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まつ毛エクステンションによる危害防止について
まつ毛エクステンションによる危害が増加しています。
まつ毛エクステンションとは
シルクや科学繊維などの人工毛を専用の接着剤でまつ毛につけ,まつ毛を長くしたり濃くするなど,ボリュームアップをする手法です。本数や長さ,カールのタイプ,色などを自分の好みで選べ,最近では人工毛を1本1本まつ毛につける手法が主流となっています。扱い方やまつ毛の状態により個人差はありますが,3から4週間でつけ直すことが一般的です。
どのような危害が発生しているのか
形態は様々ですが,『目の充血や痛み』,『炎症やアレルギー』,『皮膚障害』が多く発生しています。
「後を絶たない,まつ毛エクステンションの危害」 (独立行政法人 国民生活センター)
具体的な事例の紹介(店舗の対応を含む)
1 まつ毛エクステンションをした日の夜から目が痛くなり,救急で眼科へ行くと角膜全体に傷がついていて,しばらく通院が必要となった。翌日店舗に事情を話したところ対応が悪い。(東京都での事例)
2 ネイルサロンでまつ毛エクステンションをしたところ目が痛くなり,眼科で診察を受けたところ薬剤で腫れが発生しているということだった。店に苦情を言うとアレルギー体質だと言われたが,他の客の苦情に対してもそう言っているようで,美容師免許も持っていないようだ。(滋賀県での事例)
3 まつ毛エクステンションが施術の翌日に取れてしまったので,店に申し出たところリムーバーで除去されてまつ毛も抜けてしまい,まぶたが腫れてしまった。しばらくまぶたがかぶれ,まつ毛は半年でやっと3mm程生えてきた。店が対応してくれない。(福岡県での事例)
4 エステサロンでまつ毛エクステンションをした後,まぶたが腫れた。これを店に申し出たところ,治療を受けて診断書を出せば治療費を支払うと言われたので,治療を受け,アレルギー反応であるとの診断書を出した。しかし,店舗側は接着剤の合う合わないは顧客の状況によると言い出して,対応してくれなくなった。(大阪府での事例)
5 まつ毛エクステンションの施術途中から目が痛くなり,開けていられない状態になった。翌日眼科に行き,角膜に傷がつき結膜炎にもなっていると診断され,まつ毛エクステンションが原因の可能性があるとのことだった。これを店に申し出たところ,クレーマー扱いを受けた。(埼玉県での事例)
6 まつ毛エクステンションの施術中,痛かったので途中でやめて帰った。その後も充血が取れないので,店舗に申し出て責任者と話したいと伝えたが応じてもらえず,承諾書に記入して署名もあるので,トラブルがあっても対応しないと言われた。(東京都での事例)
消費者の方へ
1 まつ毛エクステンションの施術を受ける際には,施術を行う者が美容師であることを確認しましょう。
2 施術後,目などに異常を感じた場合は,直ちに医療機関を受診しましょう。
事業者の方へ
1 まつ毛エクステンションを行うためには,「美容師免許」が必要です。
2 まつ毛エクステンションは,美容師免許を持つ者であれば施術できます。ただし,美容師免許を持つ者であっても,美容所以外の場所で行うことはできません。