ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 組織一覧 > 議会事務局 > 第418回市議会定例会 議案審議結果

本文

第418回市議会定例会 議案審議結果

市長提出議案

結 果

議案番号

議 案 名

市第110号

平成21年度高知市一般会計補正予算原案可決

市第111号

平成21年度高知市下水道事業特別会計補正予算原案可決

市第112号

平成21年度高知市中央卸売市場事業特別会計補正予算原案可決

市第113号

平成21年度高知市国民健康保険事業特別会計補正予算原案可決

市第114号

平成21年度高平成21年度高知市収益事業特別会計補正予算

原案可決

市第115号

平成21年度高知市国民宿舎運営事業特別会計補正予算原案可決

市第116号

平成21年度高知市農業集落排水事業特別会計補正予算原案可決

市第117号

平成21年度高知市住宅新築資金等貸付事業特別会計補正予算原案可決

市第118号

平成21年度高知市母子寡婦福祉資金貸付事業特別会計補正予算原案可決

市第119号

平成21年度高知市介護保険事業特別会計補正予算原案可決

市第120号

平成21年度高知市後期高齢者医療事業特別会計補正予算原案可決

市第121号

平成21年度高知市水道事業会計補正予算原案可決

市第122号

高知市定住自立圏形成協定に係る議決事件に関する条例制定議案原案可決

市第123号

高知市事務分掌条例の一部を改正する条例議案原案可決

市第124号

高知市職員の勤務時間,休日及び休暇に関する条例の一部を改正する条例議案原案可決

市第125号

高知市長等の給与,旅費等に関する条例の一部を改正する条例議案原案可決

市第126号

高知市職員給与条例の一部を改正する条例議案原案可決

市第127号

高知市職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例議案原案可決

市第128号

長期継続契約を締結することができる契約に関する条例の一部を改正する条例議案原案可決

市第129号

高知市水道企業職員の給与の種類及び基準を定める条例の一部を改正する条例議案原案可決

市第130号

高知市手数料並びに延滞金条例の一部を改正する条例議案原案可決

市第131号

高知市立市民会館条例の一部を改正する条例議案修正可決

市第132号

高知市保健所設置条例の一部を改正する条例議案原案可決

市第133号

高知市保健所使用料等徴収条例を廃止する条例制定議案原案可決

市第134号

高知市放課後児童健全育成条例の一部を改正する条例議案原案可決

市第135号

指定管理者の指定に関する議案原案可決

市第136号

指定管理者の指定に関する議案原案可決

市第137号

不動産取得議案原案可決

市第138号

校務用ノート型パーソナルコンピューター及びソフトウェア購入契約締結議案原案可決

市第139号

防災行政無線機器購入契約締結議案原案可決

市第140号

デジタル固定系防災行政無線戸別受信機等購入契約締結議案原案可決

市第141号

化学消防ポンプ自動車購入契約締結議案原案可決

市第142号

塵芥収集車購入契約締結議案原案可決

市第143号

支払督促の申立てについて原案可決

市第144号

調停の申立てについて原案可決

市第145号

教育委員会委員の選任議案同意

市第146号

公平委員会委員の選任議案同意

議員提出議案

結 果

議案番号

議 案 名

市議第63号

電源立地地域対策交付金制度の交付期間延長等を求める意見書議案

原案可決

市議第64号

JR高知駅南側歩道橋の早期撤去実現に関する意見書議案

原案可決

市議第65号

保育所運営費負担金・延長保育事業の見直し・削減をしないことを求める意見書議案

原案可決

市議第66号

女性差別撤廃条約選択議定書の批准を求める意見書議案

原案可決

市議第67号

改正貸金業法の早期完全施行等を求める意見書議案

原案可決

市議第68号

現行保育制度の堅持・拡充を求める意見書議案

原案可決

市議第69号

中山間地域の多面的機能を維持する施策の推進を求める意見書議案

原案可決

市議第70号

緊急経済対策の早期実施を求める意見書議案

原案可決

市議第71号

さらなる緊急雇用対策の実施を求める意見書議案

原案可決

市議第72号

失業手当の「全国延長給付」発動を急ぐことを求める意見書議案

原案可決

市議第73号

義務教育費国庫負担制度の堅持と国の負担率を2分の1へ復元を求める意見書議案

原案可決

市議第74号

地域の暮らしを守るための国の予算執行及び予算編成を求める意見書議案

原案可決

市議第75号

住民税,所得税の配偶者控除・扶養控除等の廃止に反対する意見書議案

原案可決

市議第76号

鳩山由紀夫首相の献金疑惑の解明を求める意見書議案

原案可決

市議第77号

市議会議員年金制度の廃止を求める意見書議案

原案可決

市議第78号

エコポイント制度並びにエコカー補助金の継続実施を求める意見書議案

原案可決

市議第79号

悉皆方式による全国学力・学習状況調査の継続を求める意見書議案原案可決

市議第80号

行革推進法による定員削減の押しつけ中止を求める意見書議案否決

可決された意見書の内容

  電源立地地域対策交付金制度の交付期間延長等を求める意見書

 電源立地地域対策交付金の水力発電施設周辺地域交付金相当部分(水力交付金)は,水力発電ダムにかかわる発電用施設周辺地域住民の福祉の向上と電源立地の円滑化に資することを目的に創設されたものであり,関係市町村ではこの水力交付金を活用し,防火水槽や防災無線等の公共施設の整備,診療所や保育園の運営費等への充当による住民生活の利便性向上を図っているところである。
 しかしながら,現在の制度では,交付対象市町村の多くが間もなく最長交付期間の30年を迎えることとなるが,その場合,水力発電施設の円滑な運転継続や新規の電源立地に支障を生ずることが危惧される。
 豊富な水資源に恵まれた我が国において,水力発電は原子力発電や火力発電に比べ環境への負荷が少なく,再生可能なエネルギーとして,これまで電力の安定供給に大きく寄与してきたが,その背景には水力発電施設の建設に協力してきた関係市町村の貢献があることを十分認識すべきである。
 よって,国におかれては,平成22年度末をもって多くの関係市町村で交付期限を迎える水力交付金について,過去30年間にわたる交付実績や,今後とも安定的な水力発電を維持する必要性があること等を考慮の上,23年度以降は恒久的な制度とすること,原子力発電交付金との格差を踏まえた交付金の最高限度額及び最低保証額の引き上げなど交付条件の改善や事務手続の簡素化を図られることを要望する。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:総務大臣/財務大臣/経済産業大臣


  JR高知駅南側歩道橋の早期撤去実現に関する意見書

 JR高知駅南側歩道橋は,建設以来,駅構内に直結する経路として市民や観光客に高い利便性を供してきたが,交通状況や周辺環境の一新した今日においては,もはや完全にその役目を終え,下記のとおり,かえって周辺環境を阻害する要因とさえなっている。
 このため,現歩道橋を撤去することについて,住民は国等に対して直接陳情活動を行うとともに,この趣旨を受けた当市議会においても,さきの6月議会で全会一致により意見書議案を可決し,提出したところである。
 現在,新政権による大幅な事業見直しが進められているが,本件に関しては,都市機能の安心・安全・調和を確保するための不可欠の措置として,一刻も早い撤去実現について,重ねて要請するものである。
          記
1.「電車軌道の高知駅構内への直進乗り入れ」「駅周辺都市整備に伴う現歩道橋北方の連絡通路橋の撤去」「JR高知駅東・西線の南北道路の供用開始」等により,交通の流れや町並みが大きくさま変わりし,駅利用者は専ら交差点西方の横断歩道を利用し,遠回りとなる歩道橋の利用者数は激減している。
2.現歩道橋は,バリアフリー化はおろか自転車さえ通行できず,しかも南側上り口付近の歩道に至っては,歩道橋があるため幅員が狭く,歩行者のすれ違いもできないのが現状である。
3.現歩道橋の色彩や威圧的なサイズ・形状は,一新された駅周辺の南国高知の開放的なイメージを著しく損なうものとなっている。
4.現歩道橋撤去後の代替措置として,仮に交差点東側へ横断歩道を設置すれば,幅員の広い車道に対応した横断歩道通行時間延長により,北行き右折車両の渋滞を引き起こすとの懸念が示されている中,平成20年12月には,歩道橋直下付近を徒歩横断中の高齢者が車にはねられ死亡するという最悪の事態が発生し,課題解決のためには一刻も早い抜本的な対策が求められている。
5.歩道橋自体の持つ,歩行者と自動車とを分離し,交通の安全と歩行者の通行の円滑化を図るという有益な機能は十分認識しているが,現歩道橋には前述のようなマイナス要因しか見出すことができない。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:国土交通大臣


  保育所運営費負担金・延長保育事業の見直し・削減をしないことを求める意見書

 新政権による行政刷新会議の事業仕分けの対象となった保育所運営費負担金や延長保育事業は,全国の民間保育所の運営を支えるために不可欠の補助・負担金であり,短時間の論議で「見直し」という拙速な結論が下されたことに,関係者の不安が募っている。
 保育所運営費負担金や延長保育事業は,全国的な保育水準を確保するために機能してきた補助金であり,その見直しは保育における地域格差を拡大させ,特に財政力の弱い自治体における保育供給量の縮小とともに質の低下,保護者負担の一層の増大をもたらすことを危惧する。
 拙速な転換は混乱をもたらします。保育現場の生の意見を踏まえ,地方の保育行政の実態を検証した上で,そのあり方について慎重な論議を行うことが必要である。
 保育所運営費負担金等の見直しは,新政権の政策合意事項である「保育所の増設を図り,質の高い保育の確保,待機児童の解消に努める」にも反する状況を地域にもたらすものである。
 よって,国に対し現行制度の維持による保育・子育て支援施策の拡充,予算の大幅増額,地方自治体や保護者への十分な配慮を求めるものである。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:内閣総理大臣/総務大臣/厚生労働大臣


  女性差別撤廃条約選択議定書の批准を求める意見書

 あらゆる分野における女性差別の撤廃をうたった女性差別撤廃条約(以下,本条約)が1985年に批准されて以来,四半世紀近くを経た現在も,女性に対する差別は今なお社会,結婚,地域,雇用等に根深く存在している。
 本条約の実効性を高めるため,個人通報制度と国連女性差別撤廃委員会(以下,委員会)の調査制度を定めた女性差別撤廃条約選択議定書(以下,選択議定書)は,1999年の国連総会で採択され,2000年12月に発効,現在までに世界で96カ国が批准している。しかし,日本政府は「司法権の独立を侵すおそれ」を理由に,いまだに批准していない。経済協力開発機構(OECD)加盟国で,未批准国はアメリカと日本の2国のみである。
 本年8月,委員会が公表した日本政府に対する総括所見は,女性差別是正の取り組みのおくれを厳しく指摘し,雇用,教育,女性の参加,民法,女性への暴力など多岐にわたって改善を勧告した。実行を急がせる重点課題として民法の差別的規定(男女で異なる結婚最低年齢,女性のみに課している離婚後の再婚禁止期間,夫婦同姓の強制)などについて廃止を求め,女性の雇用,公的生活への参加,意思決定への参加を促進するため,暫定的な特別措置を設けることを強く勧告している。同時に,この選択議定書の批准も焦眉の課題であると強調している。
 世界経済フォーラムの「世界男女格差報告」2008年版によれば,日本の男女格差指数の順位は 130カ国中98位と,前年の91位よりさらに後退しており,女性差別の是正が,国際的に見ても極めておくれていることを示している。
 政府も,男女共同参画社会基本法の理念の実現を21世紀の最重要課題と位置づけている。男女共同参画審議会答申でも選択議定書について,男女共同参画の視点から積極的な対応を図っていく必要があると批准へ積極的姿勢を示している。
 こうした現状に即し,本条約が真の実効性を持ち,男女の人権がともに保障される男女平等社会の実現を促進するためにも,選択議定書の批准が求められている。
 よって,国におかれては,女性差別撤廃条約採択30年,選択議定書採択10年の節目に当たる本年こそ,選択議定書を批准することを強く要望する。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:衆議院議長/参議院議長/内閣総理大臣/総務大臣/法務大臣/外務大臣/男女共同参画担当大臣


  改正貸金業法の早期完全施行等を求める意見書

 経済・生活苦での自殺者が年間 7,000人に達し,自己破産者も18万人を超え,多重債務者が 200万人を超えるなどの深刻な多重債務問題を解決するため,2006年12月に改正貸金業法が成立し,出資法の上限金利の引き下げ,収入の3分の1を超える過剰貸付契約の禁止(総量規制)などを含む同法が完全施行される予定である。
 改正貸金業法成立後,政府は多重債務者対策本部を設置し,同本部は多重債務相談窓口の拡充,セーフティーネット貸付の充実,ヤミ金融の撲滅,金融経済教育を柱とする多重債務問題改善プログラムを策定した。そして,官民が連携して多重債務対策に取り組んできた結果,多重債務者が大幅に減少し,2008年の自己破産者数も13万人を下回るなど,着実にその成果を上げつつある。
 他方,一部には,消費者金融の成約率が低下しており,借りたい人が借りられなくなっている,特に昨今の経済危機や一部商工ローン業者の倒産などにより,資金調達が制限された中小企業者の倒産が増加しているなどを殊さらに強調して,改正貸金業法の完全施行の延期や貸金業者に対する規制の緩和を求める論調がある。
 しかしながら,1990年代における山一証券,北海道拓殖銀行の破綻などに象徴されるいわゆるバブル崩壊後の経済危機の際は,貸金業者に対する不十分な規制のもとに商工ローンや消費者金融が大幅に貸し付けを伸ばし,その結果,1998年には自殺者が3万人を超え,自己破産者も10万人を突破するなど多重債務問題が深刻化した。
 改正貸金業法の完全施行の先延ばし,金利規制などの貸金業者に対する規制の緩和は,再び自殺者や自己破産者,多重債務者の急増を招きかねず許されるべきではない。今,多重債務者のために必要とされる施策は,相談体制の拡充,セーフティーネット貸付の充実及びヤミ金融の撲滅などである。
 そこで,今般設置される消費者庁の所管ないし共管となる地方消費者行政の充実及び多重債務問題が喫緊の課題であることも踏まえ,国に対し,以下の施策を求める。
          記
1.改正貸金業法を早期に完全施行すること。
2.自治体での多重債務相談体制の整備のため相談員の人件費を含む予算を十分確保するなど相談窓口の充実を支援すること。
3.個人及び中小事業者向けのセーフティーネット貸付をさらに充実させること。
4.ヤミ金融を徹底的に摘発すること。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:衆議院議長/参議院議長/内閣総理大臣/総務大臣/厚生労働大臣/金融担当大臣・多重債務者対策本部長/消費者及び食品安全担当大臣/国家公安委員会委員長


  現行保育制度の堅持・拡充を求める意見書

 社会保障審議会少子化対策特別部会は,2月24日,現行の保育制度にかわる「新たな保育の仕組み」を盛り込んだ第1次報告「次世代育成支援のための新たな制度体系の設計に向けて」を決定した。この「新たな保育の仕組み」は,市町村の保育実施義務の規定をなくし,介護保険制度と同じような「認定」の仕組みを導入するなど,子供の発達と保護者(親)の就労を権利として保障する現行の公的保育制度の縮小が懸念されるものである。
 少子化の進む地方においては,限られた保育所運営費の中で,施設整備や職員体制の充実を図ることができず,「待機児」を解消することができない地域や,少子化が進み保育所が統廃合され一層地域の過疎化が進む現状が生まれている。
 少子化対策は国の将来を左右する最重要課題であり,国及び地方自治体による保育の拡充は一刻の猶予も許されない課題である。国は,児童福祉法第24条(市町村の保育実施義務)による現行保育制度を生かし,公的責任に基づく保育事業を推進すること,そのための保育予算を抜本的に増額し,国と自治体の責任で公立保育所も民間保育所も充実させることを求めるものである。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:内閣総理大臣/総務大臣/財務大臣/厚生労働大臣/少子化対策担当大臣


  中山間地域の多面的機能を維持する施策の推進を求める意見書

 我が国の中山間地域は,安心・安全な食料を供給するだけでなく,豊かな自然環境,美しい景観,きれいな空気と水を生み出すなど,多面的な機能を発揮している。
 しかしながら,こうした地域においては,高齢化の進行,担い手や就業機会の不足,生活環境の整備のおくれなどにより,耕作放棄の深刻化などが顕著になっている。このまま放置すれば,中山間地域の多面的機能が失われ,国民すべてにとって大きな損失が生じることが強く懸念されている。
 よって,国におかれては,中山間地域の多面的機能を維持・向上させるため,以下の施策を図られることを強く求める。
          記
1.条件が不利な状況にある中山間地域における農業生産の維持を図り,中山間地域の多面的機能を確保するための中山間地域等直接支払制度を充実・強化すること。
2.中山間地域の住民生活に大きな影響を及ぼす有害鳥獣の被害を防止するため,捕獲体制の強化,被害防除,生息環境管理などの対策を強化すること。
3.木材の利用を拡大するとともに,健全な森林の整備・保全を進めて「美しい森林(もり)づくり」を展開するため,必要な財源を確保すること。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:衆議院議長/参議院議長/内閣総理大臣/国家戦略担当大臣/財務大臣/農林水産大臣/環境大臣


  緊急経済対策の早期実施を求める意見書

 地方では各議会において9月議会までに,平成21年度第1次補正予算による経済対策の執行を前提とした補正予算を編成し,国からの交付・執行に備えていた。
 ところが,政府が平成21年度補正予算から約3兆円の執行停止を決定したことにより,地方議会では予算の減額補正を迫られ,その影響が直接・間接的に国民生活に及ぶことはもはや避けられない状況にある。
 来年4月までの間,平成21年度第1次補正予算の執行停止によって生じる約半年間の経済対策の空白を避けるためにも,早急に平成21年度第2次補正予算を編成し,緊急経済対策を早期に実行するよう強く要請する。
          記
1.中小企業を支援する緊急保証制度等の十分な枠の確保など,景気を安定軌道に乗せるための施策の充実に取り組むこと。特に平成20年10月末に実施された「緊急保証制度」のうち,元本返済猶予期間が1年の分について,速やかに猶予期間を延長すること。
2.「雇用調整助成金」制度を維持するための予算確保,「訓練・生活支援給付」の恒久化とともに,特に厳しい状況に見舞われている非正規労働者向けの対策,就職先が決まっていない来春の高校,大学の新卒者対策を行うこと。
3.「エコポイント制度」について,手続の簡略化や対象品目の拡大などを検討し,継続すること。
4.学校施設への太陽光パネルの設置を初めとしたエコ改修や耐震化,バリアフリー化など,社会資本ストックの保全事業の前倒し実施をすること。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:内閣総理大臣


  さらなる緊急雇用対策の実施を求める意見書

 雇用失業情勢は完全失業率が 5.3%(平成21年10月),有効求人倍率が0.43倍(同)と依然,厳しい情勢を示し,年末・年度末に向けてさらなる悪化も懸念されている。
 政府は,10月23日に「緊急雇用対策」を取りまとめたが,「既存の施策・予算の活用により取りまとめる」とされており,財政措置も考慮したもう一段の緊急雇用対策を講じる必要がある。
 よって,年末・年度末のさらなる雇用悪化を防ぐため,政府におかれては,以下の点について一層の取り組みを行うよう強く要請する。
          記
1.「雇用調整助成金」の運用に当たっては,助成金支給の要件となる前年同期や直前3カ月の売り上げ,製品等の生産量の規定について実態に即した緩和を行い,助成金支給の拡充を図ること。
2.セーフティーネット強化の観点から,雇用保険の非正規労働者への適用範囲の拡大を図ること。
3.「訓練・生活支援給付」については,雇用保険や失業給付の支給の対象とならない求職者への第2のセーフティーネットとして,恒久化を図ること。
4.「緊急雇用対策」で示されたハローワークのワンストップサービス化を進めることが本来の職業紹介業務に支障を来さないよう,職員の増員も含めたハローワークの窓口体制の強化を図ること。
5.第2の就職氷河期を招かないために,企業と学生のミスマッチ解消のための情報提供体制の充実など,新卒者への就職支援体制を強化すること。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:内閣総理大臣/厚生労働大臣


  失業手当の「全国延長給付」発動を急ぐことを求める意見書

 年末を控え,昨年末を上回る失業者やホームレスが生まれることが危惧されている。政府におかれては,さらに一段の対策の強化を求めるものである。
 その対策の一つが失業給付の延長で,中でも雇用保険法第27条に基づく失業給付の「全国延長給付」である。この「全国延長給付」は,失業の状況が全国的に著しく悪化し,一定の基準に至った場合,発動することができ,発動の基準や延長される日数は政令で定められており,法律を変えなくても閣議決定で政令を改正すれば実施できるものである。
 また,支援策拡充には,追加財源確保が必要だが,失業給付の積立金には今年度4兆円以上が残っており,まず制度の拡充を発動すべきと考える。
 同時に,雇用対策では,大企業によるこれ以上の「非正規切り」をやめさせることも待ったなしの課題である。「エコカー減税」による増産などによる再募集では,またしても「非正規切り」を前提にしているなどの問題が続いている。
 鳩山首相も,「景気が少しでもよくなると期間工を雇い,おかしくなったらすぐに切る,いつまでも正社員になれない。これは私も悲劇だと思う。企業,経済界,労組に申し入れたい」としており,早期に改善の法整備を進めることが求められている。
 よって,政府に対し次の取り組みを行うよう強く求める。
          記
1.有期雇用の規制と労働者派遣法の抜本改正を急ぐこと。
2.失業手当の「全国延長給付」の発動を急ぐこと。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:内閣総理大臣/厚生労働大臣


  義務教育費国庫負担制度の堅持と国の負担率を2分の1へ復元を求める意見書

 全国どの地域においても,すべての子供たちに一定水準の教育機会を保障するため,義務教育費国庫負担制度が設けられている。
 しかし,義務教育費国庫負担制度の負担割合が2分の1から3分の1に縮小されたことや地方交付税削減の影響,地方財政の状況などから,教材費や図書費,学校施設などを含めて教育条件に地域間格差が広がりつつある。
 子供たちがどこに生まれ育っても,ひとしく教育が受けられる必要がある。とりわけ,経済的に厳しい状況にある,本市においては教育にかかる費用の保護者負担の割合,地方負担分も増加を続けている。
 世界から見ても,日本の相対的貧困率はOECD諸国の中で4番目に高い上,政府支出に占める教育費の状況はOECD諸国平均の12.9%を下回る 9.5%で加盟国中,下から2番目という水準にとどまっている。そのため,貧困化と格差の拡大,家庭の経済状況による教育の機会の不均等が危機感を持って広く論じられるようになっている。国の責任でしっかり教育予算を確保・充実させ,教育の機会均等と水準維持・向上,教育予算の拡充を求める声は,教育関係者や保護者そして地方の願いである。
 よって,国においては,地域間格差を拡大することとなる義務教育費の「交付金化」や「一般財源化」を行わず,国の責務である教育水準の最低保障を担保するために必要不可欠な義務教育費国庫負担制度を堅持し,負担率を2分の1に復元することを強く要望する。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:衆議院議長/参議院議長/内閣総理大臣/財務大臣/文部科学大臣


  地域の暮らしを守るための国の予算執行及び予算編成を求める意見書

 平成21年度補正予算が一部執行停止されたことにより,地方においては各議会が予算の減額補正を迫られるなど,国民生活に多大な影響を及ぼしている。
 我が国の景気は,失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にあり,先行き不安を解消する見通しは立っていない。
 とりわけ年末,年度末にかけて大きな正念場を迎える地域経済にとっては,家計への支援により個人消費を拡大するとともに,中小企業支援や雇用対策を切れ目なく実行していくことが極めて重要である。
 政府は,今後の予算執行及び予算編成において,地域経済に十分配慮するとともに,「地域のくらしを守る」との視点に立って,特に以下の点に十分留意するよう強く要望する。
          記
1.平成21年度補正予算において,地域経済に影響を及ぼす事業について執行停止をやめること。
2.執行停止となった「子育て応援特別手当」
について,執行停止の理由を明確にするとともに,子育て世帯の切実な声を踏まえ復活させること。
3.「地域活性化・公共投資臨時交付金」の一部執行停止については,地域経済に与える影響が重大なことから,それにかわる新たな措置を講ずること。
4.「地域医療再生臨時特例交付金」の執行停止については,地域住民に対する医療サービスの低下が懸念されることから,執行停止をやめること。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:内閣総理大臣


  住民税,所得税の配偶者控除・扶養控除等の廃止に反対する意見書

 政府税制調査会は12月中に,2010年度の税制改正大綱を決定しようとしている。
 それに先立ち開かれた税調会合に提示された内容には,子ども手当の創設に伴い,所得税だけでなく住民税の一般扶養控除も廃止する方針が示されている。所得税と住民税の扶養控除を廃止するとおのおの約 8,000億円,約 6,000億円の増税となると試算されている。これらが実施されれば,23歳から69歳までの扶養親族がいる家庭では,控除廃止に伴い増税と新たな税額で規定される介護,国民保険料等の引き上げなど負担増のみが押しつけられることとなる。
 子ども手当が支給される世帯であっても,扶養控除廃止による税額の引き上げによる影響が,保育料を初め,公営住宅家賃,未熟児の養育医療制度などの医療費負担等に反映されることとなり,税額に連動した負担が生じる。
 厚生労働省は,来年度予算の概算要求で子ども手当の財源の一部として現行の児童手当を廃止することとしているため,扶養控除の廃止による影響で,子育て世代への子ども手当の効果が大幅に縮減されるだけでなく,かえって負担増となる世帯も生じてくる。
 民主党はさきの総選挙のマニフェストで,「所得税の配偶者控除・扶養控除を廃止し,「子ども手当」を創設する」と提唱しているため,今後,配偶者控除の廃止も懸念される。
 そもそも扶養控除は,生計費非課税という税制の民主的原則にのっとって設けられた措置であり,その廃止は認められない。子育て支援策の充実は,当然必要であるが,その財源を国民増税に求めるべきではなく,国におかれては住民税,所得税の配偶者控除,扶養控除等の廃止を行わないよう強く求めるものである。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:衆議院議長/参議院議長/内閣総理大臣/総務大臣/財務大臣


  鳩山由紀夫首相の献金疑惑の解明を求める意見書

 資金管理団体への偽装献金に端を発した鳩山由紀夫首相の政治献金疑惑は,ますます大規模な広がりを見せている。
 鳩山氏の資金管理団体「友愛政経懇話会」への偽装献金は,故人などの名義で届け出など,2004年から2008年の5年間のその総額は約1億 8,000万円に上り,偽装された献金の原資について鳩山氏は自己資金だったとし,元公設秘書が鳩山家の資産管理会社「六幸商会」の鳩山氏の口座から,年に 5,000万円ほど引き出すのを認めてきたと説明している。政治家本人の上限額 1,000万円までは献金として,残りは借入金として処理したと言っている。
 2004年から2008年の5年間で9億円に上る母親からの資金提供については脱税の疑いもある。また,資金管理団体への寄附だったとしても,個人の寄附は年間 150万円までという政治資金規正法の量的制限違反の寄附をしていたことになる。
 政治資金規正法は,政治家が政治資金を公表し国民の「不断の監視と批判」のもとに置くことを定めている。
 高知市議会は,国に対し,違法献金疑惑の徹底解明を強く要望する。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:衆議院議長/参議院議長/内閣総理大臣


  市議会議員年金制度の廃止を求める意見書

 地方議会議員年金制度,とりわけ市町村議会議員年金制度については,平成23年度には財政破綻が想定される危機的状況にある。
 これを回避するため,総務省においては「地方議会議員年金制度検討会」を設置し検討するとともに,関係団体とも協議を続けており,来年の通常国会には法案を提出されるやに聞いている。
 しかし,検討会の見直し案や,それに対する全国市議会議長会・市議会議員共済会等の検討経過を見ても,制度の安定的運営を図るためには,掛金の引き上げや給付の引き下げなどの最大限の自助努力をしたとしても,多額の公費投入が避けられず,減り続ける会員数のもとでは,共済制度自体が成り立たなくなるのは自明の理である。
 地方議会議員の年金制度は,退職議員やその遺族の生活安定のため,40年以上にわたり重要な役割を果たしてきたが,一方,議員年金は公的年金制度とは性格や中身を異にし,議員に対する厚遇ではないかとの批判があるのも事実である。
 見直し案によれば,議員年金制度を廃止するにしても多額の公費投入は避けられないが,このまま制度を維持し続けるとしても,将来的には公費負担がより大きくなることは容易に想定され,さらなる批判も免れない。
 そもそもこの年金財政の破綻は,国の唱える市町村合併の進展に伴い生じた急減する現役議員数と,急増する退職議員数といういびつな関係等の課題に対して,国が適切な措置を講じてこなかったことに原因があると言わざるを得ない。
 よって,国におかれては,制度の現状を十分に踏まえ,下記の事項を実現されるよう強く要望する。
          記
1.地方議会議員年金制度は廃止すること。なお,制度の廃止に際しては,議員年金が法律によって強制加入させられていることにかんがみ,掛金返還に係る一時金は国会議員互助年金廃止時の例に倣い80%以上を保証すること。
2.現在の年金受給者に対する支給は,国の責任において継続すること。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:衆議院議長/参議院議長/内閣総理大臣/総務大臣/財務大臣


  エコポイント制度並びにエコカー補助金の継続実施を求める意見書

 本年度補正予算で緊急経済対策の一環として進められている省エネ家電の普及を後押しする「エコポイント制度」と環境対応車への「エコカー補助制度」は,国民からの人気も高く,関係業界も継続を強く望んでいる。
 両制度の目的は,第一に,世界的な経済危機から一刻も早く脱却するために需要を下支えするとともに,個人消費を喚起することにある。第二に,省エネ商品を普及させることで,環境負荷の少ない低炭素社会への転換を強力に進めることにあるが,いずれの点においても,その役割を十分に果たし終えたとは言いがたく,さらなる継続が望ましい状況にある。
 今後,懸念されている「景気の二番底」を避けるためにも,引き続き需要創出,消費喚起を促すなどの景気浮揚の取り組みは重要であり,かつ低炭素化を推進する施策についても,ここで手を抜くわけにはいかない。
 鳩山首相は,2020年までに二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出量を1990年比で25%削減すると気候変動に関する国連首脳会合で表明したが,この国際公約を達成するためにも,政府は温室効果ガスの削減につながる,あらゆる政策を総動員する必要がある。
 政府におかれては,今後もさらなる大きな波及効果が期待できるエコポイント制度とエコカー補助金制度を来年度以降も継続するよう強く要望する。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:内閣総理大臣/総務大臣/経済産業大臣/環境大臣


  悉皆方式による全国学力・学習状況調査の継続を求める意見書

 国においては「全国学力・学習状況調査」について,来年度より「悉皆方式」から「抽出方式」に変更する方針を表明し,来年度予算概算要求も,それを踏まえた形に減額修正されている。さらには,政府の行政刷新会議の「事業仕分け」において「予算要求の大幅縮減」と評価結果が出されたため,調査規模がさらに縮小される可能性が出てきており,都道府県や自治体間の学力比較ができなくなり,地域間格差を是正する実効性が失われるおそれさえ生じている。
 来年は3年前に小学6年生だった生徒が,中学3年生となり「全国学力・学習状況調査」に参加する。3年間の学習の成果を,定点観測により検証できる初めての機会であるにもかかわらず,あえて「抽出方式」に切りかえる合理的な理由はない。
 何よりも,保護者から,子供の相対的な学力を知ることができるので「全国学力・学習状況調査」に参加したいという声が数多くある。
 悉皆調査であるからこそ,子供一人一人の課題などが把握でき,高度な分析・検証に関する調査・研究も可能となることから,悉皆調査として継続するべきである。
 よって,国におかれては,世界最高水準の義務教育を実現するために,小6・中3の全児童・生徒を対象とする全国学力テストを継続して実施するとともに,その調査結果を最大限活用するなど,さらなる充実を図られることを強く求める。
 以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 提出先:衆議院議長/参議院議長/内閣総理大臣/国家戦略担当大臣/総務大臣/財務大臣