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本文

文化財情報 有形文化財 銅造 十一面観音像

指定

高知市指定 有形文化財 指定年月日 昭和 54年 5月 26日

名称

銅造 十一面観音像

所在地・所有者

高知市春野町西諸木・阿弥陀堂

写真


銅造十一面観音像

解説

 「十一面観音」の名は、本面の上に10、もしくは11の面をもつことからきています。正面の3面が慈悲(じひ)、左の3面が忿怒(ふんぬ)、右側の3面が牙をむき、後背1面は大笑(たいしょう)、頂上が仏果を示す阿弥陀仏面ということになっています。

 この像の高さは16.5cmの小型の銅造です。頭と胴を同時に鋳造し、両肩より先と、頭上の11面は別々に鋳造してさしこんでいます。現在は右肩より先と正面の3面が欠けています。頭をやや大きくつくり、顔立ちも大きく立派なつくりとする一方、胴部などは簡素につくり、膝前などおおまかに単純な線で表現されています。作者は不明ですが、室町時代のものとみられます。