ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 組織一覧 > 広聴広報課 > 平成29年度 市長と語ろう会 議事録(弥右衛門ふれあいセンター)

本文

平成29年度 市長と語ろう会 議事録(弥右衛門ふれあいセンター)

日時

平成30年1月25日(木曜日) 18時半~20時半 

会場

弥右衛門ふれあいセンター 体育館

市長あいさつ 概要

 皆さん,こんばんは。本日は,多くの皆様にお集まりいただき,感謝申し上げる。また,日頃からご近所の見守りや声がけなど,地域の安全・安心活動にさまざまな支援をいただいていることに,重ねて感謝申し上げる。

 南海トラフ地震発生の確率が高まる中,県市連携のもと,いろいろな対策を講じているところだが,この度は特に,地震後の長期浸水が予想される地域において,住民の皆さんからさまざまなご意見をいただく機会を設けた。6回の開催予定のうち,本日は3回目。私から,南海トラフ地震の被害想定や対策について概要を説明した後,意見交換に入りたい。よろしくお願い申し上げる。

概要説明

(司会)

 南海トラフ地震長期浸水エリアにおける避難対策について,市長より説明する。

(市長)

 ※配布資料をもとに,南海トラフ地震長期浸水エリアにおける避難対策の概要を説明。 -説明については省略-

意見交換

(司会)

 意見交換を始める。本日のテーマ「南海トラフ地震長期浸水エリアにおける避難対策について」に関連する意見・提案をお願いする。

(参加者)

 江ノ口北部,弥右衛門地区,駅周辺でそれぞれ区画整備事業を行っている。河川だった所が道路になっている場合,液状化が大変心配である。避難する際に,道路がどの程度使えなくなるのか,想像がつかない。現在の道路と以前の河川の地図を重ね合わせて,危険な場所を調査してほしい。

(都市建設部)

 説明資料の中に液状化の範囲を示す図があるが,液状化は砂礫と地下水の影響で起こることから,実際に地震が起きた場合,どの程度の被害になるのか分からない。以前の河川と重ね合わせることで危険度を知ることが可能か,研究が必要。現実問題として,多くの場所で液状化が起こるだろうと考えているが,それがどの程度になるかということは,地震の揺れやそれぞれの場所の地質の状態等によって変化する。正確な予想は出すことができていない状況であり,研究させていただきたい。

(市長)

 この弥右衛門地域は,皆さんにご協力いただき区画整理を行った。区画整理前と整理後の地図の比較は可能である。そこから液状化を精密に予想できるかどうかは分からない。

(参加者)

 第1回目の市長と語ろう会で質問した者。先日,ある全国紙から電話取材があった。高知県では,南海トラフ地震が起きると約75,000戸の住宅が必要になる。ところが,県および市町村で確保している応急仮設住宅の用地は15,000戸程度,集合住宅を仮設住宅として使用する分を合わせても約22,000戸。54,000戸の不足について,自主防災会の立場からどう思うかと聞かれ,答えようがなかった。前回,市長に質問したが回答がなかったので,もう一度お聞きする。高知県は82パーセントが山。平地は低く浸水する地域がほとんどで,地盤も弱く液状化すると聞いている。そうすると,用地がない,住めないということになる。では,どうするか。前回,私が質問したのは,地域間交流を通じた広域避難の検討について。私たちは7年前から仁淀川町と住民同士の交流を始めているが,行政が関与してくれないために,なかなか具体的な協議が進まない。副市長は市町村を回って広域連携の話をしておられたようだが,その後の進展状況はどうか。高知市内での地域間連携は可能か,あるいは県外との連携はどのように進んでいるのか,伺う。

(市長)

 広域避難については,県に主体となっていただき,各市町村の首長で検討する協議会が組織された。その場で情報交換等を行っている。高知市内での地域間交流については,まだ,あまり事例がなく,下知減災会の取組は先行している。土佐山の夏祭りに大津の子ども会が毎年参加して交流している例はあるが,今後もこういう交流について,考えていかなければならないと思っている。

 仮設住宅の建設用地については大きな課題。市内は長期浸水エリアが広く,どこに建てるのか,県も含めて協議しているが,全てカバーできるところまで至っていない。東日本大震災では,突然の津波で家屋ごと流されたため,運動公園などに建てた仮設住宅に住み続ける状況になっている。本市でも,グラウンド等に仮設住宅を建てる想定をしているが,まだ十分な状況ではなく,大きな課題になっている。

(都市建設部)

 応急仮設住宅の件。本市の場合,L2の地震に対しては,全く足りていない。L1の地震に対して,現在,8,600戸程度必要なうち,やっと2,000戸程度確保できた状態である。熊本や東日本の状況をお聞きすると,住み慣れた所から離れたくないという方が非常に多い。先ずは,L1の地震に対して,市内で用地を確保する。用地が確保できない場合は,民間住宅の借り上げを活用する。それでも足りない場合に広域避難という考え方で,鋭意取り組んでいるのでご理解いただきたい。

(県 危機管理部)

 広域避難について。関係市町村が集まる会を,1月から開催している。高知市は,避難する場所が圧倒的に足りないため,周辺市町村の協力が必要である。高知市を浦戸湾で半分に分け,東側は東部の市町村,西側は西部の市町村に協力をお願いする。これまで,14市町村で協議を行ってきたが,人数が多くて意見がまとまらないため,半分に分けて具体的な話をしていくことにした。広域で非常に難しいのは,どういう方に支援に回っていただくか。高幡地域の取組が先行しているので,参考にしながら協議を進めていく。

(市長)

 昭和21年の南海地震について話を聞くと,市内は昭和19年頃から空襲を受けていたため,地震の前から疎開していた方も多くおられたようだ。当時は親戚の家へ避難する方が多かったが,現在は中山間地域で高齢化が進み,親戚の数も減っていると思う。その辺も考えておく必要があるだろう。

(参加者)

 昨年2月に下知地区防災計画の弥右衛門地区意見交換会が開催された際,同じ下知地区でも弥右衛門は転勤族やマンション住まいの人が多く,自主防災組織や町内会の結成が難しいという意見が出たと聞いた。南金田町内会のように,積極的に防災訓練を行っているところもあるが,各地で行われている防災訓練に参加したことのない住民が大半のように思う。5点質問する。

1点目。防災訓練などの活動に,町内会の無い所の住人も参加できるような組織を作ることは可能か。

2点目。弥右衛門地区には市の指定避難場所がいくつあって,どのようなものが備蓄されているのか。

3点目。他の地域ではどのような訓練を行っているのか。

4点目。防災のための施設を備えた弥右衛門公園はいつ完成するのか。そこは,ペットの同行避難が可能か。

5点目。公園では,現在,どのような工事をしているのか。

(防災対策部)

 1点目について。市では,小学校区単位で自主防災組織の連合組織を作っている。江陽・昭和小学校でも連合組織があるので,そういったところで行われる訓練にぜひご参加いただきたい。詳しくは,地域防災推進課に問い合わせをお願いする。

 2点目。資料の中に防災マップがある。津波避難ビルについては,表示されている所に加えて,サーパス南金田,高知労働総合庁舎を追加している。旧国道32号線沿いは,少し津波避難ビルが少ないが,現在,津波避難ビルのガイドラインを見直している途中であり,指定を保留している。来年度,ガイドラインが明確になれば指定をしていく。避難場所については,城東中学校,江陽小学校が一番近い。弓道場は浸水区域内であり,滞在できる避難所とはしていないが,津波避難ビルとして指定している。

 備蓄については,L1の津波浸水区域外にある小・中学校から準備を進めている。津波避難ビルでは,所有者の方が準備している所もあるが,市では,資料に掲載しているような物を備えている。水はスペースの問題があるが,1日当たり1人1リットルの計算で備蓄を進めている。

 3点目。自主防災組織が行っている訓練の内容について。避難所になっている学校等では,実際に皆さんで避難する訓練や,消火器を使用しての消火訓練。炊き出し分や救急救命訓練などが行われている。

(都市建設部)

 4・5点目の弥右衛門公園について。平成22年度の事業認可から時間がかかっているが,現在,大きなヘリポートを造る部分の整備を進めており,やっと少し形が見えてきた状態。3月末までに,ヘリポートを含んだ展望広場の整備が完了する見込みだが,その南側にある土を盛っている部分は整備が遅れており,3月以降,整地作業に入っていく。高台部の整備が終われば,可能な部分から供用を進めていきたいと考えている。工事全体が最終的に終わるのは,平成31年度を予定している。

 避難については,展望広場が海抜4.6メートル程度になる。L2の津波の想定が3メートル程度であり,余裕が2メートルに満たないとすると,ここを避難場所として指定するのは難しいのではないか。津波が引いた後,こういった広い場所に逃げることは可能だと思う。具体的に,この公園を,どういった形で防災に活用していくのか,まだ決めていない。ペットとの同行避難の話も出たが,要望があれば,防災対策部と活用の方向性を協議していく。

(参加者)

 南金田自主防災会の者。毎年11月に,揺れ体験という訓練を行っている。救命救急訓練なども行っているが,参加者が少ない。救命救急訓練の参加者は,一昨年が16人,その前年も同程度。もっと多くの方に参加していただきたい。先ほど,地域外から参加してよいかという話が出たが,弥右衛門全体でどんどん参加してほしい。皆さんの命をつなぐため,できるだけ多くの方に訓練を利用していただきたい。

(防災対策部)

 ありがたいご意見である。訓練への参加が同じ方ばかり,若い方の参加が少ないといった課題があり,今後,自主防災組織の活性化に取り組んでいく必要がある。自主防災組織の横のつながりを広げていきたい。地域防災推進課が情報を持っているので,問い合わせていただきたい。

(市長)

 参考までに申し上げると,救急救命訓練を子どもの時に経験してもらいたいと考え,小学校5年生と中学校2年生を対象に訓練を実施している。市立の小・中学校に在校していれば必ず2回体験することになる。阪神淡路大震災の際に,学校で訓練を受けたばかりの高校生が心肺蘇生で母親を救った実話がこの事業のきっかけになっている。小・中学校で2回体験していれば,とっさの時には思い出すので,効果があると思う。

(参加者)

 先ほど,防災訓練への若い方の参加が少ないという話があった。高知市では,小学校で防災授業を積極的に行っており,小学生の防災の知識には感心するが,その保護者には,防災訓練に参加したことのない方がたくさんいる。例えば,保育園や小学校の参観日に防災訓練を取り入れたり,運動会の競技に,防災に役立つ競技を取り入れたり,また,県外から来た大学生に学園祭などで起震車に乗る体験をしてもらうといった,そういう取り組みができないものか。

 また,障害のある方は,防災訓練への参加が難しい。高齢者も同様だと思う。市役所の中で福祉部門と連携し,障害のある方や高齢者が防災訓練に参加しやすい企画などに取り組むことができないか。

(健康福祉部)

 要支援者の対策については,防災対策課を中心として個別的な支援を計画する方向で進めている。地域の中で,障害のある方や高齢者に対する対応について,具体的に相談したいというケースがあれば,健康福祉部の担当職員が訓練に参加することも可能だと考えている。防災対策部等を通じてご相談いただきたい。

(市長)

 子どもたちを巻き込みながら,保護者にも啓発していくことは大事な取組。三里小学校では,夏休みに防災キャンプを行っている。実際にテントで寝るような訓練だが,多くの子どもが,電気釜がなければご飯は絶対に炊けないと思っている。被災時には瓦礫がたくさんある。燃やすものと火と水・米があればご飯は炊ける。防災キャンプで楽しく体験すれば,子どもたちはご飯の炊き方を覚える。他の小学校でも防災キャンプを行っているようだが,子どもたちを巻き込む取組が進められている。このような,子ども達のきっかけづくりを増やしていきたい。

(防災対策部)

 小学校の参観日に防災授業をというご意見について。皆さんから要望をいただければ学校側と調整しながら,そういった取組も進めていきたい。運動会の競技については,竹と毛布で簡易タンカを作り,人を乗せて運ぶ競争などを行っているところがある。学校で取り入れてもらえればと思う。また,大学の防災サークルにも補助金を出しており,学生に地域の活動に入っていただくことも可能。ご相談をいただきたい。

 障害のある方について。障害のある方で,防災人づくり塾の8回の講座全てを受講し,その後,防災士の試験に合格した方もいる。ぜひ,こういった講座も受講していただきたい。また,障害のある方,高齢者については,現在,避難要援護者台帳の作成をしているところ。これに基づき,地域で避難計画を作成していただく形で取組を進めている。その中で,いただいたご意見を踏まえながら防災訓練等に取り組んでいきたいと考えている。

(参加者)

 南金田の住人。昨年,江陽小学校区の区民運動会で,もやい結びの競争を競技に取り入れた。長年の課題として,参加する地域が少ない。現在,7チームで競技を行っているが,そのうち1チームは参加していない地域の子どもをフォローするためのPTAチーム。弥右衛門地区から参加しているチームは南金田だけで,他は出てきてくれない。せっかく防災の競技を取り入れても,地域の方の熱が冷めてしまい,盛り上がらないことにジレンマを感じている。バケツリレーも競技に取り入れている。この場を借りて,弥右衛門地区の皆さんに地区の運動会への参加をお願いしたい。

(参加者)

 下知地域内連携協議会のメンバー。下知コミュニティセンターでの会でも,先ほど話が出たような,小学校などで保護者の腰を上げるにはどうすれば良いかという話があった。北久保や北川添には転勤族の方が多い。そして,子どもが大変多いエリアになっている。昭和小学校の児童数が増えているのは,このエリアから子どもが通学しているためだが,このエリアを見ると,津波避難ビルや避難場所がほとんど無い。そのうえ保護者の腰が重く,防災会が無い。大変,危機感を持つ場所である。連携する方法を考え,一緒に防災訓練を行ったり情報共有を行ったりすることを,そろそろ始めなければならない。今日すぐに結論は出ないと思うが,子どもがたくさんいるエリアは何とかしたいのが保護者の気持ち。早く手を打ちたいと思っている。

 もう一つ,弥右衛門は企業がたくさんある。企業はイメージアップのため,エコに対する関心は高い。84プロジェクトという,高知県の84%が森林であることをプロジェクトとしてエコにつなげようという取組がある。地震が起こる確率がどんどん上がっている中で,そのパーセンテージを出すことは行政として難しいと思うが,カウントダウンプロジェクトのような,何か防災の取組を行うことで企業イメージを上げていくような方法を取り入れることができないか。下知にはたくさん企業がある。企業の取組によって,地域の意識が高まっていくのではないか。企業,病院,量販店,そういったところと防災に関係したプロジェクトを組めないか考えているが,地域だけでは難しい。メディアや行政,企業に腰を上げていただきたい。皆さんの知恵を貸していただきたい。

(防災対策部)

 自主防災組織もそうだが,弥右衛門地区については町内会が少ない。地域コミュニティが少し希薄なことが要因の一つだと思う。市では,地域内連携協議会という組織の設立を進めている。さまざまな団体の方に参加していただき,地域の活性化を図る取組であり,そういった組織にも誘い,盛り上げていただきたい。企業の防災活動について,防災士連絡協議会の会長も企業の取組が必要だという意見を持っている。企業の取組を推進する動きがあるので,行政としても支援していきたいと考えている。

(市長)

 本市の場合,町内会をはじめ住民の皆さんは非常に積極的に協力していただいているが,企業の取組が進んでおらず,防災計画等を作成している所はまだまだ少ない。企業には,昼間,従業員の方たちがいる。いざ災害,という時に,その方たちにどういう協力をしていただけるのか。まだ,そこに十分手を入れることができていない。企業の協力をどのように得ていくか,大きな課題である。最近,特に中心部で消防団員が減ってきている。住民には,昼間いない方も多いため,県外では,地域貢献として企業が消防組織に加わっている事例もある。そういう部分にも手を入れていく必要がある。

(参加者)

 この地域は,長期浸水,液状化と大きな被害想定がある中で,自分達がどうすれば良いのか,何かしたいがなかなかできない,皆さんもどかしい思いを持たれていると思う。そうした中で「市長と語ろう会」を開催していただき,感謝している。市内それぞれ,地域の特性があると思うが,この弥右衛門地区について,何か,特にこれから重点的に取り組む考えがあればお伺いしたい。なければ,特別な取組を今後考えていただきたい。

(市長)

 地域の特性として自然地形の山が少なく,基本的には平地。しかも,浸水深は最大3メートルと結構高い。また,マンションが増えており,マンションの住人と地域の交流が少ない。そういうことが,この弥右衛門エリアの課題だと認識している。弥右衛門公園を整備するにあたり,避難する場所を作りたいと考え,県とも調整した結果,国体の関連等もあって弓道場ができた。一時的に浸水する可能性があるため,水が引いた後どのように活用するか,検討している。ここの公園整備をできるだけ早く終わらせ,ヘリポートも完成させなければならないと思っている。何人かの方から話が出ているように,マンションの住人の方と地域の交流が少ないことが,災害時に混乱を招く可能性もある。そういったところの連携をどのようにするか,弥右衛門の今後の課題の一つだと思う。皆さんにもいろいろな考えがあると思う。今日に限らず,さまざまな機会に意見をいただきながら,市としても工夫をしていきたい。

(参加者)

 私が参加している自主防災組織は平成21年5月に設立し,防災訓練を2~3回行っているが,活力が落ちてきた。現役世代の方々にもっと参加してもらいたいが,つながりを持つためのツールがない。最近,新聞で話題になった地域限定のSNSなど,そういった研究を考えていただきたい。

(防災対策部)

 地区限定となると,他の情報発信会社との関係から厳しい部分があるが,楽しみながら取組ができるようなツールについて,研究・検討していきたいと思う。現在,避難ビルに取り残された方の情報を,携帯電話でバケツリレーのように収集してつないでいくツールを開発中。そういった部分も含めて,普段から使えるツールを研究していきたい。

(参加者)

 高知県動物愛護推進員をしている。高知市や高知県では,動物の災害対策本部をどこに設ける予定なのか,教えていただきたい。動物愛護推進員は災害時にペットにフードを配給するなど,皆さんのお手伝いをする役割を担っているが,全く情報がない。どの辺りに対策本部を考えているか,また,新たに建設される愛護センターには,対策本部の機能,例えば多目的広場などを設ける予定か。

(健康福祉部)

 ペットを家族のように思う方が増えており,災害時の避難も大変重要な課題と認識している。動物愛護に関連する事項は保健所が所管。県の保健衛生部門と共にペットの避難や災害時の対策について協議している。ペットに関する災害対策本部は保健所の中に設置する。動物愛護センターについては,県が専門家を招致して検討委員会を設置し,協議を進めている。センターのあり方について,年度内に方向性を定めることになっており,その方向性に基づき,県市での共同設置に向けて検討を進めていく。話にあった機能についても,その検討の中で協議していく。現実問題として,災害時のペットの対策は避けて通れない課題になっている。重要な課題と受け止め,検討を進めていく。

(参加者)

 江陽小学校区の防災組織の者。江陽の取組について話す。3年前に地震・津波避難についての協議を行い,避難路マップを作成して全地域に配布した。津波避難ビルの地図も配布し,地域全体に浸透している。毎年11月に,交通公園で食事の炊き出しなど,避難した際の訓練を行っている。本日は,江陽小学校区外の方もおられると思うが,来て話を聞いていただければ参考になると思う。

(参加者)

 2点お聞きしたい。1点は下水道の耐震化について。市長の説明では,排水が完了するまで40日かかるということだった。浸水地域外の方たちが水洗トイレを利用した場合,下知にその汚水が流れ込むのではないか。下水処理場が耐震化しているかどうか,また,下水管が耐震化しているかどうか,非常に気になっている。

 もう1点,先ほど企業の協力の話が出た。御座にあるサニーマートの流通センターが3月に南国市に移転,本部も旭に移転する。高知新聞の印刷センターや九反田にあった旭食品本社,卸団地の有力企業も何社か南国市に移転している状況。私も商売をしているが,自力で移転できないため取り残されている。地震が来て浸水したら,再起不能になってしまう。中小企業の多くは高知市に集中している。製造業については集団化,高台移転の話を聞くが,市の経済の70パーセントを占める三次産業,商業系の中小企業については聞かない。どうなっているのか気になるが,何か計画があるか。

(上下水道局)

 下水道の耐震化について。下水道は大きく雨水と汚水がある。ご質問の汚水については,この地域には,下知水再生センターという施設がある。この施設は,現在,耐震化を進めているところ。電気系統を守るため,建物に水が浸入しない状態にはしているが,いろいろな機器類の耐震化を順次行い,5年をめどに整備したいと考えている。管路については,江ノ口川の下に,合流幹線という大きな管があり,雨水と汚水を一緒に取り込んだ水が市の中心部から流れ込んでいる。直径が4メートルを超えるような非常に大きい管だが,現在,この幹線の耐震化を急ピッチで進めている。もう少し時間がかかると思うが,このような特に重要な所については,集中して整備をしたいと考えている。

(中澤副市長)

 商業系の中小企業に特定した対応はできていない。商業系も含めて,従業員50人以上の事業所には,県が事業継続計画の作成に向けた研修等を行っている。50人未満の事業所については,役割分担の中で市から声をかけて,県が行っている研修等に参加することで課題認識を持っていただくよう,取組を進めている。具体的に,どこへどう逃げていくか,そういったところには至っていないが,災害時にどのようにして事業を継続していくか,その計画作りについての周知は今後も行っていく。

(市長)

 ダイキが出店される際,地域の防災に積極的に協力したいという意向が社長から示され,避難場所として使わせていただきたいというお願いをした。大規模店が出店する際に,そういった協議をすることは可能。開発,進出の話があれば期を逃さずに,早い段階から,地域の方々が逃げられるようにしてほしいという協議を積極的にしていきたい。

(参加者)

 地震が起こると,確実に停電になる。自宅に太陽光発電を設置している。10年後には買い取りを切られるのではないかと心配している。市から四国電力に対して,買い取りを継続するよう要望してもらえないか。

(市長)

 太陽光発電の普及が進んできた。四国電力に限らず,電力会社全体として太陽光発電を選択する時代に入りつつあり,制度改正があるように聞いている。電気は非常に重要なもので,公共施設も太陽光発電を設置している。そこのところも含めて,途中で買い取りを打ち切られて太陽光発電ができなくなることのないよう,要望はしていきたい。

(参加者)

 障害者施設の運営者。L2の場合,私たちの施設は約3メートルの浸水予想で,建物は3階部分までで7メートルある。避難の際,指定の津波避難ビルへ逃げる方法もあるが,知的障害の方70人を外へ誘導するのは非常に困難。4メートルの余裕があるので,できれば施設の3階で対応したい。そういうマニュアルで対応しているが,消防計画においては,津波避難ビルへ逃げるという前提の届出しか受け付けてもらえないと聞いた。施設3階への避難の前提でも届出が可能となるよう検討いただけないか。

(防災対策部)

 現在,津波避難ビルに指定しているのは,4階以上の高さの建物としている。ただし,少し条件の見直しを行い,特別な事情がある場合は,津波浸水深から3メートル以上の高さがある建物は津波避難ビルに指定するよう,要件を変えている。要件に該当する可能性もあるので,相談にお越しいただきたい。