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本文

平成30年8月7日 市長定例記者会見

会見項目

  1. 平成30年度「男女共同参画の日」表彰について

  2. 久重(きゅうじゅう)・布師田(ぬのしだ)・大津・三里(みさと)地域のデマンド型乗合タクシー運行について

  3. 学校給食センターの開設について

  4. 平成30年7月豪雨被害について

配布資料

会見内容

1.平成30年度「男女共同参画の日」表彰について

 平成30年度の男女共同参画の日事業として,2件の表彰を8月1日に行いました。まず1つ目は,男女共同参画「ひとことメッセージ」の入賞者の表彰です。お手元の資料1ページにあるように,大変多くの子どもさんたちと一般の方々から,合計で400点近くのご応募をいただいております。特に小学生,中学生,高校生の方々から素晴らしいメッセージをいただいておりまして,優秀賞3名,入賞の方々が5名ということで,資料2ページに,いただいたメッセージの文言を記載しております。子どもたちの発想も素晴らしいものがございますし,やはり言葉の大切さというものが改めて感じられたということで,表彰をさせていただきました。

 また,資料3ぺージはもう1つの推進企業表彰です。最近,建設業界などでも,人手不足や新規採用が難しいということもありまして,女性の進出が増えてきております。各企業で女性の方々も増えてきておりますので,例えば育児や介護の休暇がとりやすい会社の中の体制や,ワークライフバランスの推進,また,女性が活躍できる職場をつくっていくためには男性の理解は欠かせません。高知市役所でもそうですが,男性の方々への啓発を含めて,様々な先進的な取組をしていただいておりまして,全体で7社の企業様を表彰させていただいたところです。今後も,女性の方々の各民間企業における割合も高まってくると感じていますので,(取組を)進めていきたいと思います。

2.久重・布師田・大津・三里地域のデマンド型乗合タクシー運行について

 2点目のテーマはデマンド型(乗合タクシー)関係の推進ですが,デマンド型タクシーは,特に中山間,そして春野,最近では高知市の周辺部を含めて非常に地域からも喜ばれておりますので,10月1日から,資料5ページのとおり,久重・布師田・大津・三里地域(への導入),土佐山地域の移動手段の一元化というところで新たなスタートを切りたいと思っております。資料6ページから個別の路線図がありますので,それぞれご覧ください。まず布師田地域は南国市内とまたがっておりますが,6ページ右側にありますように,刑務所が布師田にあり,その北にある蒲原(かもはら)団地からは南国市内になり,医大(高知大医学部)があります。一宮(いっく)のほうから医大へ通院される方々がおられますし,蒲原団地も相当世帯数がありますので,今回新たにデマンド型タクシーを導入することにしております。また,(資料7ページ)大津は,大津食品団地や領石(りょうせき)(領石通電停前)を通りながら医大へ運ぶルートですが,こちらも10月から開始をする予定です。資料8ページの三里,種崎ですが,医療センター(高知市池)を経由いたしまして,高須の高知県立美術館あたりまで出て来ると,電車もバスも乗車可能です。このルートも10月から開始をしたいと思っております。また,土佐山と隣接する久重の移動手段の一元化ということですが,例えば久重地域には医療施設はございません。一番近い所が土佐山の診療所(土佐山へき地診療所)です。ここは高知大学医学部が運営しておりますので,スタッフも充実しておりますし,医療レベルも一定水準以上ですので,現在,久重地区在住の方々は,正連寺(しょうれんじ)(高知市重倉)から坂を降りて市内の病院に行かれている方々も多いと思いますので,このルートを作りますと土佐山診療所に通えますので,そういうことを考えながら,新たな取組をしたいと考えております。資料11ページにある小坂(こさか)峠(とうげ)(高知市重倉)のところから久重地区に入りますが,みづき坂へ降りていくみづき便,土佐山庁舎へ行く便,それから小坂峠へ出る便。こういう形で予約制のデマンドタクシーの利便性が高まります。

 また,土佐山地域内で走っているスクールバスを予約制のデマンドバスに切り替えていくという対応も今回新たに実施します。利便性は非常に高まると考えております。

3.学校給食センターの開設について

 13ページは,給食センターのオープンについてです。だいたい2,600食から2,700食というのが実食になるとは思いますが,来月9月25日から運用を開始します。今月は,例えば給食を作ってライン作業を確認したり,出来た給食の学校側の受け入れと,1クラス単位で運んだ給食を子どもたちが仕分けをするデモをこの9月に実施しまして,9月25日から開始したいと考えております。

4.平成30年7月豪雨被害について

 続きまして,7月豪雨関連(被害)を8月1日現在でとりまとめております。この災害の最中に高知市の幹部職員が非常に危機感を欠いた対応をしたことにつきまして,改めて市民の方々にもお詫びを申し上げたいと思います。今後の対応については,議会と協議しながら対応を確立させてまいります。

 まずこの関連では,愛媛県の大洲市では肱川(ひじかわ)が氾濫して相当な被害が出ており,特に災害廃棄物の量が相当な量に及んでおりますので,昨日から大洲市に,高知市が保有する,98豪雨(1998年9月24日から25日にかけて発生した高知豪雨)の対応などで非常に活躍したプレス車を中心にパッカー車を4台。それと,事務連絡用の車が1台,全体で5台の車が出ております。今月の末まで大洲市で活躍をしますので,大洲市長にも,延べ110名程度を8月末までに送り込むのでよろしく,と今朝方お願いをしております。3泊4日のローテーションで第8陣まで送り込んでいく予定になっておりまして,延べ人数で112名の予定ということになっております。たぶん現地でかなり戦力になると考えております。それから7月豪雨の取りまとめですが,お手元に資料(追加配布資料)があるかと思いますが,8月1日現在で取りまとめをいたしました。まず,中山間地域をはじめ市内各所で土砂崩壊が全体で11件発生しておりまして,鏡地域の横矢等が大規模ですが,だいたい額にしまして1億1,000万円くらいの被害があると想定をしております。現在,復旧工事に着手するための準備に入っております。また,道路でも側面が落ちている場所があります。それから河川管理でいいますと,鏡川もかなり被害がありましたが,この行川(なめかわ)川(がわ)は高知市の管理で,こういう形で(別添配布資料1ページ下の写真参照)えぐられているという状況ですので,復旧工事に入っていきたいと考えております。また,2ページ目には農業被害について記載しております。収穫期の端境期ではあったようですが,ハウスの中に浸水してメロンが水に浸かってしまうなど一定の被害は出ております。また,農道や農地関係の被害が出ておりますし,林道も相当な被害が出ております。それから観光関連ですが,高知市旅館ホテル協同組合に調査をしていただいた結果を3ページに掲載しています。宿泊,そして宴会のキャンセルが分かっているだけでだいたい1万2,000人分程度発生しており,9,000万円弱の被害が出ております。これを集計したのは7月5日から15日までの期間ですので,今は戻りつつあるのですが,やはり影響が出ていると考えております。

 わたくしの説明は以上ですので,あとはご質問にお答えをしていきたいと思います。

質疑応答

(記者)

 市長にお伺いします。先月24日にオーテピアがオープンしましたが,追手筋に渋滞が発生するのではないかという声があがっていますが,対策などについてお教えいただければと思います。

(市長)

 オーテピアは初日5,000人くらいの来場者があり,夏休み中ですので,上の階にある高知みらい科学館を含めて,順調にお客様にお越しいただいております。今,(累計で)5万人くらいにはなっていると思います。県と話をしていますが,10万人に達した時点で,また記者の皆様にもお知らせをしようと考えております。

 交通関係については,中ノ橋通りの追手筋側の交通渋滞がないようにということで,これまでも工事の段階から一定の対策を講じております。特に日曜市で追手筋から入れない場合のことを考慮しており,特に出庫の状況を気にしておりましたが,今のところ大きな影響は出ておりません。また,日曜日以外は追手筋から入ることができ,日によっては4,5台が列をつくることがありますが,追手筋は2車線ありますので,大きな渋滞をひきおこす程ではありません。

 もうすぐ今年もよさこい祭りが始まり,12日の全国大会まで開催されますが,この期間中はかなり音が出ますので,図書館自体は休館します。ただし,高知みらい科学館は開館しておりますので,よさこい期間中の車の出庫については注意して対応していきたいと考えております。現状のところ,大きな混乱はない状況です。

(記者)

 猛烈な暑さが続く中,全国の学校で熱中症の児童さん,生徒さんが出ていますが,平成29年度の文部科学省の公立学校施設の空調施設の調査で,県内の小中学校で19%しか設置されていないという結果が出ています。この先の対応について,市長の考えをお聞かせください。また,エアコン設置以外にも猛暑対応の動きがありましたらお教えいただきたいと思います。

(市長)

 今年は気圧配置の関係もあるかと思いますが,異常な高温が続いており,心配しております。消防に確認したところ,高知市内でも高齢者の方が熱中症で亡くなっております。これからよさこい祭りも始まり,県外からも多くの踊り子さんたちが来られますので,熱中症への対策は万全でいきたいと考えております。

 高知市のエアコン設置率は,現状で(平成29年4月1日現在)21.1%ということになっております。教室には普通教室と,音楽室などの特別室がありますが,音楽室など窓を締め切って授業をする特別教室を中心に先行して設置をしておりますが,普通教室についてはほとんど設置されていない状況となっています。

 高松市は政策的な動きもあって,すでに100%整備済みで,松山市,徳島市については1割程度の整備率ですが,ともに昨年度から整備に入っております。特に松山市の場合はPFI方式を採用して,29年度,30年度の2か年程度で全校整備をすることに着手したと聞いております。たぶん,2年から3年で,松山市,徳島市については100%に近い整備率になると考えております。

 高知市の場合は,教育委員会で,全校整備をした場合の試算はしております。小中学校全てで整備をする場合,整備費が約10億円から11億円程度。(※後段の発言で一部訂正)ランニングコストについては,例えばリース契約を採用する場合には,契約期間13年間で20億円近く(初期整備費用を含む。)になりますので,毎年1億数千万円程度の電気代がかかると想定されています。これまでは学校の耐震化及び(中学校給食完全実施のための)給食センターの整備を優先していたため,エアコンの整備に着手できませんでしたが,過日,給食センターがオープンいたしましたので,具体的な検討に入らねばならないと認識をしております。先日,菅官房長官が,国が一定の責任を持って,義務教育の小中学校のエアコン整備を考えていくということを表明されています。現在のところ,具体的な(国の支援の)内容が分かっていない状態ではありますが,官房長官が発言したということは,例えば国の秋の補正予算で支援策が出てくる可能性がありますので,情報収集に努めながら,直営やPFIなどの方式を検討していきたいと考えております。ただ,PFI方式を採用する場合には事前準備に時間がかかりますので,直営で実施した方が早期に着手できます。そのことを含めて,何か年くらいで,どういう順番で整備をするのか,という具体的な検討に入っていきたいと考えております。今のところ財源がネックにはなっておりますが,国が何らかの支援を行う可能性がありますので,情報収集に努めながら,具体的な検討に入りたいと思います。

(※)整備費の関係について,先ほど「小中学校全てで」と申し上げましたが,小中学校で別々ですので,中学校全てで整備する場合の整備費が,10億から11億円。小学校関係はさらに学校数,教室数が(中学校の)倍以上ありますので,さらに倍以上の金額がかかることになりますので,訂正をさせていただきます。

 また,後半のご質問であった,エアコン以外の対策については,なかなか抜本的な対応は難しいのですが,学校によっては,扇風機を設置するなどの対応をとっております。また,子どもたちには一定の時間が経過したら必ず水分をとるように伝えております。

(記者)

 市長にお伺いします。先月,潮江小学校のプール開放で,児童が溺れる事故がありましたが,その後,他の小学校では,開放を中止した学校もある一方で,開放を継続している学校もあるかと思います。市が把握している状況の中で,現在どれだけの学校が継続や中止をしているのかを教えていただきたいということと,他の自治体では,大阪府でかつて発生した死亡事故以降,中止が広まっておりますが,今年も浜松市では全校で中止したり,横浜市では期間を2週間から1週間に短縮するなどの対応をとっております。保護者が不安視するなかで,監視員を増やせば財政的な負担が大きくなるかと思われます。そのような状況で,市はどのように対応するかをお教えください。

(市長)

 これだけの猛暑になりますので,従前のプール開放も,今後どうしていくかということが全国的に課題になっております。過日,市内の小学校でPTAが行っているプール開放のなかで子どもさんが溺れる事故があり,教育委員会,私たち(市執行部)ともども,その子どもさんの回復を心から祈っております。

 現在の市内の学校におけるプール開放実施状況については,教育委員会から説明をさせていただきます。

(教育環境支援課長)

 まず,現状のプール開放状況についてですが,公立小学校及び義務教育学校40校で実施を予定しておりましたが,全面中止した学校が4校,7月途中(事故発生後)から中止した学校が15校あります。部分的に(一部の日程のみを)中止した学校が4校,一旦中止し,その後開放するかしないかの検討中とした学校が5校ありました。これは調査を実施した時点の内容ですので,以後に変更があった場合は反映ができておりません。予定どおりにプール開放を実施している学校は12校あります。こちらの学校につきましても,日よけの設置,開放時間の短縮,休憩をとる等,実施方法の見直しを行ったうえで実施をしております。

(市長)

 現状の対応別の学校数については,今の説明のとおりです。

(記者)

 学校は44校で,4校はもともと実施しておらず,説明のあった40校の中にこの4校は入っているということですか。

(教育環境支援課長)

 もともと実施していない学校がありましたので,それは数から外しております。

 失礼いたしました。44校ではなく,42校のうち2校が元々実施しないとしており,実施するとしていたのが,先ほど説明をさせていただいた40校です。

(市長)

 後段のご質問への説明ですが,浜松市などの動きも承知しております。ただし,学校のプールを実施しないとしますと,その代替用に,例えば市民プールを構えるなどの対応が必要となりますので,今は様子見という感じです。学校のプール整備をやめて,市民プールなどの中に一定のブロックを作って学校も利用する,という考え方で対応をしている自治体もあるようですが,少し様子を見ながらということになります。また,高知市の市営プールの場合は,一般の方々も相当数利用されておられますので,単純にはいかないと思います。

(記者)

 市が監視員を公費で置く,ということは考えにくいでしょうか。

(市長)

 今回事故が発生いたしまして,今は学校ごとに判断をして実施しておりますが,高知市のPTA連合会の中でも議論されることになるかと思います。やはり安全管理は第一でありますし,事故が起こった後の保険の問題などもありますので,我々も,来年度に向けた市PTA連合会との協議に入る必要があると思っています。

(記者)

 市として何らかの考えを市PTA連合会に伝えるというよりも,市PTA連合会に主体となって考えていただく,ということになりますでしょうか。

(市長)

 いや,このような事故が今後起こらないようにするためにはどうするのか,ということを最優先に,お互いに議論して考えていかねばいけません。恐らくPTAも悩みながら行っていると思いますが,監視員の方々の確保の問題などもありますので,そのあたりを含めて,市PTA連合会と教育委員会とが,来年度に向けての協議をしていくことになろうかと思います。

(記者)

 今の質問に関連して教育委員会の方にお伺いしたいのですが,安全対策に関して,監視体制の強化というお話がありましたが,具体的にどういったことを実施していこうと考えているのか,もう少し詳しくお聞かせ願えませんか。

(教育環境支援課長)

 今回緊急に実施したアンケートの回答の中から,少し内容を報告をさせていただきます。監視人数を従来より増やしていくという形のもの。実際に泳ぐ時間を短いスパンで区切って,子どもの安全を確認しながらやっていくという形のもの。それから,暑さ対策も含めての対応になりますが,気温が35度以上になった場合,開放時間を繰り上げて終了したりするという対応もございますし,休憩時間を増やしていく,プールサイドに日陰のテントを増やしていくという形のものもございます。また,担任の先生方がプールに入って指導していくというものもございます。各学校で対応はバラバラですが,各学校でできる措置をそれぞれとっておくという状況になっているということです。

(記者)

 今のような措置について,具体的にルール化するというようなことは検討されていますか。市教委の方から何らかの方針を示すという検討もされているのでしょうか。

(教育環境支援課長)

 監視員につきましては,こういった形の監視をすればよいでしょうという形のマニュアル的なものが文部科学省から一応示されてはおりますが,具体的に人数としてこういう形になるとか,このケースの場合はこれ以上の人数が必要になります,など具体的な事例は示されておりません。そこのところが決まっておりませんので,国のほうも今後基準の見直しというのはあるかも知れません。高知市としても,より具体的な内容について検討はしておきたいと思いますが,まとまったものについてはないというのが現状です。

(記者)

 今回の潮江小学校の事故についてですが,これは市教委としてはどういった要因が招いた事故だというふうに思っていて,それに対してどういう対策が生きていくとお考えですか。

(学校教育課長)

 今,警察の捜査中ということもあり,それを待って,原因等も確認していきたいところです。

(市長)

 (事故発生当日の)時間的なことは分かっておりますので申し上げますと,学校のプールは,ずっと泳ぎっぱなしではなく,安全確認と,事故がなかったかを確認するために,一定の時間で全員を(プール外に)上げております。報告を受けた内容では,(午後)1時55分に全員を上げています。その時点では何も異常はなく,2時に再開していて,(児童が沈んでいるのを)発見されたのが2時8分です。ですので,8分の間に事故が起こったとの報告は受けています。あとは先ほど言いましたように,警察が事実確認をしていますが,そういう短時間で起こっているということになります。それから基本的には,(監視等の)人員がどの程度いるかということがありますが,プールというのは,例えば縦長の形に25mプールはなっていますので,学校によって異なるとは思いますが,少なくとも長方形の四隅に人が立って対角線上に常に見ているというのが一般的なルールにあるやり方です。(事故当日は)相当,監視をされる方がいたとは聞いておりますが,警察が事実を確認中です。

(記者)

 そうしたら,監視の配置のせいで,というところも改めて考えていく必要があるというふうにお考えでしょうか。

(学校教育課長)

 国からもマニュアル等の指針が具体的に来ることもまた想定しながら考えていかなければならないと思います。

(記者)

 国の指針を待ちながら市としても独自に,という検討を続けていくということでよろしいですか。何も考えないということではなくて,市としてできることを。

(学校教育課長)

 はい。総合的に,PTAとの関係を含めて検討します。

(市長)

 (プール開放の)実施自体がPTAになっていますので,PTAの全体の組織である,市PTA連合会との具体の協議を今後とも進めていくということになると思います。そこでお互いに確認していくということになろうかと思います。

(記者)

 先日,災害時の競馬旅行の件を受けての災害時の対応方針を,市長が案として記者会見で示されていると思うのですが,市議会の方からも,県外旅行については届出を出すようにという申し入れが3項目の1つにあって,市長が示された方針案のほうでは災害時または災害の恐れがある時ということで限定されているとは思いますが,市議会の方では,通常時も含めてということで,そのあたりの違いですね。運用の違いなどもあるとは思うのですが,これからどう考えて検討されていくのかお聞かせください。

(市長)

 申し入れを受けたのは8月1日ですので,その翌週の庁議で庁議メンバーに配布して,3点の申し入れについて,ただちに具体的な検討に入るように指示を出しております。申し入れ書自体は,高知市議会高木議長の申し入れになっていますが,具体的に言うと,各会派の代表者会で議論したうえで合同文書にとりまとめられていますので,議会の総意だということで受け取っております。それで,例えば市職員服務規定を見直して,管理職員の私事のための県外旅行についても届出の義務を出すことなど項目がありますので,我々も他市の事例を含めて検討し,執行部は我々の執行権にあたる部分ですので,議会と協議をしていくために,執行部の案作りに着手をしたところです。具体的な検討に入ったところなので,もう少しお時間をいただいて,我々の案が出来たら,議会の方々と協議をするという作業に入りたいと思います。

(記者)

 目処としてはいつくらいまでに。

(市長)

 そうですね。この間指示をしたばかりですので,どの程度になるかというのがありますが,できれば今月中にとは思っているのですが,素案がどの程度できるかということもありますので,9月議会の開会までには協議をしておきたいと思います。

(記者)

 執行部の方で一定,案をまず固めてということですね。

(市長)

 はい。市長の執行権に関わるところなので,議会の総意として重く受け止めておりますが,やはり執行部として案を作った上で議会と協議をしたいと思います。

(記者)

 教育委員会にお伺いしたいのですが,プール事故を受けてアンケートを取られましたよね。その目的というのは,事故後各学校で問題がないか状況把握をしたということなのですよね。

(教育環境支援課長)

 これは,県から,プールの開放について,実際に現状がどうなっているかという調査を行って欲しいという形で依頼がありまして,それを受けてアンケートを実施したということになっております。

(記者)

 では,市として,現状ここに問題があるとか,このアンケートを通して,市としての問題があるかないかという現状把握というのはされているのでしょうか。

(教育環境支援課長)

 アンケートの内容につきましては,例えば監視員の人数の配置や,それから運営主体がPTAなどどこであるかなどで,そういったことを踏まえて,高知市でも検討するべき内容が含まれておりましたので,アンケートの実施結果を踏まえて,問題点を洗い出しながら検討していこうと考えております。

(記者)

 市はこのアンケート結果で,課題をどこに見つけて,どうしていこう,ということなど,何か分かっていることはありますか。

(教育環境支援課長)

 このアンケートを集計して,学校から送られてきたのが8月3日の状況ですので,内容については,詳しく分析を,これから教育委員会と,それから学校と,詳しく分析をしていかねばならないと思いますので,現段階では,まだ詳しいところでお伝えするべき内容はございません。

(記者)

 わかりました。

(市長)

 基本的なところを1点申し上げておきますと,やはり学校の運営というのは,それぞれの学校の校長先生を中心にして,教職員とPTAの方々,それから今,「チーム学校」と言われていて,学校ごとに運営方針がそれぞれ校長先生を中心にしてありますので,そこと十分に確認していく作業が必要だということになります。

(記者)

 アンケートの件なのですが,実施期間を教えていただけますでしょうか。何月何日から何月何日まで全学校にアンケートを行った,ということです。

(教育環境支援課長)

 先週の始めに県から依頼がありまして,8月3日までに県へ報告をして欲しい,という依頼がありました。それにあわせて(各学校からの)回答がありました。

(記者)

 いつ配って,いつ回収したのですか。

(教育環境支援課長)

 (配布したのは前週の)始めですから,7月30日ですね。(※)

 ※会見後,配布日が7月26日であったことが判明いたしました。訂正をさせていただきます。

(記者)

 30日から8月3日まででアンケート調査を実施したということですね。わかりました。

(市長)

 今回の事故を受けて,やはり実施体制の問題や,教育委員会と学校とPTAの役割分担の明確化など,いくつか整理をしなければいけない点が出てきたという認識を,市長部局としても持っておりますので,予算の件も含めて,また十分に原因と背景をしっかり分析しながら,教育委員会と協議をしていきたいと考えております。

(記者)

 プールの関係ですが,要は,高知市の子どもさんが重体事故に合われたわけで,その反応がすごい受身というか,県がこれを調べてください,と言って,調べて今,警察を待ってます,というようなことで。今も,保護者の方は現在進行形で,夏休みで,今どうしたらいいの,ということで悩まれているわけですが,そこに教育的に,とりあえず暫定的な,こうしましょうという方針みたいなものが示されていないと思うのですけれども,そういう状況ですよね。とりあえずこうして,というものはないのですか。

(学校教育課長)

 先ほどのアンケートの結果,12校が(プール開放を)継続しており,主催はPTAなのですが,今回の事件があっているので,その12校についても,学校とPTAが協議に協議を重ねております。協議の中で,今年はやめようという学校も多く出ている中で,今,12校は悩まれながらも継続しているという状況にあります。我々も,校長会の役員であるとか,各学校での,学校とPTAとの関係,それと最終的には市PTA連合会という大きな舞台があるのですが,ここでなかなかそこまでの話は出来ていなくて,それより各学校で学校とPTAで悩まれてるところを,状況確認しつつ実施しているのですが,子どもたちの楽しみを奪うことについて,保護者の願いであったり,学校の補助をしながら,どこに腰を落ち着かせればいいのかということで,先ほど説明したように,(監視員の)数を増やすなど様々な工夫をされています。今回の件も,9人くらいが見守っている中で,本当に数分での出来事なので,どういう原因があったのかということについては,警察からの報告を受けたいというところもありまして,人数が問題だったのか,監視するにあたってのスキルというのか,そういうのも必要なのかということとか,そうなると保護者はなかなかもうプールに立つことが出来ないとかいう現場の声もありまして,監視がなかったら当然プール活動が出来ないというところに立って,様々な意見の中で,どちらかというとやめている学校が増えてはいるのですが,この段階で一斉にストップしなさいというところまで,校長会の役員たちとも話す中ではなかなか難しく,工夫しながら実施しているというのが現状です。

(記者)

 現状ではPTAに任せて,いうと言葉が悪いですが,市教委として統一的なものはないということですか。

(学校教育課長)

 はい。悩んでおり,校長会とも一緒に考えているところです。

(市長)

 やはり,安全管理を来年度に向けて更に高めていかねばいけないので,具体的に何をするべきかということは,予算の関係も出てくる可能性もあるので,十分に議論します。市長部局と,教育委員会とで議論していくことになると思います。

(記者)

 小中学校のエアコンの件ですが,先ほどの市長のお話ですと,四国4県の県庁所在地の中では高知市の設置率が一番遅れているという状況だと思うのですが,そういう状況だということについて,市長としてどう考えているのかということと,松山と徳島が100%になりそうだという話でしたが,高知市としてその100%くらいをいつまでにしたいというのがあったらお教えください。

(市長)

 これまでの高知市の整備率が21.1%,徳島市が11.5%,松山市が約12%でしたので,(すでに設置率100%の)高松市だけは例外ですけれども,四国全体でそんなに整備が進んでいるという状況ではありませんでしたが,徳島市はいわゆる直営方式で,一般的な請負関係で整備をしていくと聞いています。松山市は,ある企業が中心(SPC:特定目的会社)となって,PFI方式で整備を始めました。両方とも29年度から始めましたので,だいたい3年度で整備されるのでないかという認識です。

 高知市の場合,中学校と小学校を合わせて相当な数の教室がありますので,財源上非常に課題があります。これまでは南海トラフ地震に備えて,まずは学校の耐震化が最優先でした。それから,保護者の方々の要望が非常に強い給食センター。これをオープンさせましたので,次はやはり,エアコン整備が1つの大きな課題であがっているということです。通常我々がいう小中一貫校(義務教育学校)2校と,中学校17校の全体で19校は,エアコンが設置されていない教室が,普通教室と特別教室全体で合わせて357教室あります。全部やるとなると,この整備費がだいたい10億円から11億円かかりそう,という感じになっています。では,小学校はどのくらいあるかということですが,現在調べている段階で,小学校38校で普通教室と特別教室でエアコンのない教室が835あります。(中学校,義務教育学校の必要整備数の)2倍強ですね。そうすると,単純に考えると中学校だけで10億円ですので,25億円以上ですね。このくらいの整備費が別途,小学校にかかるという見込みになりますので,やはり財源の確保が一番のネックになります。ただ,(菅内閣)官房長官が記者会見で明確に言うということは,指示が官邸から出ていると我々は認識していますので,文科省がどういう財源のメニューを組み込むかというところに気をつけながら見ているというところです。新年度予算ではなくて,災害時の対応もありますので,補正予算で出てくると感じていますが,高知市がいつ着手できるかですね。実施設計が済んでいれば,ただちに(整備の)発注ができますが,設計から入らないといけないので,やはり一定の時間はかかると思います。見込みも立てながら全体計画を立てていく必要があるということで,30年度から,教育委員会では具体の検討に入りたいと考えています。

(記者)

 それは100%を目指して全体計画を立てるということでよろしいでしょうか。

(市長)

 何か年計画になるのかということはありますが,相当のボリュームになるので,10年とかいうことも想定されますが,早く配置した所と遅い所とでは不公平が生じます。何年くらいで整備するかというのは,市の財政当局がどこまで負担に耐えられるかどうかというのもあるので,かなり綿密に議論しないといけないと思います。

(記者)

 方向性としては全校ですか。

(市長)

 全校整備を目指します。ただし,何年でできるかということは目処がついてないので,そこを含めて具体的な検討に入ります。

(記者)

 変化球の質問になりますけれど,エアコンの設置は市長の公約だったかと思うのですが,財源の状況で考えてできていないというのが現実だと思います。引き続きご自身でやるというお考えはありますか。

(市長)

 高知市として方向性を立てれば,高知市で実施するということになるので,市の責任として方向性が決まればやるということになります。ただし,財政当局との調整が結構難しいと思うので,そこを含めて調整をしなければいけないと思います。

(記者)

 小松の沼の件です。先日,小松の沼を埋め立てている業者から,市に嘆願書ということで申し入れがあったかと思います。その中身は,要は住民との協議の場を設けていただきたいと,市に設けていただきたいという趣旨だったとわたしは理解していますが,その取り扱い,あるいは市がそういう協議の場を設けるかどうか,そのあたりのお考えはいかがでしょうか。

(吉岡副市長)

 この間の記者会見(7月10日開催の市長定例記者会見)でも申しましたように,改めて今までの経過や課題をきちんと整理していかなくてはいけませんので,そういう意味では,地元の方との協議の場,ご意見もいただかなくてはなりませんし,事業主に対しても,いろいろな業務の経過もよくご存知だと思いますので,そのあたりを確認したうえで,今後の対応を考えていきたいと思います。それから,春野町の時代からですので,当時の春野町の担当として関わっていた方も,もしおられたらお呼びして確認をしていきたいと考えています。

(記者)

 議員さんもですね。

(吉岡副市長)

 はい,そうです。

(記者)

 市内の旅館・ホテル業の影響,7月豪雨災害の被害状況についてですが,約9,000万円の被害というのは,災害被害の規模としては大きいものになるのでしょうか。あと,取り返していかなければいけない,市として政策やそういったことは考えておられますでしょうか。

(市長)

 高知市旅館ホテル協同組合だけで,7月5日から7月15日までの期間中に,どれだけの影響があったかということを調べていただきましたが,(被害は)これ以上だという判断をしております。といいますのは,この高知市旅館ホテル協同組合に加入していない宿泊施設もあり,特にビジネスホテル系はあまり加入していないので,たぶんこれ以上の被害が出ていると思います。

 国も,例えば(平成30年7月豪雨で被災した)岡山県の倉敷市や総社市,愛媛県の大洲市もそうなのですが,基本的に観光資源を持っている都市です。総社市も歴史的なものがありますし,大洲市は鵜飼いが昨日再開したと思います(大洲市内,肱川の鵜飼い。8月7日から再開)。そういう関係があってのことだと思いますが,国は,今回の被災県,特に激甚災害が適応になった県を想定しながらということになっていると思いますが,例えば愛媛県や岡山県で,今後,観光の回復を図らないといけませんので,私の記憶では,1人あたり6,000円を国が一定手当てするという方策が出ていたと思います。高知県も対象で,1人あたり3,000円というのが入っていました。ただ,詳細な条件はまだわからないのですが,2県以上にまたがった場合だったかと思います。高知の場合はどういうルートが想定できるかというと,道後温泉へ行って,高知に入ってくるルートがかなりあります。例えば道後に行って6,000円もらって,高知に入って3,000円もらえば,1人9,000円もらえるということになります。国の支援策が出たばかりなので,詳細を調べていく必要がありますが,我々もそういうものを積極的に活用して支援しなければいけないと思います。

(中澤副市長)

 少し補足をさせてください。先週の末くらいに国から方針が出ておりますので,実は今日,国が各都道府県を呼んで説明会を行い,高知県が出席すると聞いています。今回の制度は,(対象となる)各府県が実施計画を国に出して,それをもとに国が県に1回補助金を出します。それから,県から宿泊をした方あるいは宿泊施設に分配する形になりますが,この制度について説明があるそうです。ただ,これはあくまでも市町村ではなくて,県から個人や施設にいく補助金のようです。その状況を聞いていただいた中で,なんらかの形で高知市も絡んでいく必要があれば,当然対応をしなくてはならないと考えておりますが,今日の説明会次第で,また県と情報交換しながら取り組んでいかなくてはならないと考えております。また,(先ほど市長から発言した1人あたりの手当額)6,000円と3,000円についてですが,6,000円と4,000円という話もあり,もう少し状況を見ながら,県と連絡を密に図っていきたいと思っています。

(市長)

 尾崎知事は,今回の災害で,高知県もメディアで被害状況が相当流されて,その影響が出ているので,今年度後半の観光のキャンペーンをもう1回練り直して,積極的に打って出ていくということを災害のあとすぐに言っていましたので,そういう戦略を含めて,高知市も連携していきたいと思います。

(記者)

 西敷地(新図書館西敷地利活用事業)についてですが,オーテピアがオープンして,これが西敷地か,ということを市民の方も認識したと思われます。妥当性検討委員会の報告は7月上旬に出て,市長のところには1か月以上前に来ていると思いますが,その後の判断のスケジュールを再度お聞かせください。

(市長)

 そうですね。妥当性検討委員会からは報告をいただきまして,内部で今後の対応について協議をしているところです。ハードの作業的に言うと,オーテピアがオープンしましたので,仮設図書館の解体に入っていく必要がありますので,解体されれば全体が見えてくるという形になろうかと思います。それで,内部で今協議中ですので,また協議結果を整えて,それから相手方の優先交渉権者とも協議を進めていく,という状況です。

(記者)

 締め切りはないのですか。

(市長)

 従前に示している全体のスケジュールでいうと,12月議会に定期借地権設定の議決を得るということでお示しをしており,それを動かさないとすれば,そのずっと手前にスケジュールが割り込んで来ますが,今,協議中ですので,また方針が決まれば,改めて申し上げます。

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