本文
文化財情報 史跡 吉良城跡
指定
高知市指定 史跡 指定年月日 昭和 35年
名称
吉良城跡
所在地・所有者
高知市春野町弘岡上
写真
吉良城跡
解説
土佐の戦国七守護のひとりである吉良(きら)氏によって十五世紀代に築かれた城跡です。城は標高111mほどの山上に所在し、南北両嶺の曲輪(くるわ)を中心としています。北嶺は南北40m、東西20mの楕円形で、南端には櫓(やぐら)台のような台状の場所もあります。南嶺への道のある南側をのぞいて、三方は登ることも難しいほどの急斜面となっています。また、北には背後から攻めにくいように連続した堀切(ほりきり)や竪堀(たてぼり)をかまえ、東斜面のもつき出た尾根に対して二本の掘切をかまえるなど、中世の山城としての遺構をよく残しています。
旧春野町では、昭和五十九(1984)年から5年計画で、城跡と麓の土居跡とみられる部分の発掘調査を行いました。この結果、城跡の曲輪からは掘立柱(ほったてばしら)建物跡や柵列状ピットなどが検出されました。土居跡とみられる部分では当時の遺構が確認できましたが、明確な遺構と考えられるものは検出されませんでした。