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本文

文化財情報 有形文化財 朝倉神社の尾戸焼狛犬 一対

指定

高知市指定 有形文化財 指定年月日 平成 6年 3月 1日

名称

朝倉神社の尾戸焼狛犬 一対

所在地・所有者

高知市朝倉・朝倉神社

写真

朝倉神社の尾戸焼狛犬の画像
朝倉神社の尾戸焼狛犬 一対

解説

 神社に奉納された尾戸焼狛犬は、現在朝倉神社と土佐郡鏡村の新宮神社の阿吽[あうん]各一対の2例である。
 鏡村の狛犬は内面の銘により、1792(寛政4)年森田家4代弥源次の作と確認されるが、朝倉神社の狛犬は無銘である。しかし尾戸焼の他の奉納品、香炉、宝珠[ほうしゅ]等7点の例を見ても、奉納者と奉納年月日を欠くことは異例であり、或は元来台座に記銘されていたものを失ったとも想像される。大きさは阿形で高37cm、長33.5cm、幅19cm、吽形は高40.5cm、幅19cmで、新宮神社のものより高さで10cm余高く、一回り大型のものである。阿吽共角状の突起が前後2本併立しており、また髦[たてがみ]やあご周辺に箆[へら]や鉄釉[てつゆう]で直毛が示されているが、新宮神社のものは巻毛又は房状であり、四足や尾に巻毛を付けた共通点を除けば、様式は少し異なっている。 釉色は尾戸焼特有の灰白色で、恐らく江戸中期頃、新宮神社の作と前後するものか、或は朝倉神社の狛犬をより古い初中期の作と見ることも出来る。