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市長コラム内和外順 2019年10月号
高知市広報「あかるいまち」より
よみがえるまち
日本のまちづくりのスタイルを一変させた森ビルの元社長、故・森稔(みのる)氏の興味深い文章があります。
「龍になれ、雲、おのずから集まる」
龍は理想、志、夢の象徴であり、この言葉は既存の壁に挑戦する支えだった。
批判を恐れず、己の信念を貫く勇気を龍からもらい、金色に輝く雲に助けられて、いまがある。
森稔
2008年のインタビューで、武者小路実篤(むしゃのこうじさねあつ)の言葉を引用しながら語ったものですが、坂本龍馬の生涯をほうふつとさせる内容で、印象深いです
故・森社長は2012年に亡くなっているが、そのまちづくりの手法は、誰もがまねできないものでした。
例えば、六本木にある代表的な森ビル「アークヒルズ」の構想では、「街をつくりかえる」という大胆な発想のもと、多くの地権者と約20年間にわたり、協議を重ねながら、さまざまな施設で構成する「新しい街」として再生させています。
約20年間にわたり、一人一人の地権者と精力的にまちづくりについて粘り強く協議を重ねるそのパワーに圧倒されます。
アークヒルズでは、もともとあった本来の土地の形状まで、大胆につくり変え、その上に「新しい街」をつくりあげるパワーがすごい。
まさに、そこに住む人々の熱き思いが結集して、まちがよみがえっていくということを改めて強く感じます。
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※このページは、高知市広報「あかるいまち」に掲載されている「市長コラム 内和外順」のコーナーを再掲したものです。