ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 組織一覧 > 広聴広報課 > 市長から職員の皆さんへ(令和5年 年度当初あいさつ要旨)

本文

市長から職員の皆さんへ(令和5年 年度当初あいさつ要旨)

 市民の皆様、職員の皆さんおはようございます。

 職員の皆さんには、日々、それぞれの職務に真摯に取り組んでいただいておりますことに、感謝申し上げます。

 本日から新しい組織体制のもとに、令和5年度の業務がスタートしますので、チームワークを大切にしていただきながら、重要施策に取り組んでいただきますようにお願いいたします。

 さて、先月の3月市議会定例会でご決定をいただいた令和5年度の当初予算では、「~共に寄り添いにぎわいを取り戻す「新しいステージ」へ~」を重要テーマとして、「街のにぎわい創出と産業活性化」を新たに施策の柱に加え、「南海トラフ地震対策」「新型コロナウイルス対策」「高知市型共生社会の実現」の3本柱とともに、それぞれの重要施策を着実に推進してまいります。

 それでは、新年度の業務開始に当たり、重点施策等について順次申し上げます。

 

街のにぎわい創出と産業活性化

 まず、「街のにぎわい創出と産業活性化」に関して、観光振興の取組について申し上げます。

 本日から、注目のNHK連続テレビ小説『らんまん』の放送が始まりました。

 『らんまん』の放送開始に合わせて、先月25日には高知県観光博覧会「牧野博士の新休日~らんまんの舞台・高知~」を開幕させており、すでに多くの県外のお客様にご来高いただいております。

 デジタルスタンプラリーなどの周遊プロモーションや県外ゆかりの地と協力したPRなど、積極的に連携し、『らんまん』による観光需要が県内全域に広がるよう取組を推進してまいります。

 観光博覧会の重要な拠点会場の一つである桂浜公園では、商業施設を約40年ぶりにリニューアルし、先月グランドオープンすることができました。

 商業施設エリア全体が、木の雰囲気と白を基調に一新されており、「食べる」「買う」「学ぶ」「憩う」をテーマにした「海のテラス」として生まれ変わりましたので、今後は、観光客のみならず、学校の遠足など、市民の皆様にも日常的に訪れていただけるよう広くPRしてまいります。

 次に、第70回よさこい祭り記念大会について申し上げます。

 今年、第70回記念大会となるよさこい祭りは、通常開催としては実に4年ぶりの開催となります。

 新たに高知大学の演舞場が追加になることに加えて、既にLINEを利用したよさこい情報コミュニティの構築がスタートしております。

 公式ロゴの公募や観客の皆様が各競演場や演舞場を周遊する企画など、新たな取組が検討されており、第70回記念大会に向けた準備を精力的に進めています。

 本市としても、この70回の節目の大会を契機として、本市出身の人気イラストレーター窪之内(くぼのうち)英(えい)策(さく)氏による高知のよさこいをイメージするポスター等を制作するなど、改めて、よさこい発祥の地である高知市を全国にPRしたいと考えており、よさこい祭振興会とともに、高知のよさこい祭りのブランド化に向けた取組を進めます。

 

南海トラフ地震対策

 次に、南海トラフ地震対策に関する「事前復興まちづくり計画」の策定について申し上げます。

 東日本大震災では多数の公共団体の職員が被災する厳しい中で、応急復旧対応等の膨大な業務に追われ、復興計画の早期策定が困難となり、復興事業の着手に長期間を要したこともあり、住民の方々や企業の皆様は再建する意欲を失い、まちを離れ、人口減少を招くなど、地域の活力が失われてしまったという残念な事例がありました。

 こうした貴重な教訓を踏まえ、高知県では昨年3月に高知県事前復興まちづくり計画策定指針を策定し、第5期南海トラフ地震対策行動計画において、令和9年度までに県内の沿岸19市町村が計画策定を完了する目標が掲げられています。

 震災前の事前復興計画の取組を進めることが極めて重要であることから、令和5年度には、人員体制の強化を図りながら、発災後の復興対策にあたる復興本部の組織体制等の具体的な検討を進めるとともに、対象地域の選定などを行い、復興基本方針案を取りまとめ、早ければ令和7年度から、地域の皆様に対しまして、地域ごとの事前復興計画のたたき台をお示しし、ワークショップなどを通じてご意見をお伺いし、令和8年度の事前復興まちづくり計画策定を目指してまいります。

 次に、「旭駅周辺市街地整備」について申し上げます。

 旭駅周辺地区では、防災上の課題が多い地震時等に危険な密集市街地の解消に向けて、土地区画整理事業による面的整備を主体に、安全で安心なまちづくりを目指し、集中的に取り組んでいます。

 現在、中須賀町地区では、事業区域を9つのブロックに分割し、順次精力的に整備を進めており、昨年度は3ブロックの街路工事が完成し、4ブロックの家屋除却が概ね完了している状況にあり、既に仮換地を引き渡している1ブロック及び2ブロックでは、新たな住宅の建築が進められるなど、新しい町が生まれつつあります。

 令和5年度は、引き続き4ブロックの街路工事や5ブロックの家屋除却を行う予定であり、中須賀町をはじめ、旭駅周辺地区における早期の都市基盤強化を積極的に推進するため、地元の皆様や関係者の方々のご協力をいただきながら、精力的に取り組んでまいります。

 

新型コロナウイルス感染症対策

 次に、新型コロナウイルス感染症対策について申し上げます。

 現在、全国的に新規患者の発生数は減少傾向にありますが、減少幅が緩やかになっていることもありますので、次の感染拡大に向けては、引き続きご注意をお願いしたいと思います。

 今後のコロナ対策では、感染症法上の位置付けを新型インフルエンザ等感染症と同等の2類相当から、本年5月8日には季節性インフルエンザなどと同じ5類へ移行する方針を政府が打ち出しています。

 ウィズコロナを念頭に置いた平常時の生活を取り戻していくため、政府は、これまで講じてきた各種の政策・措置については段階的に移行する方針を示しています。

 移行期間中は、感染患者等への医療費の自己負担分に係る公費支援については、高額な治療薬はこれまでどおり無料とし、全額公費負担することや、入院医療費については高額療養費制度の対象とし、軽減を図るなどの支援策を継続します。

 医療提供体制については、幅広い医療機関でコロナの入院患者を受け入れ、コロナ専用病床は縮小し、移行期間終了後には全病院での受入れを目指すことや、外来対応の病院をさらに拡大することなどが報道されています。

 感染患者の重症化防止の切り札となるオミクロン株対応ワクチンの本市の接種状況は、3月27日時点での接種率は約44パーセントと全国平均をやや下回る程度で推移しています。

 国では、新年度のワクチン接種については重症者を減らすことを第一の目的とし、すべての人々に対して接種の機会を確保することや、接種時期については秋・冬に接種を行うべきものとしています。

 5類への移行後の対応を含め、直近の国の動向を十分注視し、重症者等の入院調整の在り方や医療提供体制への支援、ワクチン接種への対応などについて、全国市長会からも積極的に意見を申し上げながら、市医師会等の関係機関や医療機関等のご協力もいただき、鋭意、取組を進めてまいります。

 

高知市型共生社会の実現

 次に、「高知市型共生社会の実現」に向けた取組について申し上げます。

 高齢、障がい、子育て、生活困窮など、各分野の垣根を越えた複合的な課題に対処するため、包括的相談支援、参加支援、地域づくりに向けた支援を3つの柱として、多機関協働による支援、アウトリーチ等を通じた継続的支援を一体的に実施する重層的支援体制整備事業を令和4年度から本格的に開始しています。

 事業開始に伴い、まずは本市の各分野の相談機関について「断らない相談窓口」として位置付けるとともに、8050問題やヤングケアラー、ひきこもりなど、複合かつ複雑化する課題を抱える世帯への支援については、多機関で支援会議を開催し、アセスメントや支援プランの作成、モニタリングを行うなど、各分野が協働して課題解決への支援策を検討しています。

 また、相談支援関係部署及び窓口担当部署への研修に加えて、相談支援関連の委託事業所や居宅介護支援事業所など、民間事業者への説明会等を開催し、本市が目指す包括的支援体制についての周知を広く図り、官民連携の上、「断らない相談窓口」としての意識向上を図っているところです。

 こうした取組を反復・継続することで、職員の支援力の向上を図るとともに、課題解決事例の積み重ねにより、本市の支援体制の強みや弱みを見える化し、組織的な連携体制を強化してまいります。

 併せて、モデル地区で設置を進めてきた「ほおっちょけん相談窓口」については、令和4年度から市内104か所で全市的に展開し、相談窓口に寄せられた様々な地域ごとの課題を解決するための相互の話し合いの場づくりも進んでいます。

 住民の皆様や団体、企業など多様な主体が集まり、各種の相談内容を共有し、認知症カフェの開設や住民ボランティア活動の活性化など、「わがまちならでは」の様々な住民主体の取組に対し、全力で支援しているところです。

 引き続き、「高知市型共生社会の実現」に向けて、企業と連携した地域福祉活動やフードドライブの開催、ショッピングモールでのイベント実施なども行いながら、市民の皆様の意識醸成を図るとともに、社会福祉法人、医療機関など、多様な主体の皆様と連携・協働して、「誰もが幸せを実感できる、互いにつながり支え合う、共生のまちづくり」を進めてまいります。

 

新年度に向けて

 最後になりますが、職員の皆さんには、本日から新たなチームとしての体制で、それぞれの重要課題に取り組んでいただくことを期待しています。

 市民の皆様からの多様なご要望に応えていくには、複数の部署が連携して対応しなければ解決できない課題が数多くありますので、各部局間の連携を推進し、各職場におきましては、職員間の意思疎通を十分に図り、各事業に精力的に取り組んでいただくことをお願い申し上げ、新年度のスタートに当たってのあいさつといたします。

 令和5年度をコロナ明けの「らんまんな年」にできるように、共に頑張ってまいりましょう。よろしくお願いいたします。