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文化財情報 有形文化財 香炉
指定
高知市指定 有形文化財 指定年月日 昭和 62年 2月 12日
名称
香炉
所在地・所有者
高知市春野町弘岡下・妙喜寺観音堂
写真
香炉
解説
香炉(こうろ)はさまざまな形のものがありますが、その内側に灰を入れて香を焚くために火を灰に埋めて使う道具です。この香炉は、尾戸(おど)焼で円形をしており、径11.8cm、高さ5.5cmで0.5cmの高さの高台がつき、全体に薄アメ色の釉薬が施されています。側面に「奉寄進/元文四年/森田光正」の鉄彩銘文があり、作者と製作年代がはっきりしているところに大きな意味があります。
なお、この尾戸焼は江戸時代初期に野中兼山が大阪より久野正伯(くのしょうはく)を招いて創設された土佐藩の焼き物で、正伯が土佐を去ったのち、弟子たちによってその技術が伝えられ、完成したものです。森田光正は、正伯の最初の弟子であった森田久右衛門の分家の三代目にあたるとされています。