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第416回市議会定例会 議案審議結果
市長提出議案
議案番号 | 議 案 名 | |
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市第 51号 | 平成21年度高知市水道事業会計補正予算 | 原案可決 |
市第 74号 | 平成21年度高知市一般会計補正予算 | 原案可決 |
市第 75号 | 平成21年度高知市下水道事業特別会計補正予算 | 原案可決 |
市第 76号 | 平成21年度高知市中央卸売市場事業特別会計補正予算 | 原案可決 |
市第 77号 | 平成21年度高知市老人医療事業特別会計補正予算 | 原案可決 |
市第 78号 | 平成21年度高知市収益事業特別会計補正予算 | 原案可決 |
市第 79号 | 平成21年度高知市駐車場事業特別会計補正予算 | 原案可決 |
市第 80号 | 平成21年度高知市国民宿舎運営事業特別会計補正予算 | 原案可決 |
市第 81号 | 平成21年度高知市介護保険事業特別会計補正予算 | 原案可決 |
市第 82号 | 平成21年度高知市後期高齢者医療事業特別会計補正予算 | 原案可決 |
市第83号 | 平成21年度高知市水道事業会計補正予算 | 原案可決 |
市第84号 | 高知市報酬並びに費用弁償条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第85号 | 高知市職員給与条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第86号 | 議会の議員その他非常勤の職員の公務災害補償等に関する条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第87号 | 高知市景観条例制定議案 | 原案可決 |
市第88号 | 高知市墓地条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第89号 | 高知市国民健康保険条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第90号 | 高知市立市民図書館条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第91号 | 高知市春野文化ホールピアステージ条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第92号 | 高知市春野郷土資料館条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第93号 | 高知市立自由民権記念館条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第94号 | 不動産取得議案 | 原案可決 |
市第95号 | 高知市デジタル固定系防災行政無線整備工事請負契約締結議案 | 原案可決 |
市第96号 | ガスクロマトグラフ質量分析計購入契約締結議案 | 原案可決 |
市第97号 | 消防緊急通信指令システム等の総合あんしんセンター移転に係る機器等購入契約締結議案 | 原案可決 |
市第98号 | 高規格救急自動車購入契約締結議案 | 原案可決 |
市第99号 | 支払督促の申立てについて | 原案可決 |
市第100号 | 調停の申立てについて | 原案可決 |
市第101号 | 決算の認定議案 | 認定 |
市第102号 | 決算の認定議案 | 認定 |
市第103号 | 個別外部監査契約に基づく監査によることについて | 原案可決 |
市第104号 | 固定資産評価審査委員会委員の選任議案 | 同意 |
市第105号 | 人権擁護委員推薦についての諮問議案 | 異議なき旨答申 |
議員提出議案
議案番号 | 議 案 名 | |
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市議第41号 | 核兵器の廃絶と恒久平和を求める意見書議案 | 原案可決 |
市議第42号 | 大胆できめ細かな雇用対策を求める意見書議案 | 原案可決 |
市議第43号 | 新型インフルエンザの対策強化を求める意見書議案 | 原案可決 |
市議第44号 | 地方分権改革推進計画策定と新分権一括法制定を求める意見書議案 | 原案可決 |
市議第45号 | 地方自治の継続性を守るための予算執行を求める意見書議案 | 原案可決 |
市議第46号 | 企業・団体献金の完全禁止を求める意見書議案 | 原案可決 |
市議第47号 | 「高速道路無料化」の見直しを求める意見書議案 | 原案可決 |
市議第48号 | 安心社会実現のため22年度予算の確保を求める意見書議案 | 原案可決 |
市議第49号 | 米価の回復と価格の安定,ミニマム・アクセス米の輸入中止を求める意見書議案 | 原案可決 |
市議第50号 | 応益負担原則の障害者自立支援法を廃止し,応能負担の新制度を求める意見書議案 | 原案可決 |
市議第51号 | 逼迫する地方財政への国の配慮を求める意見書議案 | 否決 |
市議第52号 | 国の責任を後退させる「義務付け・枠付けの見直し」の慎重な議論を求める意見書議案 | 否決 |
市議第53号 | ガソリン税等の暫定税率廃止ではなく,環境(炭素)税への転換を求める意見書議案 | 否決 |
市議第54号 | 衆議院比例定数を削減しないことを求める意見書議案 | 否決 |
市議第55号 | 自衛隊の海外派兵を認める特別措置法の廃止を求める意見書議案 | 否決 |
市議第56号 | 後期高齢者医療制度を廃止し,充実した医療保険制度を求める意見書議案 | 否決 |
市議第57号 | 労働者の貧困と格差是正のため,労働者派遣法の抜本見直し等を求める意見書議案 | 否決 |
市議第58号 | 日米FTA交渉,WTOドーハ・ラウンド交渉の妥結推進に反対する意見書議案 | 原案可決 |
市議第59号 | 「全国学力テスト」を中止し,総合的な教育施策の充実を求める意見書議案 | 否決 |
市議第60号 | 高等教育の機会均等へ,抜本的改善を求める意見書議案 | 否決 |
可決された意見書の内容
核兵器の廃絶と恒久平和を求める意見書
ノーモア・ヒロシマ,ノーモア・ナガサキ,ノーモア・ヒバクシャ。この訴えは,核兵器廃絶と恒久平和を願う私たち被爆国民の心からの叫びである。
しかし核兵器はいまだに世界に約2万 1,000発も存在し,核兵器の脅威から今なお人類は解放されていない。2000年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議では,全面的な核兵器廃絶を約束したはずが,2005年の同会議では実質合意ができず,核軍縮はもとより核不拡散体制そのものが危機的状況に直面している。米国,ロシア,英国,フランス,中国の核保有5カ国に加え,NPT未加盟のインド,パキスタンは核兵器を保有し,さらに事実上の保有国であるイスラエル,核兵器開発につながるウランを濃縮・拡大するイラン,核実験した北朝鮮の動向などは核不拡散体制を大きく揺るがしている。
よって,政府においては,核兵器の廃絶と恒久平和実現のため,被爆65周年を迎える2010年に開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けて,実効ある核兵器廃絶の合意がなされるべく核軍縮・不拡散外交に強力に取り組まれることを要請する。
1.政府は,国是である非核三原則を堅持するとともに,平和市長会議が提唱する2020年までに核兵器の廃絶を目指す「2020ビジョン」を支持し,その実現に向けて取り組むこと。
2.非核兵器地帯構想が世界平和の維持に重要な意義を有していることに考慮し,暫時,世界各地に非核兵器地帯条約が実現するよう国際的努力を行うこと。特に,朝鮮半島と日本を含めた北東アジア非核兵器地帯構想を早急に検討すること。
3.核拡散防止条約(NPT)の遵守及び加盟促進,包括的核実験禁止条約(CTBT)早期発効,核実験モラトリアムの継続,兵器用核分裂性物質生産禁止条約(カットオフ条約)の交渉開始と早期妥結に全力で取り組むこと。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提出先:衆議院議長/参議院議長/内閣総理大臣/外務大臣
大胆できめ細かな雇用対策を求める意見書
我が国の経済は若干の持ち直しの動きが見られるものの,引き続き厳しい景気動向の中で,雇用失業情勢は有効求人倍率0.44倍(21年5月),完全失業率 5.2%(同)と依然として最悪の状況が続いています。
特に,非正規労働者等の失業期間の長期化が懸念され,こうした事態に対応するため,前政府は平成21年度補正予算に緊急人材育成・就職支援基金による支援事業を計上。35万人分の職業訓練機会の確保,30万人分の訓練期間中の生活保障など,雇用保険を受給できない非正規労働者・長期失業者の方などに対するセーフティーネット機能を持つ仕組みをつくり,ハローワークを中心にして総合的に推進しています。既に,基金による職業訓練や「訓練・生活支援給付金」の申請及び支給が開始されていますが,全国のハローワークの窓口における適切な対応が求められるところです。
つきましては,我が国の雇用情勢のこれ以上の悪化を防ぐため,新政府におかれては,下記の点について,さらなる取り組みを行うよう強く要請します。
記
1.訓練・生活支援給付金の受給資格認定や支給事務に当たっては,対象の失業者が雇用保険の需給を受けていないという実態を踏まえ,柔軟かつ迅速な対応を行うこと。
また,職業訓練の委託先団体の実態も地域によって格差があり,各地域において特に新規成長・雇用吸収分野の訓練コースの確保に努めること。
2.雇用調整助成金の運用に当たっては,中小零細事業者の経営実態を踏まえ,社会保険労務士などの協力を得て,ハローワークの積極的な対応を行うこと。
3.こうした業務を円滑に実施できるようハローワークの窓口体制の全国的な整備に努めること。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提出先:内閣総理大臣/厚生労働大臣
新型インフルエンザの対策強化を求める意見書
新型インフルエンザの感染者は,8月半ばには流行期に入ったと見られており,今秋以降に流行のピークを迎えるといわれています。
新型インフルエンザは,一般に症状が軽いと言われているものの,子供たちが感染しやすく,ぜんそくや糖尿病など基礎疾患がある人や妊婦は重症化しやすいとされており,死に至る危険は季節性のインフルエンザよりかなり高く,死亡例も各地で報告されています。
急速な感染拡大に見合った医療の体制整備が急務であり,重症化が予想される人には早期治療を行う体制や,新型インフルエンザの感染者とともに一般の患者も受け入れる医療機関で感染が広がらないようにする体制も必要です。また,学校などでの集団発生対策としての学級閉鎖や休校措置の際,親の負担が軽くなるよう,臨時保育体制も緊急の課題です。
国として,新型インフルエンザに対する対策強化を強く要望します。
1.新型インフルエンザのワクチンは政府の責任で必要な量を確保すること。接種費用は国の責任で公費負担とすること。
2.早期受診のため身近な相談体制として,保健所等が対応できるようにすること。
3.重症化する条件や症状を関係の医療機関や国民に周知徹底すること。
4.休校や休園措置に対し,親の負担を軽減するため,臨時の保育園体制や休みの保障を企業に求めるなど保護者への救済措置を行うようにすること。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提出先:内閣総理大臣/国家戦略担当大臣/厚生労働大臣
地方分権改革推進計画策定と新分権一括法制定を求める意見書
現在,政府において第2期の地方分権改革が進められています。昨年12月8日に地方分権改革推進委員会が出した第2次勧告に基づく国の出先機関の改革や義務づけ・枠づけの見直しなどの作業とともに,税財政改革や行政体制の整備などの議論を踏まえて第3次勧告を行うこととされていますが,各省庁の抵抗などから第3次勧告の時期も明確ではなく,その後の地方分権改革推進計画や新分権一括法案の策定作業に大きな影響を与えるものと危惧されます。
地方分権改革推進委員会の設置期限が明年3月までであることから,「経済財政改革の基本方針2009」に基づき,地方分権改革を着実に推進することが政府には求められています。
つきましては,地方公共団体との協議を十分行いながら,下記の点について特段の取り組みを進められるよう強く要請します。
記
1.地方分権改革推進本部が決定した「出先機関改革に係る工程表」については,その具体化を図り,「改革大綱」に盛り込むこと。
2.義務づけ・枠づけについて,第2次勧告でメルクマール非該当とされたものについては,廃止を原則に見直しを行うとともに,地方の条例制定権の拡大を図る見地から適切な見直しを行うこと。
3.税財政改革については,国・地方の税源配分「5対5」の実現を図るとともに,地方消費税の充実も含め,偏在性の少ない地方税体系の構築を図ること。
4.地方公共団体との十分な協議の上,地方分権改革推進委員会の勧告等を踏まえ,地方分権改革推進計画を早期に策定すること。計画策定後は,速やかに「新分権一括法案」を国会に提出すること。
5.地方分権改革の推進に当たっては,地域主権型道州制の導入を視野に入れて,基礎自治体優先,補完性の原則を重視し,自立した地方政府の確立を目指すこと。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提出先:内閣総理大臣/総務大臣
地方自治の継続性を守るための予算執行を求める意見書
新政権の発足とともに,民主党のマニフェストに示された政策・制度への変更が進められることになります。
一方,前政権下において,我が国が直面している未曾有の経済危機を克服するために,平成21年度予算及び同年度第1次補正予算が可決成立しています。総額で14兆円を超えるこの予算には,地域活性化・公共投資臨時交付金,地域活性化・経済危機対策臨時交付金,経済対策関連の自治体に交付される15の基金などの創設等が計上されており,各地方自治体は,当該基金などの活用を前提に,経済危機対策に資する事業を計画し,補正予算の議決と事業の執行を目指して,準備を行っているところです。
新政権によって,前述の経済危機対策事業についての予算執行が見直されることになれば,既に関係事業を執行中,あるいは執行準備が完了し当該事業の広報・周知が済んでいる地方自治体にとって,まことに憂慮すべき事態の発生が懸念されます。
万一,関係事業を中止せざるを得ない事態になれば,地方自治の混乱を招くだけでなく,地域雇用情勢にも深刻な打撃を与え,経済対策の効果によって,景気底入れから成長に転じる兆しの出てきた日本経済に悪影響を及ぼしかねないおそれがあります。
上記の状況を考慮し,政府におかれましては,政策の見直し,税制の改革,制度の変更に当たっては,平成21年度予算及び同年度第1次補正予算によって,地方自治体の進めてきた施策や事業について財源問題で執行に支障が生じることのないよう行われることを強く求めます。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提出先:内閣総理大臣/総務大臣/財務大臣
企業・団体献金の完全禁止を求める意見書
政治と金の問題が後を絶たない。
日本経団連は,政党の政策を点数評価し,財界の要求により近い政党に,献金をあっせんしてきた。これで利益誘導の政治の温床にならないはずがない。また,政治資金規正法の抜け穴を使って政党支部を還流しての「違法」な献金も,社会問題になった。
それぞれの政治的思惑を持った企業や団体から献金を受けることは,金の力で政治をゆがめることにならざるを得ない。
国民本位の政策を果敢に進めるためには,「企業・団体に物が言える」姿勢が必要である。
よって,新政権の政権公約にある「企業・団体献金」の完全な禁止を実現する法整備を早急に実現することを求める。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提出先:内閣総理大臣/国家戦略担当大臣/総務大臣
「高速道路無料化」の見直しを求める意見書
新政権の中心となった民主党は,高速道路原則無料化の実施を政権公約に掲げてきた。
国土交通省が,9月15日すべての高速道路を無料化した場合,自動車の年間利用者が57.5%増加する一方で,鉄道の旅客数は10.6%減,航空の旅客数は 4.2%減になるとの推計結果を明らかにした。これにより,二酸化炭素(CO2)の排出量は全体で33.0%ふえると推計している。
鳩山首相は,CO2などの温室効果ガスの排出量について「2020年に1990年比25%減」という積極的な目標を明言しており,高速道路無料化と温暖化対策との整合性が問われるものである。
また,高速道路無料化策は,フェリーや鉄道,航空機など他の交通機関などへの影響と,その補償策も明確にされていない。
これに必要な財源である 1.3兆円があれば,高齢者と子供の医療費の窓口負担をすべて無料にできる。政策の優先順位が,国民の求めるものと乖離していると言わざるを得ない。
よって,現段階での「高速道路無料化」を見直すことを求める。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提出先:内閣総理大臣/国家戦略担当大臣/国土交通大臣/環境大臣
安心社会実現のため22年度予算の確保を求める意見書
平成22年度予算については,既に示された概算要求基準に基づき各府省が概算要求しているところですが,安心・安全を確保するために,特に年金・医療など社会保障について1兆 900億円の自然増を認めるなど必要な修復が行われました。
財政健全化の観点から,歳出全般にわたる徹底した見直しや無駄の排除は当然のことであり,そうした歳出改革を継続しつつ,特に社会保障の機能強化,経済危機克服のために必要な予算枠の確保が何よりも重要です。
ついては,平成22年度予算の編成作業に当たって,下記の点に留意し,安心社会実現のための予算を確保していただくよう強く要請します。
記
1.社会保障等の機能強化のため,高齢者医療制度の見直し,少子化対策の抜本的拡充,高額療養費制度の見直しなど,安心社会実現のための必要な施策について必要な予算を確保すること。
今年度補正予算に盛り込まれた女性特有のがん検診,難病対策などについては,22年度以降も施策を継続して実施できるよう十分な予算を確保すること。
2.22年度概算要求基準に設けられた「重点課題推進枠」では,格差の是正・固定化を防ぐ観点から,雇用対策や低所得者の教育費負担軽減などセーフティーネットの拡充に重点配分すること。
3.緑の経済と社会の変革の実現に向け,重点配分を行うこと。
4.ゲリラ豪雨など大規模災害の発生に対する災害対策に万全を期すこと。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提出先:内閣総理大臣/財務大臣/厚生労働大臣
米価の回復と価格の安定,ミニマム・アクセス米の輸入中止を求める意見書
米価は,この数年来,生産費を大幅に下回ってきましたが,今年の春以降の米価はさらに深刻さを加え,日本農業の存亡を問うものとなっています。
これらは,大手スーパーを中心にした投げ売りの影響で2009年産はさらに下落が進んでいます。
この事態は,生産者には厳格な計画生産を強いる一方で,流通は民間任せという米政策の反映です。同時に政府は,備蓄古米を売却する一方,適正備蓄水準とする 100万トンを維持してこなかったこと。さらには,国内産の備蓄米の買い入れを拒否しながら,膨大な在庫を抱えているミニマム・アクセス米の輸入を計画通り実施していることが影響しています。9月1日に入札を行ったミニマム・アクセス米は主食用であり,国内産米の需給の緩みと米価下落に拍車をかけていることは明確であります。
今日の米価水準は,米の再生産を根本から破壊するものであり,その打開は一刻の猶予もありません。政府は,食料自給率の向上や担い手育成策を出していますが,米価の回復なくしては施策の成果は期待できません。
以上の趣旨から,下記の事項を実施されるよう強く求めるものであります。
記
1.生産費を償う米価に回復させ,安定を図る施策を実施すること。
2.備蓄水準 100万トンに不足する14万トンの買い入れを即時実施すること。また,世界的な食料需給の逼迫を踏まえ,備蓄水準を大幅に引き上げること。
3.必要のないミニマム・アクセス米の輸入を中止すること。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提出先:内閣総理大臣/国家戦略担当大臣/外務大臣/農林水産大臣/経済産業大臣
応益負担原則の障害者自立支援法を廃止し,応能負担の新制度を求める意見書
障害者自立支援法の廃止を掲げた連立政権の誕生によって,障害の重い方ほど負担が重い応益負担の制度から,障害者の能力に応じた負担を原則とした制度へ早期に転換することを,多くの障害者・家族・関係者が望んでいる。
障害者自立支援法は,もともと国の財政赤字解消を目的とした「構造改革」の一環として,介護保険と障害者福祉制度の統合への「地ならし」として施行されてきた経過があり,この根本問題の解決がなければ,真に障害者が求める制度に転換することには困難が予想される。
地方自治体は,障害者自立支援法の過酷な応益負担の導入に当たり,さまざまな負担軽減策をとってきた。国も部分的には制度の見直しを行ってきたが,問題の解決には到底至っていない。
新政権におかれては,障害者自立支援法導入によって削減された国庫負担をもとに戻し,さらに充実させ,国連の障害者権利条約の趣旨にのっとって,早期に以下の要望を実現することを強く求める。
1.障害者自立支援法を廃止することを明確にするとともに,応能負担の制度への転換を表明すること。
2.現制度下でも,早急に,障害者・家族の苦難の原因となっている応益負担をなくすこと。また,事業所の困難の原因となっている「日払い方式」を「月払い方式」に戻すこと。
3.国庫負担を増額し,介護保険制度との統合ではない,新たな制度設計を早急に示すこと。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提出先:内閣総理大臣/国家戦略担当大臣/厚生労働大臣
日米FTA交渉,WTOドーハ・ラウンド交渉の妥結推進に反対する意見書
新政権の中心にある民主党は,農家への戸別所得保障と抱き合わせる形で,日米FTA(自由貿易協定)交渉の推進を政権公約で打ち出している。
日米FTA交渉は,決裂しているWTOドーハ・ラウンド交渉とともに,日本農業に壊滅的打撃をもたらすことは明らかであり,到底容認できない。
民主党は,日米FTA交渉について主要農産物は「除外する」と言うが,アメリカのねらいの焦点は農産物の関税を撤廃することであり,一たん交渉が始まったら,取り返しのつかない事態を招くことは必至である。
今,求められることは,食料の輸入自由化を拡大し外国に依存する政策と決別し,安全な食料は日本の大地からを理念に,40%程度にすぎない食料自給率を大幅に向上させる方向に大きく踏み出すことである。
以上の趣旨から,下記の点を強く求めるものである。
記
1.アメリカとのFTA交渉は行わないこと。
2.WTOドーハ・ラウンド交渉においては,日本農業を守る立場を堅持し,一切の妥結をしないこと。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提出先:内閣総理大臣/国家戦略担当大臣/外務大臣/農林水産大臣/経済産業大臣