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本文

平成30年11月28日 市長定例記者会見

会見項目

第467回高知市議会定例会提出議案について

配布資料

会見内容

第467回高知市議会定例会提出議案について

(市長)

 本日,12月定例議会の議案を発送致しましたので説明を申し上げます。

 配布資料の1ページ目をお開けください。本日発送した議案の件数ですが,予算関係は7件あります。ブロック塀改修等の南海トラフ地震対策,台風24号等に伴う災害復旧費の補正が主なものとなっております。条例議案についてですが,高知県の民泊条例は,高知市については適用除外になっていて,市は市の条例で民泊の規制を行うということになっておりますので,民泊関連の条例を制定します。そして,下水道使用料改定に伴う春野地域における農業集落排水事業の使用料の改定があるなど,条例関係は12件です。その他の議案につきましては,契約関係などが9件ということで,合計28件の議案を発送したところです。

 なお,最終日になるかと思いますが,人事案件を2件予定しておりまして,1件は山本教育長ですけれども,前任の横田教育長の残任期ということになっておりましたが,今年12月22日までが横田教育長の残任期ということになりますので,12月議会で山本教育長の再度の選任議案をお諮りする必要があります。それと,人権擁護委員推薦の諮問議案がお一人,再任で出る予定です。

 補正予算の中身について,資料2ページにありますが,今回の国の補正予算に対する空調の整備については,臨時議会(11月12日実施)で28億円の予算をお認めいただきました。2ページ上の右側にある,国の「ブロック塀・冷房設備対応臨時特例交付金」,これは1回限りですので,小学校で20校,中学校で7校,両方で27校の学校の敷地内におけるブロック塀の改修,いわゆるメッシュタイプのものに切り替えていく予算をお諮りすることとなっております。

 もう一つも南海トラフ地震関連ですが,地震,台風災害等で緊急輸送車両が通行する場合が想定されます。これは消防や救急もそうですが,物資の搬送にも使う道路(緊急輸送道路)がありますので,そういう道路が建物の倒壊によって閉塞する場合が想定されるため,それを防ぐための解体工事や耐震改修工事等を助成する制度がありますので,解体2件,改築1件,計3件について助成するという補正予算です。3ページ,4ページですが,今年は非常に台風の襲来が多くて,あちこちで影響が出ております。特に台風24号による被災。中山間におきましては4ページの下段にあるような林道が相当数崩壊しております。高知県内でも,県道の崩壊がかなりありますので,県でもかなりの予算を組んでおります。それと春野の漁港ですけれども,台風による越波,高波によりまして被害が出ており,高校生の方がお亡くなりになるという事故もありまして,非常に残念な思いをしておりますが,この春野漁港の湾の中も台風に伴う土砂が滞留しているのと,漁港の外側を守っている防波堤もだいぶん破損しましたので,復旧工事に入りたいと思っております。また,桂浜もかなりな強い波によりまして,下の桂浜の浜の遊歩道に被害が出ておりますので,この冬の期間中に工事を行って,来年の春までにはなんとか改修をしていきたいと考えております。

 5ページの子ども子育て関連ですが,一つは空調設備で,学校はすべて(11月12日臨時議会において)補正予算をお認めいただきましたが,かがみ幼稚園の空調設備が残っておりますので,お願いをする予定です。

 学校教育情報化につきましては,教職員の負担軽減のために,高知県が高知県内の統一のシステムを稼働する予定ですので,高知市立の小中学校でもこのシステムを使います。学校現場は紙ベースのデータが結構残っており,教職員に相当な負担がかかっておりますので,システム化してデータ化するにあたって,その管理関係の運営費についての補正を行いたいと思っているところです。

 資料6ページですが,改修工事等の災害予防関連の工事を行う予定です。

 8ページですけれども,人事院勧告が出ましたので,8ページの上の左側にありますように,平均給与改定率は0.19%,あと,期末勤勉手当が,職員,議員,そして特別職,みな同じ改定になるのですが,0.05月分,期末手当が上積みになるという勧告がありましたので,それを補正するものです。

 9ページ,一宮(いっく)の産業団地ですけれども,3区画が完成しまして,県・市でこの分譲先を検討しており,現在は1区画だけを予算化しておりますが,3区画とも売れる予定となりましたので,補正を行いたいと思います。なお売却先は,今月末に県から発表される予定となっております。

 10ページ上の4件については給与改定に伴うもの,真ん中の3件は,(高知点字図書館が,本年7月24日に)高知声と点字の図書館という名称に変わりましたので,その名称関係の整理を行うもの。そして,この10ページの(8)番と(9)番につきましては,子ども・子育て新システムの関係で,所得制限が一部入っていますが,幼稚園・保育園の無償化が進む予定になっておりまして,来年の10月から施行される予定ですので,それに伴う準備ということで,へき地保育所等の利用料の関係の体系を,現在の子ども・子育て支援新制度の体系に合わせておこうというものです。合わせておかないと無償化に乗せることができないので,かがみ幼稚園,とさやま保育園,それから,とさやま保育園分園久重(きゅうじゅう)保育園,この3か所について改定を行うものです。

 11ページですが,住宅宿泊関連,いわゆる民泊ですけれども,高知県の場合は,高知市以外に適用になるということで,住宅専用地域の規制が入っております。高知市のエリアで住宅専用地域を除くと,民泊を営業できる場所は本当に限られた場所しかないということになりますので,住宅専用地域に対しては,高知市の場合は規制しないということにしており,学校,保育所等の営業日の規制を中心に条例を制定をしようということにしております。

 その(11ページ)下が,春野の農業集落において,下水道使用料の改定をお願いしたいということで,議会で説明をしていきたいと思います。

 残りは財務部長から説明申し上げますが,最後に西敷地(新図書館西敷地利活用事業)の関連で,西敷地のいわゆる50年の定期借地権の設定に関する議案ですけれども,事業者との基本協定の締結に向けて議論を続けておりますが,協議に時間を要しておりまして,今日の発送の前の段階で基本協定の締結ができておりませんので,12月議会での提案は一旦見送りまして,事業者との協議を今後とも引き続き精力的に行っていきたいということにしております。

 では,残ったものにつきまして,財務部長から説明をいたします。

(財務部長)

 私からは,市長が説明したもの以外につきまして説明をさせていただきます。

 資料5ページ右上になりますけれども,身体障害児育成医療費・未熟児養育医療費につきましては,医療費の増加に伴いまして,それぞれ600万円余りと1,000万円余りを補正するものです。その下,債務負担行為補正は,丸の内保育園,江陽保育園,横浜保育園の3園の増改築に伴う経費への補助にかかる債務負担行為につきまして,限度額を変更するものです。横の6ページに移りまして,左上,斎場整備事業費は,斎場の敷地西側法面の改修工事につきまして,工事の仕様変更に伴いまして260万円を補正するものです。その横,斎場の施設管理運営費につきましては,灯油の単価が上昇しておりまして,これに対応するために640万円余りを補正するものです。その下の基礎年金等取扱費の事務費につきましては,平成31年度からの産前産後期間の保険料免除制度開始に伴いまして,システム改修を100万円余りで行うものです。左下の骨髄移植促進事業費補助金につきましては,申請者の増加に伴って28万円を補正するもの。その右側,平成29年度後期高齢者医療広域連合負担金返還金収入につきましては,平成29年度に超過支出しておりました負担金につきまして還付を受けるもので,歳入の補正額として1億7,000万円余りを計上しております。その下,焼却灰資源化処理業務委託につきましては,平成30年度から31年度までの期間で,限度額2億2,000万円で債務負担行為を設定するものです。7ページ上の返還金6件につきましては,決算確定に伴いまして,4,900万円余りを返還するものです。減額補正3件につきましては,国の実施要綱の改正や申請の減に伴いまして,5,400万円余りの減額補正を行うもの。一番下の地域支援事業等繰出金につきましては,補正額2,800万円余りで介護保険事業の地域支援事業及び指定介護予防事業に対する繰出金を増額するものです。9ページ左下ですが,介護保険事業特別会計につきましては,決算の確定と事業費の増加に伴いまして,6億3,000万円余りの補正を行うもので,その横の後期高齢者医療事業特別会計につきましては,600万円余りで保険料軽減特例の見直しに対応するためのシステム改修を行うものです。

 10ページ下の団地下水道条例の一部改修ですが,こちらは観月坂と春野町南ケ丘の団地下水道を公共下水道事業に編入することに伴いまして,規定を整備するものです。

 12ページはその他議案になります。まず,指定管理者の指定に関する議案につきましては,福寿園,勤労者交流館,よさこい情報交流館,自由民権記念館の4件につきまして,指定管理者の指定を行うものです。その下の(2)仁ノ第二排水機場ポンプ設備工事請負契約締結議案につきましては,契約金額2億5,000万円余りで工事請負契約を締結するものです。その横(3)につきましては,契約金額3,200万円余りで,指定避難所配備用携帯トイレ処理セット購入契約を締結しようとするものです。下の(4)につきましては,新庁舎建設工事と新庁舎建設空調設備工事につきまして,それぞれ工事請負金額の一部を変更することについて,議会の議決を求めるものです。13ページ上の調停の申立てについてですが,こちらは市営住宅使用料等滞納者に対する民事調停の申立てを行うものです。そして,報告につきましては,交通事故にかかる損害賠償の額の決定についての市長専決処分を報告するものです。

(市長)

説明は以上です。

質疑応答

(記者)

 ブロック塀の改修についてなのですが,小学校20校,中学校で7校ということなのですが,これでもう市内の小中学校は全部ブロック塀がなくなるということになるのですか。

(財務部長)

 道路に面するものにつきましては,これで。

(※補足)

 今夏に行ったブロック塀等の調査の結果,道路に面しており危険な状態にあると判定された全てのブロック塀について,メッシュフェンス等に改修します。

(市長)

 道路に面するというか,敷地の中についてはこれで終わる予定ですが,まだ課題としては通学路上の民有地に危険なブロック塀があるというところもありますが,そこはまだです。そこはいろんな制度上の問題もあるので,まだですね。

(記者)

 そうしたら,今年度の予算を組んでおいて,繰り越して来年度中にということですか。

(市長)

 そうですね。臨時議会でこの間,予算の可決をいただいた28億円の空調もそうなのですが,これは1回限りの交付金となっていまして,当然,繰越前提で国も補正予算が成立していますので,31年度に繰越になります。財政の制度的な関係から,31年度末,つまり平成32年3月末までに全て工事を終わらせないといけませんので,そのスケジュールで実施する予定です。

(記者)

 5ページのかがみ幼稚園ですが,この前の臨時議会でやった特例交付金は小中学校で,幼稚園は。

(市長)

 そうですね,あのときは幼稚園を入れずに小中学校だけに絞り込んでやりました。国の補正予算が成立した後,ただちに臨時議会で予算を認めていただいたのですが,なにしろ数が多いもので,発注を急ぐということで,小中学校に絞りました。今回,かがみ幼稚園もこの制度を適用することができるので,実施する予定です。幼稚園は教育施設の位置付けになっており,小中学校,幼稚園というのは文部科学省の所管なので,そういう関係もあって今回やることにしています。

(記者)

 保育園の厚生労働省とは違うのですね。

(市長)

 違います。幼稚園は教育機関です。

(記者)

 市内の幼稚園では,かがみ幼稚園だけということで,他は整備されているのですか。

(市長)

 公立の幼稚園は,かがみ幼稚園だけです。唯一です。

(記者)

 保育園の空調整備については,これからということですか。

(財務部長)

 保育園は,ほぼできています。

(市長)

 ただ,全室ではありません。

(記者)

 12ページの市役所新庁舎建設工事の工事請負契約の件なのですが,この新庁舎工事の減額補正の理由は。

(財務部長)

 工事エリアの取り合わせといいますか,第二庁舎への進入経路等につきまして,今回の建設工事から外して工事をするということで,減額をしております。

(記者)

 特に工事の遅れとか,そういうところに関係するようなことではないのですね。

(財務部長)

 はい。そうではありません。

(市長)

 全体として,今年は高知の場合,台風の襲来が結構あり,かなり雨が降りましたので,工期にも影響が出ています。我々は発注者ですので,請負の業者,いわゆるJVと中身を詰めている最中なので,また確定したら議会へ報告いたします。

(記者)

 条例議案の中に,来年10月に予定されている幼児教育・保育の無償化関連の条例議案が入っていると思うのですけれども,国の方は自治体に費用負担を求めていると思うのですが,その点に関してどのように率直に思われるか,よろしくお願いします。

(市長)

 自分は今,全国市長会の役員であり,中核市市長会の副会長で,中核市市長会の業務も担っております。それぞれ国に陳情しながらいろんな要望をしておりますが,この間,内閣府,厚労省,総務省をはじめとする4大臣会合がありまして,そこに知事会,市長会は出ていました。知事会会長は都合があって出席できませんでしたが,尾崎知事は社会保障委員会の委員長なので,知事会の代表として出席しておられました。特に全国市長会からは,全額無償にするという話は国が言い出したことなので,国の責任でやってもらいたいということをその場で強く主張をしております。だいたい教育の全体の無償化で8,000億円かかると言われていますので,基本的なルールをそのままはめますと,国が二分の一,地方が二分の一になるので,4,000億円を持てという非常に重い話なので,全国市長会は,まず筋論として,国で責任をもってやっていただきたいという主張をしております。この間の4大臣会合で意見を申し上げましたところ,地方6団体に声がかかり,政治決着になるのではないかと思っております。最終の予算決定は12月16日の予定で,出口がどうなるか注視しているところです。

 最後はやはり,地方財政計画が非常に重要になるので,いずれにしても地方に負担がかかってくることは間違いないので,その部分がもし全額国費でないならば,交付税で間違いなく担保してもらうということが一番大事だという認識を持っております。最後は政治決着なので,そこの動向を見ていかなければいけないと思っております。

(記者)

 全国市長会のご意見というのは,おおかた市長の意見と一緒ですか。

(市長)

 一緒ですね。全国市長会の今の主張は,筋論として8,000億円は全額国がもってもらいたいということを主張しております。知事会は若干ニュアンスが違いますけれども。ただ,最後は政治決着なので,どうなるかというところはあります。国も全額国費ということは厳しいと言っていますので,最後はどこで折り合うかというところが注目されるので,そこは注視をしていきたいと思います。

(記者)

 今回の地震対策ですとか,今年の災害復旧の費用が盛り込まれていますけれども,こうした費用は来年度の当初予算まで引きずる見込みなのでしょうか。

 (市長)

 災害復旧費につきましては,特に国交省も絡みますので,先の臨時国会のなかで,第一次補正予算で成立しています。その部分を出来るだけ取り込んでいますが,これから大事なのは来年10月1日の消費税の引き上げをにらんで,景気対策として,例えばプレミアム商品券の発行ということも言われていますが,もう一つ,公共事業の補正が入ります。新聞等では約1兆円の補正を検討しているとも報道されていて,中身はまだ分かっていないのですが,その1兆円の公共事業の補正の中身は何かというと,防災対策事業です。国土強靭化と言われていますが,水害,台風,地震,これらの予防対策に対する公共事業を中心に1兆円の補正予算を組むと言われていて,これは二次補正予算になりますので,年が明けてからになりますけれども,当然我々もそれを使うつもりなので,二次補正予算が成立したら,31年度当初予算に入っている部分から前倒しで,そちらへ持っていきたいと思っています。県も同じ考え方だと思いますので,そういうことで準備をしているのではないかと思います。

(記者)

 あらためてそうした国の動きも注視していこうと思うとのことですが,来年度以降の災害に備えて,高知市としてどういった対策をとっていきたいか,お願いします。 

 (市長)

 南海トラフ地震につきましては,一番の重点は三重防護(高知港海岸における第1~第3の3つのラインで行う浦戸湾の地震・津波対策)です。三重防護で防げるかどうかというのは,高知市内の産業・経済,人命,あとの伝染病等を考えても命運がかかっているので,それが一番の重点だと考えております。これは国・県の事業になるので,それを着実に進めていただくための予算の確保,これが一つの大きなポイントになります。あとは高知市の事業で言いますと,防災減災という起債(緊急防災・減災事業債)を使って,非常に有利な起債で,これまでは消防署の建て替えや,各地域にある屯所の建物の建て替えを進めてきましたが,これは時限立法で,平成32年度で切れることになっていて,全国的に大きな影響が出るので,32年度で切れてもう終わりですと言われると事業がストップするので,その延長というのが非常に大きな課題ですので,集中的に延長をお願いしたいと思っています。活用していく事業はまだ残っています。

(記者)

 そういったものを活用しながら,引き続き防災対策をしていくと。

(市長)

 そうですね。

(記者)

 西敷地についてですが,12月でなければスケジュール的に厳しいと言っていたはずでは。

(市長)

 なぜ12月か,ということについては9月議会でも質問が出ていましたが,本件は第二期中心市街地活性化基本計画への登載事業で,この計画に基づいて補助金等を活用したいと考えて,一貫して12月議会でお諮りしたいとしてきました。事業着手がいつになるかということもありますが,34年度末までの完成を目指した場合を考えて,来年6月の概算要望を前提として,12月議会での提案を考えていました。しかしながら,相手方との協定の中身の合意ができていないため,今回は見送ることといたしました。

(記者)

 今後はどのようにする予定か。

(市長)

 できるだけ,来年6月の概算要望を目指して,議会,市民の理解を広げるために汗をかいていきます。

(記者)

 (基本協定の相手方との)合意ができていないというのは,主にどのようなポイントか。

(中澤副市長)

 募集要領のどういった内容を協定書に入れるかというところを協議しています。具体的な部分については,今詰めているところなのでお伝えできません。

(記者)

 3月議会までの具体的なアクションを考えていますか。

(市長)

 まずは12月議会の論戦で説明を行い,年明けに対応を協議します。われわれとしては,大学との連携やCCRCの要素が入ったよい提案だと思っていますので,ご理解をいただけるような説明をしたいと思います。まずは議会への説明を行い,住民の方々の中にもまだまだ理解が広がっていないと思われ,この件について知らない方もおられるため,12月議会での論戦を踏まえたうえで説明をしていきます。

(記者)

 市民向け説明会を2回開催しましたが,またやるというお考えですか。

(市長)

 実施するとしても,実施方法については検討する必要はあります。例えば,子どもの団体との協議など,団体との協議を行い,周知をしていくなどです。

(記者)

 具体的なやり方は別として,とにかく周知していくということですね。確認なのですが,先ほど,3月議会に出したいというお考えをおっしゃいましたけれども,市長ご自身も市民向け説明会でおっしゃっていたかと思うのですが,3月は市議選の直前で,出すのは現実的ではなく,当時は12月で出したいということであったかと思います。議会での可決ということを考えた時に,あらためて,3月議会で出すというのはどうなのでしょうか。

(市長)

 それは,12月議会にて各会派の方々と意見交換をさせていただきます。準備のスケジュール感でいうと,第二期中心市街地活性化基本計画に入れていて,平成34年度末までしか期間がなく,これまでに完了することを目指していかねばなりません。それを踏まえて12月議会での協議をさせていただきます。

(記者)

 このままずるずるといくと,何か好転する材料がなければ難しいと思われ,先延ばししたとしても,可決の見通しは立たないかと。結局は,事実上頓挫していく可能性もあると思うのですが,このあたりの見通しはいかがですか。

(市長)

 2,500平方メートルもある中心市街地で唯一残された土地ですので,中心市街地の活性化に寄与するものとしたいということは,追手前小学校の統合の時から一貫して変わっておらず,高度利用の意向は変えることはありません。

(記者)

 かなり状況は厳しくなってきたと思いますが,事業の頓挫とか,撤退をするつもりはないということですか。

(市長)

 12月議会の論戦を踏まえて判断する必要があり,いろいろなご意見をいただくことになると思われます。一番大事なのは,中心市街地活性化基本計画の網がかかっている土地であるということと,この計画上34年度末までしか期間がなく,その中で土地の高度利用ということのご理解をいただきたいと考えています。

(記者)

 議会で意見の対立が激しくなった場合には止める可能性もありますか。

(市長)

 高度利用を止める考えはありません。

(記者)

 優先交渉権者と交渉をして,賃貸しようという方針に変わりはないということですね。

(市長)

 今の段階では変わりはないです。

(記者)

 先日の経済文教常任委員会においても,収支計画も公開して欲しいという意見も出ていましたが,非公開で続けてきたことが理解を得られていない状況になっていると思うのですが,そのあたりはどうですか。

(市長)

 民間企業の方々から広く柔軟に提案をしていただきたいと考えてあえて非公開としましたが,そのことが,どういうものができるかを含めて,まだまだ十分な理解を得られていないという反省はしています。ただ,資金計画や企業のファイナンス的な内容の細かい,肝の部分については,基本的に企業情報ですので,それをすべてオープンにするというのはできないと思います。

(記者)

 委員会の中でも,事業そのものについては賛成ではあるが,公平性の部分で賛成できないという意見もあります。その方々の理解を得ようとするのであれば,ある程度のことは公開しなければならないと思うのですが,いかがですか。

(市長)

 企業側の理解がなければ公開は難しいと思います。ただ,反省点として,幅広く提案をいただくために非公開としたのですけれども,これは国などもだいたい同じやり方ですので,法的に問題があるということではないのですけれども,結果として,プロポーザルの段階から非公開にしたことによって理解が広まりにくくなったという反省はあります。

(記者)

 今後,今回の西敷地の案件についての情報公開を行う予定はありますか。

(市長)

 相手方の了解がない情報を出すことはできません。仮に了解もなく出した場合には,損害賠償の対象となる可能性もありますので,限界は出てきます。

(記者)

 スケジュール的なことをお伺いしますが,3月議会の前に,この件だけに関する臨時議会を開催することはありますか。

(市長)

 12月議会の開会前ですので,今のところ予定はありません。12月議会ではたくさんのご意見をお聞きするかと思いますので,ご意見を踏まえながら対応していきたいと思います。

(記者)

 10月の定例記者会見において,12月議会で提案するとおっしゃっておられましたが,延びたというのは,何をもって提案内容が理解されていないと判断したのですか。

(市長)

 これまでの手続きや議会説明の中でも,定期借地の議案を出す前に,事業者と協定を結ぶということが条件となっていましたので,相手方との調整ができていないというのが,議案を見送った一番の理由です。

(記者)

 12月に議案を提出するとおっしゃっていたのは,締結できるという前提でのことであったかと思います。なぜ協定が締結できなかったのでしょうか。

(市長)

 例えば公認会計士からの指摘(「事業計画等に対する意見」)19項目の内容を踏まえて事前協議を行ってまいりましたが,合意には至っていない状況です。

(記者)

 第二期中心市街地活性化基本計画中の完了を見据えて事業を進めていくということでしたが,工程管理のうえで考えると,3月議会が本当のリミットとお考えですか。

(市長)

 全体の工程の問題と,議会からのご理解をいただけるかどうかという問題,これらを見据えながら,どこで着手できるのかという判断をしたいと思います。

(記者)

 報道されているように,高知大学の中でも十分な議論が進んでおらず,そこはあくまで,市としては大学と事業者の問題ということでしょうか。

(中澤副市長)

 情報の共有は一定する必要があります。今回協定を結ぶ作業をしてきて,高知大学の意向を直接お伺いしていますが,最終的に事業者と協定を結ぶので,事業者と高知大学が議論を進めていくことだと思います。もちろん情報の共有は図っていきたいと思います。

(市長)

 大学は学校法人なので,学校法人は理事会(役員会)が意思決定機関となっています。理事会(役員会)としては,現在の計画に対する意思決定をされていると確認させていただいています。それとは別に,各学部に教授会がありますので,そこで様々な意見が出ているという認識です。

(記者)

 大学が出てくるということについての都心キャンパス構想もありますが,学生が利用するのか,地域連携センターなど職員が主に利用するのかどうか。

(市長)

 都心キャンパス構想につきましては,3代前の学長のときから出てきた話ですので,変更はありますが,当時の希望としては,教養課程1,2年生のキャンパスとして利用することはできないかという話でした。当時は追手前小学校があったので,タイミングとして実現は難しかった。現在進んでいる内容としては,地域連携センターを中心にし,それに加えて,社会人講座なども行うという認識です。

(記者)

 去年の11月に理事会では確認されているのですが,具体的な中身の話はない。具体的に話が進むと,地域協働学部の教授会から異論が出ていると。実態はそうなっていないのではないか。

(中澤副市長)

 市の職員が伺って理事会(役員会)と議論した段階では,理事の方々とは話をさせて頂きましたが,教授会の意見は把握していないのが事実です。

(市長)

 報道されているのは,地域協働学部の教授会のご意見なので,我々が意見をすることはないですが,他の教授会の意見を含めて全体としてはどうなっているのかというのは把握できていないので,意見交換の機会を設けたいと考えています。

(記者)

 12月議会での議案の提案を見送るということについて,事業者側は了承しているのか。

(市長)

 今回,12月議会での提案を見送るということは,事業者側にお伝えしています。基本協定の合意ができでいないので,見送ることに関してはご了承いただいています。

(記者)

 3月議会に提案しなければ間に合わないという話は。

(市長)

 その点については,事業者と議論していきます。

(記者)

 説明会でも白紙にするべきだという意見が多かったと思いますが,高度利用の意向は変わらないとしても,一旦白紙にするという考えはないでしょうか。

(市長)

 それは12月議会での論戦での意見を踏まえて考えますが,今は考えていません。

(記者)

 ということは,12月議会での内容によっては,白紙にすることもあるということでしょうか。

(市長)

 今は考えていません。

以上

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