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ハチの巣の駆除について
ハチについて
ハチは,春頃から女王バチが単独で巣を作りはじめ,夏から秋にかけて巣が大きくなり,中のハチも増えますが,ミツバチ以外のハチは,冬には死んでしまい巣にはいなくなります。この時の巣は,1年限りで使い捨てられ次の年に同じ巣を使うことはありません。
アシナガバチと特にスズメバチは攻撃性が強く注意が必要ですが,ハチは突然人を刺すわけではなく,巣を守るためや,ハチ自身が危険にさらされたときに警戒や威嚇行動のあとに刺します。
危険なイメージが強いハチですが,毛虫やアオムシなどの害虫を捕食したり,作物の花粉を運んで受粉するなど,人に利益をもたらす益虫でもあり,自然界のバランスを保つ役割も持っています。
画像提供:神奈川県大和市
ハチの巣を見つけたら
- 近づかない
- いたずらしない。
- 振動させない。
【保健所ではハチの駆除業務は行っていません。】
ハチの巣の駆除は,原則的に巣が出来た場所の所有者や管理者で行っていただくことになります。
手に負えない場合は駆除専門業者に依頼してください。
専門業者に依頼する場合
スズメバチなど攻撃性の強いハチや,巣が大きい,高所にあるなど作業が困難で危険を伴う場合は,専門業者に駆除を依頼しましょう。
- 職業別電話帳などで『消毒業』の項目から害虫駆除の業者を探します。
- 料金は業者によって異なりますので,複数の業者から見積もりを取ることをお勧めします。トラブルを防ぐためにも,必ず金額や作業内容をご確認のうえ,作業を依頼するようにしましょう。
- 見積もりを取る際には,見積もり自体が無料なのか有料なのかということも,確認するようにしましょう。
自分で巣を除去する場合
巣が小さい場合,ハチの種類などにより自分で巣を除去する場合は十分に注意して行いましょう。
- ハチの活動が鈍くなる夜間に行うようにしましょう。
- 黒い服装はハチに攻撃されやすくなるので,白っぽい厚手の服で,皮膚の露出をしないようにしましょう。
- ホームセンターなどで購入できる,市販のハチ用殺虫剤を吹き付けます。(殺虫剤の使用方法をよく読んで行ってください。)
- 翌日ハチが死んでいるか確認した上で,棒などで巣を外します。地面に落ちて死んだように見えるハチでも決して手で触れないようにしましょう。
- ほうきとチリトリで落ちたハチの巣や死骸を集めてビニール袋に入れ,袋内にもう一度殺虫剤を吹き付け,袋を密閉して捨てましょう。
作業が困難で危険を伴う場合,特にスズメバチの巣などは無理をせず専門業者に任せましょう。
野山などでハチに刺されない工夫
- 長ズボン,長袖,帽子,靴などなるべく肌を出さない服装にしましょう。
- ハチは黒いものに対して攻撃的になるので,白っぽい服を着て出かけるようにしましょう。
- むやみに近づいたり,木を揺すったり,巣に振動を与えるような大声や物音を出さないようにしましょう。
- 室内や車内にハチが入ってきた場合は,窓を開けて出ていくのを待ちます。ハチは明るい方へ向かう性質があり,そっとしておけば自然に外へ出て行きます。たたいたり追いかけ回さないないようにしましょう。
もしハチに刺されたら
- 刺された部分を両手の指で強くつまんで毒を搾り出しながら,水で洗い流します。(毒を口で吸い出そうとすると,口から毒が吸収されて危険ですのでやめましょう。)
- すみやかに患部を冷水か氷で冷やし,副腎皮質ホルモン剤,抗ヒスタミン剤の軟膏を塗ります。アンモニアは,ハチの毒には効果がありません。
- 痛みや腫れが激しい時には,応急措置が済んだらすぐに医療機関を受診しましょう。
ハチの毒に対して過敏に反応するアレルギー体質の方は,刺されたことでショックを起こし,最悪の場合には死に至るケースがありますので,特にさされないように注意しましょう。刺された場合はすぐに医療機関を受診しましょう。