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文化財情報 有形文化財 観音正寺観音堂

指定

高知県指定 有形文化財 指定年月日 昭和 28年 1月 26日

名称

観音正寺観音堂

所在地・所有者

高知市春野町芳原

写真

観音正寺観音堂
観音正寺観音堂

解説

 この寺は、約1200年前に行基が観音像を刻み、柏尾山(かしおやま)山頂に安置し、堂を建てて「観正寺(かんしょうじ)」としたのがはじまりといわれています。その後、堂は火災にあい、長宗我部元親が信仰した時期には一時移転したこともありましたが、再び柏尾山の麓に戻りました。その後寺は廃れていましたが、土佐藩二代藩主山内忠義が「観音正寺(かんのんしょうじ)」として再興したと伝えられています。

 観音堂は円柱を三間仏堂であり、正面は正方形につくられています。内部は外陣と内陣にわかれ、内陣には円柱二本を建て禅宗様の仏壇もかまえています。江戸時代初期の建立とみられ、蟇股(かえるまた)や頭貫(かしらぬき)・木鼻(きはな)はつくり方や材料まで含めて立派なものです。なかでも、蟇股の中に彫られた宝相花ウメ・タチバナ・ボタン・モモ・ビワ・フジなどの植物の彫刻は、傑作として高く評価されています。