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文化財情報 史跡 土佐遍路道 竹林寺道 禅師峰寺道
指定
国指定 史跡 指定年月日 令和3年 3月 26日
名称
土佐遍路道 竹林寺道 禅師峰寺道
所在地・所有者
高知市五台山
写真
古道の形状の残る竹林寺道
石畳が残る禅師峰寺道
解説
空海ゆかりの霊場を巡拝する信仰の道、「遍路道」。第31番札所「竹林寺」及び第32番札所「禅師峰寺」へと向かう2つの遍路道「竹林寺道(ちくりんじみち)」「禅師峰寺道(ぜんじぶじみち)」が国史跡として文化財指定されました。(高知県内では2例目です。)
「竹林寺道」と「禅師峰寺道」は、高知市の南東に位置する五台山の中にある遍路道で、指定区間は全長849mです。
五台山には4つの遍路道があることが高知県の調査で確認されています。その中でも、近世当時からの歴史的景観が良好な状態で維持されており、かつ、そのことが史料・絵図等からも確認ができる点が評価され、この2つの道が追加指定をされました。
竹林寺は奈良時代の高僧 行基 開創の寺伝を持ち、国名勝である庭園を始め、数多くの重要文化財を有する名刹です。竹林寺道は、その竹林寺へと向かう遍路道で、五台山西麓にある吸江の旧船着場から山道を上り、途中「貞亨元年銘法華経塔(じょうきょうがんねんめいほけきょうとう)」(高知県指定史跡)を経て、竹林寺仁王門へと至ります。
禅師峰寺道は、仁王門から竹林寺道を少し下ったところに建立されている道標から分岐し,次の札所である、禅師峰寺に向かって下る石敷きの道となっています。
なお、この2つの遍路道は、国の史跡指定に先立ち、令和元年10月に歴史的・文化的に重要な由緒を有する古道として、文化庁「歴史の道百選」にも追加選定されています。