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市長コラム内和外順 2021年12月号

市長コラム 内和外順
高知市広報「あかるいまち」より

ようこそ!市長室へ

ネコ型人間の時代

コラムイラスト

太田肇(おおたはじめ)・同志社大学政策学部教授が書かれた「ネコ型人間の時代」(平凡社新書)が面白い。本の帯には、「成功の秘訣は『ネコ型』」とあります。

太田氏は、これまでの日本では、企業や社会に従順で、周囲と協調できる「イヌ型」の人間を多く育てあげ、一定の成功を収めたと認識しつつ、その結果、別の面から見ると、「個性に乏しい」「本人も自分自身を社会の中で、どうアピールしていいのか分からない」という状況が増え、社会に活力がなくなってきたことを憂(うれ)いています。

確かに周りの職場を見渡してみても、若い方々の早期退職が目立つようになりました。昔に比べ、転職への抵抗感がなくなったように感じます。

「こうすれば効率がいいはずなのに」と思いながら、言いづらいまま、上司の指示を待つことが多くなったりしていることもあるのではないでしょうか。

著者は、新しい情報化を中心とする時代には、「ネコ型人間」の方がうまく適応できるのではないかと述べています。

ネコは一定の自由度の中で、対等の関係を好むとされています。お互いに「ウィン・ウィン」の関係を持ちやすくなるとも言われています。

プロ野球等のチームでも、ガチガチの管理野球より、選手の自主性に任せたチームの方が伸び伸びと有利に試合を進めています。

社会がどんどん多様性に富むようになり、一人一人の自主性や個性が大切にされることが新たな価値観になりつつあります。

色々な個性が大切にされる社会が広がればいいですね。

市長サイン

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※このページは、高知市広報「あかるいまち」に掲載されている「市長コラム 内和外順」のコーナーを再掲したものです。