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本文

平成28年11月14日 市長定例記者会見

会見項目

  1. 高知市中央公園地下駐車場の駐車料金の改定について
  2. 生活困窮者支援事業について

 配布資料

  1. 高知市中央公園地下駐車場の駐車料金の改定について[PDFファイル/160KB]
  2. 生活困窮者支援事業について[PDFファイル/1.96MB] 

会見内容

 本日は,私から2件ご報告をさせていただきます。よろしくお願いします。

1. 高知市中央公園地下駐車場の駐車料金の改定について

 中央公園の地下に市営駐車場がありますが,近年,周辺にコインパーキングが増えたことや,郊外に大型商業施設が出店したことなどの影響を受けて,平均利用率が30パーセント台と低迷している状況です。土・日曜日は50パーセント前後ですが,平日は25パーセント程度になっていますので,現在の1時間当たり300円の駐車料金を200円まで下げることにより,平日の利用率を30パーセント程度まで引き上げることをめざします。これは,中心市街地の活性化にも寄与するものと考えていますので,来年1月からの実施に向けて準備に入ります。

 帯屋町を西と東に分けて見ますと,西側はチェントロがオープンし,来年からは幕末維新博が始まります。図書館も再来年オープンしますし,市役所の庁舎は平成31年6月完成予定です。来年は大政奉還150周年,再来年は明治維新150周年に当たり,博覧会でかなり賑わうと思いますので,今後は,東側の活性化を考えていく必要があります。平成29年度から本格的に中心市街地活性化基本計画の策定作業に入っていきますので,少し先行的に,来年1月から中央公園地下駐車場の駐車料金を引き下げます。 

2. 生活困窮者支援事業について

 子どもの貧困を含めて生活困窮が社会問題化しており,政府も本腰を入れて対策に取り組み始めました。高知市の場合,生活保護率が中核市の中でも高く,平成28年4月1日現在37.5パーミルです。第2のセーフティネットと言われる生活困窮者支援制度が平成27年4月1日から始まりましたが,本市では平成25年11月に「高知市生活支援相談センター」を立ち上げています。開設以来,多岐にわたる相談が非常に多く寄せられていますので,さらに充実させていきたいと考えています。

 お手元に資料をお渡ししていますが,11月12~13日の二日間にわたり,川崎市で「生活困窮者自立支援全国研究交流大会」が開催されました。主催の一般社団法人生活困窮者自立支援全国ネットワークには代表理事が3人おり,私と,社会保障で第一人者と言われている中央大学法学部の宮本太郎教授,それから,福岡で幅広くホームレス等の支援を行っておられるNPO法人抱僕の奥田知志理事長が共同の代表理事になっています。東京大学名誉教授の大森彌先生,慶應義塾大学清家篤塾長も来られていましたし,自民党の渡嘉敷奈緒美さん,民進党代表代行の細野豪志さん,公明党の山本香苗さんら国会議員や厚生労働省の方々も参加されていました。

 この,生活困窮者自立支援全国研究交流大会を,来年は高知市で開催することが決定しました。来年11月11~12日にかけて,県民文化ホールを主会場として全体会,そして県庁前周辺の公共施設等を活用しながら分科会を開催する予定です。これまでの実績では,行政関係者や生活困窮者を支援しているNPOや社会福祉法人の方々,約1,200人が全国から結集しています。この研究大会は,非常に志が高く情熱を持った,しかもホームレスや引きこもりの支援,そして中間的就労等を専門的に実践されている方々が集まりますので,本市でも開催したいと考えていました。それぞれご専門の方々が一堂に会し,内容の充実した,また,全国的な取り組みを参考にできるような大会になりますよう,来年に向けて準備を進め,ぜひ成功させたいと考えています。 

質疑応答

(記者)

 日本銀行が今月1日,物価上昇率2パーセントの目標達成見通しを「2017年度中」から「2018年度頃」に先送りしました。高知市の消費者物価指数を見ても今年に入り,ほぼ横ばいから対前年比割れの状態が続くなど,再びデフレへの懸念が強まっています。政府・日銀がこの3年半続けてきた金融政策を市長はどう評価されますか。 

(市長)

 日本銀行は,2013年1月に消費者物価指数を2パーセント引き上げていくという目標を掲げてから,これまで異次元と言われる金融緩和政策を執ってきました。ある一定の水準のところまでは到達したと思いますが,原油価格が一時かなり落ちたということや,消費税引き上げによる影響がかなり残っていて,個人消費がなかなか動かないということなどから,今回やはり2パーセントは無理だということで先送りされました。

 県内の動向を見ましても,例えば9月の有効求人倍率は高知市及び周辺地域で約1.3ですし,臨時的な社員から正社員への引き上げも始まっていますので,一定の効果はあったと思います。一定の効果はあったけれども,個人消費がなかなか動かないので最終目標に達していないという認識です。もう少し時間がかかるのではないかと考えています。

(記者)

 TPPについてお聞きします。TPP承認案,関連法案が衆議院を通過しました。農家やJAから反対の声が根強く残る中,法案の早期成立を目指す政府の姿勢についてどう思われるかということと,2度にわたる失言で審議に影響を与えた山本農林水産大臣について,市長のお考えを聞かせてください。

(市長)

 TPPについては意見が分かれるところですが,日本の農産物はトレーサビリティを含めて農薬の検査など,安全な管理が適切になされていますので,輸出品目として可能性が高いと考えています。

 先週,台湾で四国の観光物産展があり,高雄市へ行きましたが,高雄市をはじめ台湾全体にも青森県産のリンゴが大変多く入ってきていました。日本の野菜や果物は,やはりブランド力を持っていると,あらためて感じたところです。しかし,TPPで一定の影響を受ける品目は当然あると思いますので,農家や農協の方々が非常に不安に思っているのは,それに対して政府がどういう対応を取ってくれるのか,よく見えてこないということだと思います。本日も国会で遺伝子組み換えの農産物が入ってきた時にどういう対応をするのかというご質問が出ていましたが,そういうところを含めて,細かい部分が十分伝わっていないことが不安に繋がっているのではないかと思います。政府は,農家や農業団体に対する具体的な支援の方策を,もう少し分かりやすく広報していくことが重要ではないかと思います。

 TPPについては,高知を含めて日本の特産品を輸出していくうえで,過度の関税をかけないという方向性は,ある程度政策的に推進していくべきものではないかと考えていますが,米国ではトランプ次期大統領をはじめ共和党が年内は審議をしないと言われているので,先行きは不透明な状況です。

 2点目の,山本農林水産大臣について,いろいろ報道をされていますが,審議にもかなり影響を及ぼしていますので,担当大臣としては少し軽率な発言をされたのではないかと,大変残念に思います。しかし,高知県や日本の農業の強みとか弱みについてよくご存じの方ですので,ご自身の知識を農林水産大臣として生かしていただきたいと,強く思っています。

(記者)

 1票の格差についてお伺いします。7月の参議院選挙をめぐって1票の格差についての訴訟の判決が出揃い,違憲状態10件,合憲6件ということで次は最高裁の判決を待つことになりますが,今回の高裁支部の判決を市長はどのようにお考えですか。

(市長)

 高知・徳島,鳥取・島根で合区があった上で違憲の判決が出されました。合区はこれからさらに拡大するとも言われていますので,やはり抜本的な合区の解消をめざしていかなければならないと考えます。今月開催される全国市長会で合区解消を要望する決議を行う予定になっていますので,働きかけをしていきたいと考えています。

 1票の格差自体の考え方について,単純な計算で割り出される今のやり方のままで良いのかということころには少し疑義がありますが,特に参議院については地方からの意見がどんどん減っていくことは好ましくありません。全国知事会は憲法改正,全国市長会の方は国内法の立法で解決していこうというスタンスですが,合区解消に向けて動いていきたいと考えています。

(記者)

 合区解消に関連して,今月9日に自民党が合区解消プロジェクトチームを発足させましたが,これに対する要望や期待などがありましたらお願いします。

(市長)

 合区はこのままにしておくと拡大していきますので,それぞれの政党の方々も合区そのものには危機感を持っていると思います。各政党間の考え方はそれぞれ違い,比例の方をもっと厚めにという政党もありますし,そうではなく地方区で各都道府県から最低でも1人出せるように制度改革をするべきだというところもあります。党派を超えて全体の成案としてまとまっていくには時間がかかると思いますが,それぞれ危機感は持っていると思いますので,これから本格的な議論が進んでいくものと思います。

(記者)

 具体的に期待することや要望はありますか。

(市長)

 高知・徳島のことを考えますと,やはり各都道府県から最低1人は出せるように立法化していくのが望ましいと考えます。憲法改正まで踏み込んでしまうと,おそらく相当な時間がかかりますので,国内立法で整備できるものならそうした方が早いと考えています。

(記者)

 先日のアメリカ大統領選で事前の世論調査を覆してトランプ氏が次期大統領に選ばれました。世論では,日本では今後どうなるのか,経済や安全保障も含めていろいろ懸念の声が上がっていますが,トランプ氏が選ばれたということへの受け止めと,今後,懸念もしくは期待があるかどうかをお聞かせください。

(市長)

 マスコミや政治評論家などの大方の予想を覆し,大どんでん返しのような結果になりましたが,トランプ氏はアメリカの権益を最優先すると言われていますので,自由貿易に一体どの程度制約が入るのかというところが懸念されるところであり,一番の関心事だと思います。

 TPPについては,共和党は年内にはもう審議しないと言っていますし,来年に持ち越しても承認されるかどうか分かりませんので,今の段階では少し難しくなったのではないかと思います。TPPのルールとして参加国全体のGDPの85パーセント以上を占めている6カ国以上が承認しないと発効できないシステムになっています。ここまで努力して自由貿易の方へ舵を切っているものが壊れてしまう可能性がありますので非常に心配しています。日本の場合,これからの人口減少を考えますと国内需要に限界があり,内需拡大とは言われていますが,どうしても経済が縮小します。やはり貿易で,分かりやすく言うと稼ぐしかありませんので,心配しています。

 もう一つ,日米同盟について,基地を縮小するとか沖縄を返還するとか言われているようですが,ここはアメリカにとっても難しいところなので,一挙に進めることはできないと思います。しかし,米軍基地を一定縮小する傾向には入る可能性があります。来週17日に安倍総理がトランプ次期大統領と会談するようになっていますが,その点をあらためて確認されるのではないかと思いますので,注視をしていきたいと思います。

(記者)

 確認になりますが,市長はTPPには賛成のお立場ということでよろしいでしょうか。 

(市長)

 難しいところではありますが,日本の優れた特産品を出していくためには,TPPは一つの考え方だと思っています。全面的に反対ではありません。

(記者)

 山本農林水産大臣に対しては農業に詳しい方ということで,知識を生かしていただきたいという言葉がありましたが,そうすると,辞任までされる必要はないというお考えでしょうか。

(市長)

 辞任するかどうかはご本人が決めることですが,高知県の場合は農業だけではなく,林業・水産業もあります。林業は今,大事なところに差し掛かっていますし,漁業も西部は養殖の関連が強く大事な生産高を持っています。そういう高知県の農林水産業全体に詳しい方ですので,これまでご自身が地域の実態を見てこられた経験を生かし,農林水産業の政策を推進していただきたいという思いがあります。 

(記者)

 駐車料金の件ですが,配布資料に「30パーセント台と低迷している」とあるのは,30何パーセントなのか教えてください。

(市長)

 平日と土・日曜日を平均すると,現在のところ約33パーセントです。 

(記者)

 以前であれば民業圧迫というようなことも言われた案件かと思いますが,どういう考え方で値下げに踏み切るかというところをもう一度お聞かせください。 

(市長)

 ここ数年,特に中心部において小規模なコインパーキングが増えてきました。駐車料金は,1時間当たり100円程度から400円程度まで,利用の状況にもよりますがバラつきがあります。ただし,全体的に下がってきている傾向がありますし,平成27年度の外部監査で指摘を受けたことや,市議会からご質問が出たことなどから,中央公園地下駐車場の駐車料金を見直そうということになりました。やはり平日の利用率が約25パーセントというのは公共施設として低すぎますので,利用を促進したいということと,中心市街地の東方面の活性化に向けて,平成30年度からの第二期中心市街地整備計画に先行して取り組みを進めていこうという趣旨です。

 民業圧迫になるかどうかということは一つの議論ではありますが,周辺駐車場の価格帯も調べた上で,今回実施することにしました。

(記者)

 1時間当たり200円は周りと比べて格段に安くはないということでしょうか。

(市長)

 著しく安いということではないと思います。

(副市長)

 中央公園地下駐車場を造った当時は1時間当たり300円が多かったのですが,現在はコインパーキングが増えて200円以下が約40パーセントですので,極端に安いというものではありません。

(市長)

 駐車料金の改定は来年1月ですが,1月1日は駐車場が休みなので1月2日からになります。近隣の民間駐車場には,明日以降,お知らせの文書を発送する予定です。

(記者)

 都市計画マスタープランの決裁文書の問題についてお伺いします。10月下旬に市の監査委員から,オンブズマンからの監査請求に対する報告がありました。その中で,市長等への意見ということで付言がなされ,今回高知市が決裁文書を後日作成した行為について,市政に対する信頼を損ないかねない手続き違反であるということが指摘されています。市長が言われているように,事実上の決裁がなされているのだから後日作っても問題ないという考え方につきましても,文書管理のあり方を揺るがすことにもなりかねないという意見だったと思います。これについて,市長からペーパーでコメントが出されましたが,私はあのコメントでは市長の思いが十分伝わらないのではないかと思いますので,再度お聞きします。

(市長)

 監査委員からも,決裁が抜かっていたということと,後日取り直したことについては厳しく指摘を受けています。文書管理の基本を揺るがしかねないという指摘ですので,その点につきましては非常に重く受け止めています。議会でもご質問に答えていますとおり,事実を曲げて決裁を取ったわけではありませんので,文書の偽造には当たらないと考えていますし,決裁を取り抜かったということが本質的な問題ですので,今後,文書管理を徹底していかなければならないというコメントを出しました。

 決裁が抜かってしまうということは本来あってはいけないことですが,そういうことが生じる場合もあります。後日決裁を取り直すということも現実的にはありますが,その際の文書への表記の仕方や決裁日の取り扱いをどうするか,現在は庁内で統一性がない状況ですので,表記を統一するということと,もう一つ,重要な決裁を取り抜かっていた場合には,例えば行政処分などではいろいろなところに影響が及ぶことも考えられますので,必ず法制担当と協議をするということを徹底していきたいと考えています。文書管理は監査委員からも指摘をされたように,行政の根幹に関わる部分ですので,さらに徹底していきたいと思います。

(記者)

 その点につきまして,決裁が抜かることもあるでしょうし,後日作るということもあると思うのですが,今回のマスタープランの決裁文書には,後日作ったという表記がないので,決裁の日付の時に作ったかのように見えます。これは問題だとは思われませんか。

(市長)

 私が事実上意思決定をした日が特定できますので,法制とも協議をして,その時に遡って決裁を取ろうという考え方で取り直したのですが,そのことに法律上の違法性はありません。しかし,後日見たときに,取り抜かっていた決裁を取り直したものかどうかが分かりませんので,表記の仕方については改善していく必要があると考え,統一を図るようにしています。

(記者)

 今回,同じ監査報告の中で,道の駅の調査事業について,事業費を1,200万円に増額することを都市建設部の中で意思決定をしているが,その決裁文書がないということは瑕疵であると指摘を受けています。事実上の決裁ということが許されるのであれば,その文書も作るべきではないかと思いますが,作る予定はないでしょうか。

(市長)

 後日決裁を取り直す場合の表記の仕方について,法規文書係と協議をしているところですが,その件についても取り直すことになると考えています。

 (記者)

 監査委員の方々は,人格が高潔で行政の事務にも詳しい,有能で信頼できる方を市長が選任し,市議会の同意を得て役に就いておられ,また,高知市の場合,4人のうち2人は市民から負託を受けた市議会議員です。その方々が問題があると付言をするということは相当に重みがあり,何らかのけじめをつけるべきではないかと思いますが,どうお考えですか。

(市長)

 けじめというのは,おそらく処分を含めてということだと思いますが,現在,刑事告発を受けていますので,その捜査の状況の推移を見ながら,最終的にどうするか考えていきたいと思っています。 

(記者)

 関連して,道の駅について3点教えてください。1点目,実施が延びている住民アンケートの今後のめどについて,2点目,先日市議会の勉強会で,来年執行部が地元に説明に入るので,その前に議会も勉強をという主旨の発言がありましたが,御畳瀬・浦戸・長浜の住民に対して,今後,住民アンケート以外にどういうことをお考えなのか,3点目,2017年度予算で道の駅の関連予算が何かあれば,以上について教えてください。 

(市長)

 2点目から答えますが,今回の道の駅構想については,地域に賛否両論があり,いろいろと混乱を招いたことを申し訳なく思っています。市としては,市議会でも度々申し上げているとおり,長浜・御畳瀬・浦戸の南部地域は極端に人口が減少していますので,振興策が必要だと考えています。その一つとして道の駅の立地可能性調査を提案させていただき,結果的に混乱を招くことになりましたが,南部振興は間違いなく必要だと考えていますので,そのために地域の皆様にとって何が必要なのかということを,少し振り出しに戻って,それぞれの地域のコミュニティ組織や住民の方と議論していく場を設けたいと考えています。時期は未定ですが来年度ではなく来年,長浜・御畳瀬・浦戸地域の方々と協議をしたいと考えています。

 それによってアンケートをいつやるかということも決まってくると思いますので,アンケートの実施時期はまだ決めていません。

 そのような関連で,2017年度予算に何を出すかということはこれからの話になります。政策予算の査定等で協議をして最終的に決めたいと思います。

(記者)

 道の駅の構想自体を止めたということではなく,構想は構想としてあった上で,一から考え直すということでしょうか。

(市長)

 道の駅は一つの考え方,議論のたたき台として今後とも議論はしていていきます。今の段階で断念したり下ろしたりしているわけではありませんが,最終的にどうなるかは分かりません。

 (記者)

 駐車場の件で,平日の利用率を5ポイント上げるという目標を掲げていますが,5ポイントという数字の根拠について,例えば100円下げるに当たってそれを補填する分がこの5ポイントになるとか,何年前の水準に戻すということになるとかいうことを教えてください。

(市長)

 まず,金額的な面から言いますと,5ポイント上げることができましたら,料金を引き下げたことによる減収額は約3,500万円。3ポイントにとどまった場合の減収額は約4,000万円になります。この減収額については一般会計から補填をしなければならないと考えていますが,約3,500~4,000万円の幅で補填が必要になると考えています。

 何年度の水準になるかということについては,イオンの出店やダイエーの閉店などいろいろな影響を受けているので少し幅がありますが,平成18年度の平均利用率が38.7パーセントですので,概ね10年前の水準をめざしていきたいと考えています。

(記者)

 年々利用率を上げていって,減収分をなくしていくというお考えはありますでしょうか。 

(市長)

 料金が下がって利用率はそのままということはないと思います。利用率は上がっていくと思いますので,そこで収支を埋めていくようにしていきたいと考えています。 

(記者)

 もう1点,中心市街地の東側というお話が出てきましたが,もう少し大きく捉えて,例えば幕末維新博などで多くの方が来た時に,若干歩く距離があるかもしれませんが,中央公園地下駐車場が活性化に繋がる部分があるかと思いますがいかがでしょうか。

 

(市長)

 幕末維新博は,来年3月4日から一般公開になる高知城歴史博物館や上町の龍馬の生まれたまち記念館,高知城などが会場になりますが,そこへ車が集中するということではないと思いますので,効果を見てみないと分かりませんが,中央公園地下駐車場も含めて一定の集客があるのではないかと考えています。

(記者)

 道の駅についてですが,「原点に戻って」というのは,選択肢を撤回したわけではないけれども,ありきではないということでしょうか。

(市長)

 立地できるかどうかということを地元の意見を聞きながら,また,経営主体を民間と考えていますので経営の採算が取れていくのかどうかということも含めての立地可能性調査ですので,直ちに取り下げるということではなく,道の駅も含めて南部振興についてさらに幅広く意見を聞いていこうということです。 

(記者)

 現在は選択肢が道の駅しかないので,他にも挙げてくださいということでしょうか。

(市長)

 そういうことでもないのですが,南部は非常に花卉栽培が強く,例えばグロリオサもありますし,日本で最大のユリの球根の会社もあります。農業振興も含めて南部振興には道の駅だけでなく,いろいろな手立てがあると思いますので,幅広く意見を聞いていこうという趣旨です。

(記者)

 食肉センターについて伺います。午前中に答申を受けておられましたが,現時点で県と高知市では考え方に隔たりがあるように感じます。市長は中央部にと畜場はなくても構わないというお考えですか。

(市長)

 午前中に受けたのは,28市町村で組織している一部事務組合,専門的に言うと特別地方公共団体が,食肉センターの運営を止めるか継続するかという議論についての答申です。本日,年間約3千万円の赤字を出している状況で,これ以上の経営は無理だという答申をいただきました。この答申がどうなるかというと,28市町村の特別地方公共団体へ戻して,そこで議会を開いて議論していただき,決めるという流れになります。

 県が新しく立ち上げた「あり方検討委員会」は,県下全域でと畜場をどうするかという議論を始めたものです。知事は9月議会でと畜場は要るというスタンスを表明しましたが,それは全県下的に見ての話ですので,もし,県がやるという方向でまとまっていくのなら,プレイヤーが変わるということになるだろうと思います。 

(記者)

 高知市が関わった形での中央部のと畜場,それが一つの焦点になっていて,例えば検討委員会でも高知市は四万十のみでもよいのでは,というような言い方をされていますが,県は1カ所であっても四万十に1カ所ではなく,中央部に公的な関与をした形で残したいということですが。 

(市長)

 基本的にと畜しているのは牛と豚が中心なのですが,現在の頭数を見て単純に計算すると2カ所は必要ありません。いずれも赤字になるはずで,その赤字を誰が負担するのかという話になりますので,そういう議論を踏まえた上で最終的にどうするかということだと思います。ただし,どこの首長も毎年の赤字を市町村で補填することはできない,反対だと言っていますので,ランニングコストの赤字をどこが補填するかというのが,これからの協議で大事な議論になると思います。 

(記者)

 中央部のと畜場に関与しないということもあり得る,あるいは,なくても構わないということでしょうか。 

(市長)

 そこは議論です。別の検討委員会を立ち上げてステージが変わりましたので,これからの議論になります。しかし,首長が反対している一番の理由として,毎年3千万円もの赤字を市町村で被るのはビジネスとして無理だということが共通した認識ですので,もし2カ所残すのであれば,そういうことにならないようにしていかなければならないと思います。 

(記者)

 先ほどの決裁文書に係る処分の話ですが,処分をするかしないか,誰が対象になるかなど,現時点では全く決まっておらず,それらを含めて,刑事告発の結果が出た後に検討するということですね。

(市長)

 時期的には,刑事告発を受けての捜査の状況を見ながら,ということになります。その時点でやるのかやらないのかも含めて検討するということですので,結論が出ているわけではありません。

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