいります。
次に,住民税非課税世帯等への「価格高騰緊急支援給付金」の進捗状況について申し上げます。
この給付金は,電気・ガス・食料品等の価格高騰による負担増を踏まえ,特に,家計への影響が大きい「住民税非課税世帯等の方々」を対象として,1世帯当たり5万円の現金給付を行うものであります。
先月の11月臨時会において給付事業費に係る補正予算議案をご承認いただきましたので,先月14日から非課税世帯約5万世帯の皆様にプッシュ型で確認書を順次送付するとともに,同16日からは,予期せずに家計が急変した「家計急変世帯」の申請受付を開始しています。
特に,「家計急変世帯」につきましては,対象となる方々に制度内容の情報が届き,申請につながるように,対象要件や申請方法など丁寧な説明が必要ですので,記載方法が分からないなどの,対面によるご相談や申請を希望される方々に的確に対応するため,本庁舎2階に,「相談・申請サポート窓口」を立ち上げて,個別に対応しているところです。
本給付金の支給につきましては,四国4市の中ではやや先行して先月29日から給付を開始しており,今月6日までの支給総件数は1万366件で,現在も日々多くの確認書等が届いていますので,体制強化を図りながら,早期の支給に向けて,鋭意取り組んでまいります。
3 中心市街地の活性化
次に,新図書館西敷地利活用事業について申し上げます。
昨年度に引き続き,民間事業者の公募に向けた取組を進め,本年6月16日から開始した公募では,4者から参加意向の表明がありましたが,うち1者が参加資格要件を満たさず,さらにロシア・ウクライナ情勢等に起因する資材高騰等の影響により,事業化が困難になったとの理由などで2者から辞退の申出があり,最終的には応募事業者が1者となりました。
10月3日に応募事業者から事業提案書が提出されましたので,10月下旬から11月中旬にかけて「提案概要書及び模型」を本庁舎1階で一般公開するとともに,市民アンケートを実施いたしました。
先月14日には,「新図書館西敷地利活用事業プロポーザル選定委員会」において公開プレゼンテーション及び応募者ヒアリング等の厳正なる審査が行われましたが,委員会における評価点数が選定の最低基準に達していなかったため,優先交渉権者の候補者を選定しない結果となり,同16日に当委員会から答申書をいただきました。
この答申書の結果を受けまして,先月21日に一部庁議を開催し,本市として優先交渉権者を選定しないことといたしました。
西敷地は旧追手前小学校跡地として,観光・文化,商業,教育ゾーンが結節する優れた立地特性を持つ,中心市街地活性化に資する貴重な公有地であります。
今回は,事業実施者となる優先交渉権者を選定することができませんでしたが,新型コロナウイルス感染症やロシア・ウクライナ情勢等の影響を受けている資材高騰等の動向などを踏まえ,市議会の皆様ともよくご相談しながら,今後の事業展開について検討してまいります。
次に,関連する「第三期高知市中心市街地活性化基本計画」について申し上げます。
現行の第二期計画が今年度末で期間が終了するため,現在,第三期計画策定に向けた取組を進めています。
外部の有識者の方々で構成します「基本計画策定検討委員会」において,計5回にわたり検討を重ねまして,新たに策定する第三期計画の素案を作成し,先月24日から,市民の皆様からご意見をいただきますパブリック・コメントを実施しているところです。
本計画は,本市がこれまで推進してきた中心市街地活性化に資する重要な計画であり,近年の人口減少・少子高齢化の進展,消費生活やライフスタイルの変化,デジタル化の推進に加えて,新型コロナウイルス感染症や物価高騰により多大なる影響を受けている中心市街地の都市機能の増進や経済活力の再興に向けて,総合的に事業を推進するため計画を策定するものです。
本計画案の策定に当たり,中心市街地における空き店舗等の状況や通行量減少などの現状分析を詳細に行った上で,住む人や働く人,まちを訪れる人など,あらゆる人々にとって魅力的な『おまち』を,民間事業者等の多様な主体と共に創り上げていく考えから,計画案の基本コンセプトを「暮らす・働く・訪れ遊ぶ 魅力共創の『おまち』へ」としています。
計画目標には,「暮らすにも働くにも『ぼっちり』なまち」,「おまちのさらなる魅力向上と賑わいの回復」を掲げまして,登載する全58事業の取組について官民一体で推進する計画案としています。
今月23日までのパブリック・コメントの募集終了後,年末には計画案を策定し,今年度末までに内閣総理大臣による認定を目指してまいります。
4 本市の財政見通し
次に,本市の財政見通しについて申し上げます。
本年8月に決定された国の「普通交付税及び臨時財政対策債の算定結果」では,当初予算の計上額を8億1千万円余り上回ったものの,最終的に今年度の年間収支均衡を保つためには,財政調整基金や減債基金の取り崩しが避けられない見込みとなっています。
予算の編成時における財源不足を補てんするための両基金の今年度末残高見込につきましては,約32億円程度にまで残高を復元いたしましたが,今後見込まれる補正予算の財源として活用すると,再び基金が枯渇するおそれがあることに加え,税収をはじめとする一般財源については,円安の急速な進行等によるエネルギー価格高や物価高騰による光熱費等のコスト増大に伴う企業収益の圧迫に加えて,コロナウイルスの感染拡大に大きく左右される可能性がありますので,今後の歳入見通しが立ちにくく,不安定な状況が続きます。
来年度当初予算の編成におきましても今年度と同様,引き続き多額の基金を繰り入れしなければ収支の均衡が図れない厳しい状況が想定されます。
このため,今後発表される国の地方財政対策等の内容を慎重に精査しながら,市税をはじめとする一般財源総額を的確に見込んだ上で,歳入確保や歳出削減などの財政健全化に向けた取組を徹底し,事業の優先順位付けを厳格に行い,「新型コロナウイルス対策」,「高知市型共生社会の実現」,「南海トラフ地震対策」などの取組を着実に推進する予算編成を進めてまいります。
5 市長と語ろう会
次に,「市長と語ろう会」について申し上げます。
本市では,市民の皆様の市政への参画を促し,協働によるまちづくりを推進するため,広聴広報戦略プランに基づいた,様々な広聴広報活動に取り組んでおります。
その一環として,様々な分野の皆様から,本市の重点施策や事業等について,多様な視点からご意見やご提案等をいただくことを目的に,平成29年度から「市長と語ろう会」を実施しています。
今年度は10月から11月にかけまして,「地域共生社会の構築」をテーマに計3回開催し,「若い方々」のグループ,「各地域の住民の皆様」,「法人等の皆様」の3つのグループに分けまして,地域活動に活発に取り組んでおられる皆様と意見交換を実施いたしました。
意見交換に参加いただきました若い方々からは,「学校の授業等において地域に関わる中で『高齢者の食のあり方』について考えるようになった」,「こどもファンドをマンネリ化させない取組がさらに必要だ」など,様々なご意見をいただきました。
また,本市に移住された後,長年にわたり地域活動に積極的に参加されている住民の方や,地域貢献に取り組んでおられる企業の方々などからは,「担い手不足」に対する課題や,「人々の居場所づくり」などの重要性,さらには「効果的な情報発信の手法」などに関して,地域共生社会の構築に向けた熱い想いやご提案を多くいただいたところです。
高知市型共生社会の構築は,行政の取組と併せて,市民の皆様や民間事業者,各種団体など,あらゆる方々とともに協働しなければ実現できるものではありませんので,今回,地域で活発に活動する皆様からいただきましたご意見やご提案等の「地域の生の声」を参考にしながら,地域共生社会構築に向けた施策の充実や,実効性の高い取組に着実につなげてまいります。
6 災害対策
次に,南海トラフ地震等の防災対策について申し上げます。
今年度の総合防災訓練では,先月13日に南国市物部川河川敷をメイン会場に,イオンモール高知等をサテライト会場として,斉藤鉄夫国土交通大臣のご臨席の下,本市と国土交通省,高知県,南国市とが共催で「大規模津波防災総合訓練」を実施するとともに,南海中学校及びイオンモール高知でも本市の総合防災訓練を行いました。
高知市総合防災訓練については,昨年度に引き続き,「地域防災力の向上」をテーマとして,南海中学校では長浜防災連合会をはじめ地域の皆様のご協力の下,南海トラフ地震臨時情報講習会や炊き出し訓練のほか,デジタル受付の実証実験や防災関係機関による展示・体験イベントなどを行いました。
また,イオンモール高知では,近隣の自主防災組織や防災士連絡協議会等のご協力の下,地震発生を想定した津波避難訓練を行うとともに,救助犬の捜索デモンストレーションや防災関係機関による展示,起震車などの体験イベント等を実施しました。
今後とも地域の皆様のご協力をいただきながら,実践的な防災訓練を重ね,全国的に被害が激甚化している風水害や南海トラフ地震等への万全の備えにつなげてまいります。
7 観光振興
次に,観光振興の取組について申し上げます。
長期化する新型コロナウイルス感染症の影響により,大きな打撃を受けた観光業や地域経済の需要喚起策として,10月11日から「全国旅行支援」がスタートいたしました。
本県に該当する支援内容としては,支援対象エリアがこれまでの「中国・四国エリアから全国」に拡大され,公共交通利用と宿泊がセットになった「パック旅行」の場合には,1人1泊あたり「旅行代金の40パーセント,最大で8千円が割引」になるほか,飲食店などで使えるクーポンが「平日は3千円分,休日は千円分」が付与される有利なキャンペーンであり,年内は12月27日までを対象期間とし,年明け以降のキャンペーンについては,実施時期等は未定ですが,割引率やクーポン金額を引き下げて実施される予定です。
高知市旅館ホテル協同組合が10月1日時点で集計した市内28施設の旅館ホテルの宿泊状況では,本年1月から9月までの宿泊人数の合計は,コロナ禍前の令和元年比較で約90パーセントと回復基調にあり,また全国旅行支援が開始されて以降は予約に関する問合せも多く,平日を含めほぼ全館満室となる施設も見受けられ,全体的に好調であり,全国旅行支援の効果により,コロナ禍で疲弊した本市の観光産業の活性化につながることを期待しています。
次に,桂浜公園のプレオープンについて申し上げます。
本年4月からの新しい指定管理の開始に伴い,本市を代表する観光地である桂浜公園の商業施設が約40年ぶりにリニューアルされ,店舗等施設が10月22日にプレオープンいたしました。
歴史や自然などの魅力に加えて,地元事業者の皆様が新たに出店され,カツオや地鶏等の高知ならではの地元食材を使ったメニューを提供するなど,高知の食の魅力も充実しており,本年10月の桂浜公園の駐車場利用台数は,コロナ禍前の令和元年同月比で約112パーセントとなり,全国旅行支援の後押しもあり,コロナ禍以前の利用状況を上回っています。
現況の観光の好機を逃さないためにも,今議会で補正予算をお諮りしている大阪駅や岡山駅のほか,近隣県のJR駅周辺で観光プロモーションを積極的に行い,さらなる観光客の誘客を図り,来年春に予定する桂浜公園グランドオープンにつなげられるよう,本市の観光の魅力を県内外にPRしてまいります。
次に,連続テレビ小説「らんまん」の取組について申し上げます。
高知県出身の世界的な植物学者「牧野富太郎博士」がモデルとなった,NHK連続テレビ小説「らんまん」の来春からの放送開始に伴い,10月21日には,主人公を演じる神木隆之介さんと,妻役の浜辺美波さんが揃って来高され,来年3月から県内で開催予定の観光博覧会「牧野博士の新休日~らんまんの舞台・高知~」に向け,気運を盛り上げていただきました。
また,人気のシンガー・ソングライター「あいみょん」さんが主題歌を担当することが決定し,今後は各メディアで番組宣伝の露出が増えてくることから,話題性が高まり,「らんまん」を契機とした高知への観光客がさらに増加することが期待されます。
本市におきましても,博覧会での「インフォメーション機能」を担う桂浜公園を中心に観光客の受入強化に取り組むとともに,県と連携を密にした県外への情報発信を強化しており,10月には練馬区最大のイベントである「練馬まつり」に高知から観光宣伝ブースを出店したほか,来年2月に東京駅で開催予定の高知市観光PRイベントでは,「らんまん」に関する高知観光のPRコーナーを設置し,観光誘客促進につなげてまいります。
次に,プロ野球オリックス・バファローズの秋季キャンプについて申し上げます。
オリックス・バファローズは今年,パシフィック・リーグ2連覇を果たした後,東京ヤクルトスワローズとの日本シリーズの激闘にも勝利し,阪神・淡路大震災が発生した翌年1996年に「がんばろうKOBE」をスローガンに掲げて日本一を果たして以来,見事26年ぶりの日本一に輝きました。
心からお喜びを申し上げます。
日本シリーズ制覇の興奮冷めやらぬ先月4日から,オリックス・バファローズ高知秋季キャンプが東部総合運動場にて3年ぶりに有観客で開催され,日本シリーズで大活躍した紅林弘太郎選手,太田椋選手,宇田川優希選手などの若手有望株が多く参加しました。
キャンプ後半には侍ジャパン強化試合に日本代表メンバーとして選出された,宮城大弥選手,山崎颯一郎選手も加わり,期間中の土曜日には県内外から,1日当たり過去最大規模となる約3,000人のファンが東部球場を訪れるなど,大きな賑わいを見せました。
また,今年初めて土曜日,日曜日に限定して,球場前に「キッチンカーの出店」を行ったほか,高知県観光コンベンション協会とも連携し,プレゼントキャンペーンや選手への質問コーナー等も企画し,来場者の満足度の向上に努めました。
今後は,今回のイベント時に回収したアンケート等も参考にしながら,オリックス・バファローズ秋季キャンプをはじめとするスポーツ・ツーリズムを推進し,観光振興につなげてまいります。
8 補正予算・予算外議案
以下,議案についてご説明を申し上げます。
今回提出いたしました議案は,予算議案8件,条例議案20件,その他議案14件です。
まず,今回の補正予算では,先に申し上げました,すべての子育て世帯が安心して出産・子育てができるための経済的支援として合計10万円を給付する「出産・子育て応援給付金」や,家畜の飼料高騰に伴い厳しい経営環境に置かれている畜産農家への飼料購入費用を支援する経費に加え,年度初めの公共工事の閑散期に向けて工事発注を行い,年間工事発注時期の平準化を図るための債務負担行為の設定となる「ゼロ市債」を初めて実施することなどの予算をお諮りしています。
また,人件費補正では,新陳代謝や人事院勧告に伴う給与改定などにより,全会計で6千万円余り予算を減額することとしております。
以上,申し上げました内容によりまして,提案しております今回の補正規模は,
一般会計 13億2,600万円の増額
特別会計 1億4,989万2千円の増額
であり,補正後の予算規模は全会計の純計で2,932億2,955万7千円となり,この補正予算の財源として,特定財源では国庫支出金や市債等を充当し,一般財源では地方交付税等を充当いたしました。
次に,予算外議案について申し上げます。
条例議案は,給与改定や法令の改正に伴うものなど20件です。
このうち,市第133号高知市木村会館条例の一部を改正する条例議案につきましては,旭地区の拠点である木村会館の大規模改修に伴い,1階にありました旭老人福祉センターを廃止し,新たに「旭コミュニティセンター」を設置するものです。
その他の議案は,(仮称)高知布師田団地の共同開発に係る団地整備業務委託契約の一部変更議案や,指定管理者の指定に関する議案など14件です。
報告4件につきましては,いずれも法令所定の手続によりご報告するものです。
以上,提出をいたしました議案について,概要の説明を申し上げましたが,よろしくご審議の上,適切なご決定をお願いいたします。