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市長から職員の皆さんへ(令和6年 年度当初あいさつ)

 市民の皆様、職員の皆さんおはようございます。

 職員の皆さんには、日々、それぞれの職務に真摯に取り組んでいただいておりますことに、感謝申し上げます。

 本日から新しい組織体制のもとに、令和6年度の業務がスタートしますので、チームワークを大切にしていただきながら、それぞれの施策に取り組んでいただきますようにお願いいたします。

 訓示に先立ちまして、令和6年能登半島地震の影響で、いまだに厳しい避難生活を強いられている皆様にお見舞いを申し上げますとともに、一刻も早い被災地の復興をお祈り申し上げます。

 地震の大きな被害を目の当たりにし、他人事とは思えず、高知市民約32万人の生命、財産、暮らしを守り、未来に向けた責任の重さを改めて強く感じているところです。

 

新年度を迎えるに当たって

 さて、先月の3月市議会定例会でご決定をいただいた令和6年度の当初予算では、「~『県都改革!』喜びと誇りの持てる高知市へ~」をテーマに設定し、それぞれの世代が分断されることなく、お互いが支え合う「共生社会」を実現するための5つのまちづくりビジョンに基づき、施策の展開を推進してまいります。

 当初予算に込めた私の思いは、市民が「この街に住んで良かった」「これからも住み続けたい」と思えるような「チェンジ・変革」を感じていただきたいということです。

 そして、当初予算を土台として、すべての世代が何度でも「チャンス」をつかむことができ、幅広い視点を取り入れる市政に「チャレンジ」してまいります。

 市民の皆様の夢を私の夢として、新しい高知市をつくっていくために、職員の皆さんとともに一丸となって市政発展に全力を尽くす決意を改めて強くしておりますので、ともに汗をかき、頑張ってまいりましょう。

 

より良い組織へ 職員に心掛けてほしいこと

 私は、職員の皆さんが誇りとやりがいを持って働ける職場づくりを進め、子どもたちが自分の将来を考える時に、高知市役所で働くことを夢見てもらえるような組織にしていきたいと強く思っておりますので、より良い組織へ成長するために、職員の皆さんに心掛けてほしいことから申し上げます。

 本市の抱える大きな諸課題を着実に前進させ、また、市民の皆様に市政をより身近に感じていただき、住民サービスの満足度を一層高めていくには、これまで以上に本市職員の英知を結集するとともに、個々の能力を最大限に発揮していただくことが必要となります。

 そのためには、職員個々が漫然と業務をこなすのではなく、都度立ち止まり、初心を思い起こし、「我々市役所職員は、誰のために、何を目的として日々の業務に当たらなければならないか」と自問しながら、使命感をしっかりと持って主体的に目の前の業務に当たっていただくことが不可欠でありますし、私を含めて公務に携わる者として、当然に持っておかなければならない心構えだと考えております。

 その上で、市政課題への取組や市民サービスの向上に関する議論のほか、業務改善など職員の皆さんの職場環境の改善に寄与する議論についても庁内のいたるところで交わされ、ボトムアップが活発な組織、職員が失敗を恐れずチャレンジできる組織を私も職員の皆さんとともにつくっていきたいと考えております。

 さて、令和6年度は、昨年12月22日に閣議決定されました「こども未来戦略」において国・地方公務員の男性の育児休業取得率の政府目標が「令和12年までに2週間以上の取得率を85.0パーセント」と大幅に引き上げられることとなったことを踏まえ、本市においても、次世代育成支援対策推進法及び女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づき策定している「特定事業主行動計画」に定める男性の育児休業取得率の目標値を、現在、令和7年度末までに「36.0パーセント」としているところを「2週間以上の取得率を85.0パーセント」と引き上げ、目標達成に向けた新たな取組を進めていくこととしております。

 総務部中心に職員への関係制度の周知方法の見直しや、新たに相談窓口を設置するなどの取組を行う予定にしておりますが、何よりも男性職員の育児休業取得率の向上に向けては、「育児休業を取得するのが当たり前」という風土を作っていくことが必要であり、そのためには管理監督職の皆さんの果たす役割が非常に重要となってきます。

 既に各所属で実践していただいていると思いますが、人事考課等の面談の場面のほか、日頃から各部署において所属職員とのコミュニケーションをしっかりと取っていただいて信頼関係を構築し、風通しを良くしてお互いが支え合える環境づくりに努めていただくことが、躊躇せず育児休業を取得できることにつながると思いますし、悩みを抱える職員の孤立を防ぐことができるのではないかと考えております。

 業務多忙のため、本来のマネジメントに注力することができず葛藤されている管理監督職の方がいらっしゃることも承知しておりますが、上司部下、また、担当職員間でしっかりとお互いの様子を気にかけ合うことが不祥事や若手職員の退職を防ぎ、私が理想とする職員一人ひとりが誇りとやりがいを持って働ける職場づくりにつながるものと考えていますので、是非、今年度は、今まで以上に重点的に取り組んでいただければと思います。

 また、管理監督職以外の職員の皆さんにおいても、自分たちの働きやすい職場は、自分たちでつくっていくんだという主体的な気持ちを持ち、管理監督者とともにお互いにフォローし合い、私を含め「チーム高知市」で前進していきましょう。

 

 

令和6年度の主要課題及び対応方針

 次に、5つのまちづくりビジョンごとに、令和6年度の主要課題や対応方針について申し上げます。

 1番目の「夢がかなえられる街、高知市」では、子育て支援として、小学6年生までを対象としていた子ども医療費助成の対象を中学3年生まで拡充するとともに、最近の物価高の状況を踏まえた家計支援として、中学進学時祝金を設け、児童一人当たり1万円分の商品券を支給します。

 また、人口減少対策として、結婚に伴う経済的負担を軽減するため、新婚世帯に対し、新居の家賃や引越し費用等を助成する結婚新生活支援事業を設けるなど、結婚や出産、子育てなどの環境を整え、一人ひとりの希望がかなえられる社会を実現することにより、若者の定住を図り、人口減少問題に歯止めをかけてまいります。

 次に、2番目の「県都にふさわしい教育都市、高知市」では、不登校傾向にある生徒の学校内の居場所を確保し、個に応じた適切な支援を行うため、市立中学校3校に校内教育支援センター「校内サポートルーム」を設置し、支援員を配置するなど、一人ひとりが能力や個性を伸ばし、豊かに生き抜いていく力を身に付けるための、活力あふれる学習の場の確保に努め、魅力ある教育環境づくりを目指してまいります。

 次に、3番目の「県都の使命を果たす、高知市」では、中小企業戦略プランに基づく中小企業の課題である人材確保やデジタル活用の支援拡充、県の関西戦略と連携した地場産品の販路拡大や観光振興、基盤等の整備による農林水産業の振興などにより、力強い産業の振興や新たな雇用の創出につなげるなど、県経済に対するけん引力を発揮してまいります。

 次に、4番目の「安心して暮らせる、高知市」では、南海トラフ地震対策として、地区別事前復興まちづくり計画の素案作成、住宅耐震化推進事業の助成上限額の引き上げ、マンホールトイレや仮設給水タンクの整備等を進めるとともに、防災上の課題が多く地震発生時などに著しく危険な旭駅周辺地区の密集市街地の解消など、大規模災害への対応力を強化し、市民の皆様の生命や財産を守るとともに、日々の暮らしを支えながら快適に暮らせる持続可能なまちづくりを進めてまいります。

 最後に、5番目の「チャレンジできる街、高知市」では、書かないワンストップ窓口の整備に向けて取組を進めるほか、ネーミングライツやふるさと納税の取組強化で収益増大を図るとともに、小手先の財政健全化策ではなく、本市の財政構造の在り方を根本から刷新するための第三者機関を設置するなど、DX、デジタル化を含めた行財政改革を進め、業務の効率化や行政サービスの利便性の向上に向けて取り組んでまいります。

 

最後に

 結びになりますが、職員の皆さんには、本日から新たなチームとしての体制で、それぞれの課題に取り組んでいただくことを期待しています。

 そして、私のお隣りに来られていますが、総務省から神谷(かみや)副市長をお迎えすることとなりました。神谷副市長には、これまでの経験等に基づいて十二分に力を発揮していただき、幅広い視点から高知市役所に新しい風を吹き込んでほしいと思います。職員の皆さんも大いに意見を交わし、コミュニケーションを深めていただくことをお願いします。

 今後、市民の皆様からの多様なご要望に応えていくには、複数の部署が連携して対応しなければ解決できない課題が数多くありますので、各部局間の連携を推進し、各職場におきましては、職員間の意思疎通を十分に図り、各事業に精力的に取り組んでいただくことをお願い申し上げ、新年度のスタートに当たってのあいさつといたします。

 令和6年度もよろしくお願いします。共に頑張ってまいりましょう。