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高知市議会だより233号(HTML版・令和6年6月1日発行)を発行しました
目次
(1)3月12日(西村 昭夫、甲木 良作、大田 芳男、伴 武澄)
(2)3月13日(猪野 恵、藤木 真由美、宮本 直樹、楠目 慎一郎)
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1 3月定例会の概要
3月定例会(第500回)を3月5日から27日までの23日間の会期で開催しました。
開会日には、行財政改革調査特別委員会、南海地震等災害対策調査特別委員会およびまちづくり調査特別委員会が中間報告を行いました。その後、市長が令和6年度一般会計予算など74件の議案について提案理由説明を行いました。
8日から15日までの質問では、代表質問に4人、個人質問に15人が立ち、財政運営、防災対策、健康福祉行政、保育行政、商工観光行政、農林水産行政、教育行政、選挙運営などについて、活発な質問戦を展開しました。
15日には、市長が市税条例の一部改正議案について提案理由説明を行いました。
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市長提出議案
最終日には、個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部改正議案など75件の議案については、全会一致または賛成多数で、全て原案のとおり可決または承認しました。
また、副市長、教育委員会委員、固定資産評価員および固定資産評価審査委員会委員の選任議案の4件が追加提案され、いずれも全会一致で同意しました。
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議員提出議案
最終日には、報酬並びに費用弁償条例の特例に関する条例制定議案を提出し、全会一致で原案のとおり可決しました。
意見書議案では、地方における訪問介護事業所への支援を求める意見書議案など7件の議案を提出し、うち4件を全会一致または賛成多数で可決しました。
2 人事議案
副市長
神谷 美来
教育委員会委員
中村 美佐
固定資産評価員
黒田 直稔
固定資産評価審査委員会委員
氏原 光隆
公文 一聡
長山 洋一
西 宏章
西川 博文
深見 英治
山本 直子
山本 洋子
3 6月定例会の日程について
6月定例会の日程のめどに関しては、開会予定日は6月13日(木)で、閉会予定日は7月1日(月)となっています。
正式な日程は、5月下旬に開催予定の議会運営委員会で決定されます。
4 代表質問
(1)3月8日(清水 おさむ、岡崎 豊)
自由民主党・中道の会 清水 おさむ
人口減少問題について
質問
これまでの少子化対策は既に子どもを持つ世帯への支援に重きを置いてきたが、それが婚姻数や出生数の減少を抑えるインセンティブになり得たのか。
答弁
2013年から2023年の10年間で県都である高知市の人口が約2万人減少している状況は、既に子どもを持つ世帯への支援のみでは少子化対策としての効果は薄かったと痛感している。
「なぜ効果が出なかったのか」という点では「カップルなくして出生なし」という出生数激減の本質と全く同様の理由が大きな一因であったと反省している。
その反省に立ち返り、新年度からは若い世代を含めた新婚世帯に対して新居の家賃や引越費用を助成することとした。結婚を希望する若い世代の方たちへ経済的な支援を行い、婚姻をためらう要因を一つでも和らげることにより、新たな結婚生活に踏み出していただけるよう、積極的に事業の周知を図り、県ともしっかりと連携して、結婚・子育てに希望を持てるまちの実現を目指していきたい。
令和6年度当初予算について
質問
私どもの「要望と提言」を踏まえ、生活環境の安全化のための予算確保にどのような決意で臨まれたのか。
答弁
快適な都市空間を保つことは私たちの使命であると考えており、私の公約においても、市民生活に欠かせないインフラの補修や計画的な長寿命化などの対応によって、市民生活の基幹となるインフラが正常に保てるよう努めることを掲げている。
この思いを胸に、令和6年度予算では厳しい財政状況の中で財源確保に努め、新規事業となる道路舗装費の導入や現行の狭あい道路整備等促進事業費を拡充し、5年度比で1億円を増額するなど、関連する予算の計上に努めた。
また、国の補助事業については直近3カ年の国費内示率が、愛宕町北久保線をはじめとする街路3事業ではほぼ100パーセント、旭駅周辺市街地整備事業では70~100パーセントで推移しており、令和6年度も積極的に国や県に対して要望活動を行い、予算確保に努めていく。
市民クラブ 岡崎 豊
令和6年度当初予算について
質問
財政運営上の課題等を問う。
答弁
本市の財政指標は、中核市の中でワースト上位に位置している。これまでの集中的なハード整備による公債費などの義務的経費の増大が財政逼迫の要因。令和6年度に設置する「第三者機関」での提言を受け、健全な財政運営を目指すと、市長は答えた。
質問
当初予算の意図を問う。
答弁
公約に掲げた施策を通じ、市民が住んでよかったと思えるような「変革」を感じられるよう、予算編成に臨んだ。人口減少等、地域には厳しい実情がある。「安心できる子育て環境をつくる」ことを一番に掲げ、中学生までの医療費無償化の拡大や子育て支援等の拡充を行ったと、市長は答えた。
機構改革について
質問
DXの推進体制等を問う。
答弁
令和6年度の機構改革で、デジタル技術の全庁的な取り組みのため、「DX推進課」を新設する。デジタル化を制度や業務改善とのセットで進め、全庁的に自治体DXを加速したいと、総務部長は答えた。
能登半島地震の教訓について
質問
医療的ケア児等の災害弱者への支援と備えについて問う。
答弁
福祉避難所の拡充や個別避難計画の作成に取り組んでいる。また、「高知県南海トラフ地震時重点継続要医療者支援マニュアル」に沿って、医療的ケアの中断がないよう、災害時個別支援計画の作成に取り組んでいると、健康福祉部長は答えた。
環境政策について
質問
清掃工場のある宇賀地区との良好な関係づくりを問う。
答弁
地域のイメージアップに適した施設の計画に係る覚書を、地元の協議会と交わしている。清掃工場の健全な稼働には、地元の協力が不可欠であり、良好な関係性を築くことを第一義として、丁寧に対応したいと、市長は答えた。
教員の働き方改革について
質問
教員の勤務実態を問う。
答弁
効果的な教育活動のため、結果的に長時間の時間外業務従事時間がある。子どもたちの豊かな学びや成長のためにも、働き方改革に取り組むと、教育長は答えた。
(2)3月11日(下本 文雄、伊藤 弘幸)
日本共産党 下本 文雄
特定利用港湾
質問
国の説明では「武器・弾薬」の輸送の明記があり、米軍後方支援可能な「重要影響事態」や武力行使可能となる「存立危機事態」も平時の中に含まれ、武器・弾薬輸送を担う港湾となる。非核平和都市宣言にも反し、市民は知らない、拙速な受け入れ判断をすべきでないと知事に申し入れを。
答弁
「重要影響事態」や「存立危機事態」は国からの説明はないが、既存の法律のものであり、有事ではない。協力をするのが自治体の務め。申し入れはしない。
パーティー券、裏金の使途
質問
企業の献金は見返りを求め、賄賂性が高く政策がゆがめられるのではないか。また、裏金の使途については明確にすべきでは。
答弁
企業・団体は政党の政策評価をしており、ゆがみはないと認識している。「裏金」については、政治資金の使途を含め国民に説明責任を果たし、政治の信頼回復に努めることを望む。
災害対策
質問
学校体育館への空調設備の設置をすべきではないか。
答弁
令和7年度までの国の財政支援が2種類あるが、いずれの財源を活用しても59校全ての体育館の整備をすれば、約80~90億円の事業費が必要。児童生徒にとっても避難所生活においても有効な手段だが、財政面が大きな課題であり、整備に向けて研究を続ける。
埋蔵文化行政の充実を
質問
他市と比べて体制も大幅に遅れており、認識を改め転換をすべきではないか。
答弁
埋蔵文化財は、その歴史を現在に伝えるものであり、歴史を生かした個性ある街づくりを進める上での要素として大変重要。体制強化に向け早急に実効性のある対策を見出す必要を認識している。
食品衛生法改正に伴う設備投資
質問
「漬物」等の食品衛生法の改正に伴う設備投資の負担に対し、補助金を支給する制度なら、すでに実施している事業者にも補助することが公平ではないか。
答弁
継続を悩んでいる方への支援であるが、設備投資前の方への支援を対象としており、すでに設備投資済みの方へは困難である。
公明党 伊藤 弘幸
令和6年度当初予算
質問
公明党の予算要望が当初予算にどのように反映されたか伺う。
答弁
アピアランスケア助成制度の導入として、がん治療による外見変貌を補完するウィッグ等の購入支援や若年の末期がん患者への支援として、居宅サービスや福祉用具の貸与・購入費用の一部を支援する制度を立ち上げた。また、産後ケア事業の「訪問型」・「宿泊型」・「通所型」の3つの利用形態の合計利用上限を7回から8回まで拡大するとともに、子ども医療費助成を中学生まで拡充した。
ふるさと納税で学校支援
質問
ふるさと納税型のクラウドファンディングを活用した高知商業高校の支援を伺う。
答弁
卒業生に取り組みをPRし、プロジェクトを成功させるためのストーリーと制度設計が重要であるため、高知県の取り組みや先行自治体の事例を参考に検討する。
教育行政
質問
高知県が学習支援のプラットフォームとして推奨する「高知家まなびばこ」の活用と評価について伺う。
答弁
「高知家まなびばこ」は、一人1台端末を活用した児童生徒の学習支援のためのシステム環境で、本市の学校にも活用している。
また、児童生徒一人一人が自らの「学びの足あと」を確認でき、教員も学習履歴等のデータを可視化できる「スタディログ・ダッシュボード」機能が追加開発され、令和6年度から順次、全市町村で展開する。
質問
本市として「AI型デジタルドリルを導入」する理由と経緯について伺う。
答弁
「高知家まなびばこ」とは別に市町村単位で導入が必要なものとして位置付けられている。デジタルドリルによって教員の負担軽減が図られ、児童生徒と向き合う時間が創出され、より一層寄り添うことができるなど、誰一人取り残さない教育環境の整備が進むと考える。
通学路の安全対策
質問
教育長に、五台山小学校の山越え通学路の危険性を伺う。
答弁
「通学路として適切」であるか判断する学校と協議していく。
5 休憩室
「梅雨時期にきれいに咲く花」といえばアジサイ。高知市には有名な春野町のあじさい街道があります。現在、育成不良となっているアジサイの再生のため令和5年9月の補正予算を使い、区間を定めて、植え替えを行いました。植え替え後も、日々の手入れを行います。今は小さな苗木ですが大切に育てられ、きれいな花を咲かせてくれる日を楽しみにしたいと思います。
(議会広報広聴委員 西村昭夫)
6 個人質問
(1)3月12日(西村 昭夫、甲木 良作、大田 芳男、伴 武澄)
公明党 西村 昭夫
高知市立学校の体育館の空調整備
質問
本市の公立小中学校全ての体育館に、エアコンを設置した場合の試算と、断熱性が確保された体育館の数を問う。
答弁
全ての体育館に断熱性が確保されていないため、令和3年度の試算では全体で80億円から90億円程度の事業費となる。
質問
エアコン設置の調査を実施した上で、整備計画の策定をする必要があると考えるが、市長の所見を問う。
答弁
高知県や他自治体の整備手法等、情報収集を行いながら、研究を続けていきたいと考えている。
自由民主党・中道の会 甲木 良作
高知市ふるさと納税
質問
ふるさと納税拡大に対前年度2億円増額で計上されているが、今後の取組について、市長に問う。
答弁
ふるさと納税は、寄付の99パーセント以上がネット経由となっており、ポータルサイトに掲載している返礼品情報の充実は不可欠なものとなる。今後、ポータルサイトの充実、マーケティング活動の強化、事業者とのコミュニケーション強化の3点を中心に、取り組みを加速化していく。令和6年度に設置する「ふるさと納税推進室」において、新たな体制のもと、寄付拡大に向けて、取り組みを推進する。
自由民主党・中道の会 大田 芳男
質問
自治公民館を耐震化し、災害弱者の支援強化をすべきでは。
答弁
本市が耐震改修を行うことは困難だが、支援制度があり、自治公民館を避難場所とすることで、より安全な避難が可能となるケースも想定されますので、有効な対策を研究・検討していきます。
質問
春野町仁ノ・小松の沼の盛り土について伺う。
答弁
本市も違反造成を防げなかったという道義的責任があり、課題解決に向け、今後も公共工事に盛り土を利用する予定です。私(市長)からも色々なところで情報提供を積極的に行ってまいります。
市民クラブ 伴 武澄
公約はスクラップだったが
質問
令和6年度予算で何をスクラップしたか。
答弁
時間が足りず、スクラップできなかった。財政改革は6年度から有識者に議論してもらう。
無駄が多い「かるぽーと」
質問
外部監査報告によると、平成18年度の利用料など収入は2億円。一方の支出は建設費の負担を含めると13億円。つまり11億円の赤字。当初から破綻している。115億円の修繕費のうち33億円使った。残る82億円は。
答弁
今後20年の改修費に充てる計画だ。
(2)3月13日(猪野 恵、藤木 真由美、宮本 直樹、楠目 慎一郎)
公明党 猪野 恵
防災対策について
質問
女性の視点を生かした本市の備蓄計画において、避難生活を送る女性や妊産婦・乳幼児向け用品の備蓄状況を伺う。
答弁
ミルク・哺乳瓶・生理用品 ・小児用おむつがあり、令和5年3月に策定した「第3期高知市備蓄計画」から、従来の粉ミルクを液体ミルクに変更した。
質問
気象防災アドバイザーの配置や活用について伺う。
答弁
近年、激甚化する風水害に備え専門的な知見を有した気象防災アドバイザーを本市防災対策に効果的に活用したいと考えている。
日本共産党 藤木 真由美
高知空襲の火災跡が残る塀の保存
質問
文化財修復、保存科学の意見を聞き、戦争遺跡の保存を。
答弁
移設保存は困難、鮮明な画像データで記録し活用する。
小中学校の年間授業時数について
質問
標準授業時数を上回り、特に低学年において負担となっていた年間授業時数について問う。
答弁
各学校の教育課程の計画について必要に応じて指導を行う。
結婚新生活支援事業について
質問
パートナーシップ制度に登録した事実婚の方も対象になるか。
答弁
対象となるよう交付要綱等の規定整備の準備を進めている。
日本共産党 宮本 直樹
市民から約2千筆の署名も提出された。加齢性難聴者への補聴器購入助成に強い要望がある
質問
当初予算に反映されていないが、今後の対応はどうするのか。
答弁
国に補助制度創設の働きかけを行う。県内や他の中核市の動向を注視し、予算要求を検討する。
御畳瀬・浦戸地域の空き家が増加しているが、今後の対応は
質問
地域おこしに大きく関係する。ゲストハウス等、創造性ある空き家の具体的な活用の検討を。
答弁
空き家のカフェ利用、住民同士での改修等の動きや移住もあり、活用につなげていきたい。
市民クラブ 楠目 慎一郎
質問
財政でのスクラップ・アンド・ビルドを強調していたが、スクラップできたものはないか。
答弁
就任後の短期間では時間が足らず、十分できたとは言えない。ただ、スクラップだけが目的ではなく住民の皆さまが何を望んでいるかしっかり把握した上で、スクラップを行う必要があると考える。
質問
医療費低減に向けて、人工透析導入時期を遅らせる可能性のある糖尿病性腎症透析予防強化プログラムなどの充実について伺う。
答弁
民間委託による実施対象者の拡大など、県市連携のもと、協議を進め、取り組んでいく。
(3)3月14日(神岡 俊輔、戸田 二郎、和田 勝美、浜口 佳寿子)
市民クラブ 神岡 俊輔
住宅の耐震改修について
質問
能登半島地震では7万棟を超える住宅被害が確認されている。本市は令和6年度の重点施策として住宅耐震改修費の上限を引き上げているが、年度途中で予算不足となった場合、補正予算での対応は考えているのか。
答弁
市民の関心も高く、適宜補正予算での対応を検討したい。
質問
新耐震基準の住宅へも耐震診断と耐震改修費の助成も必要と考えるがどうか。
答弁
能登では新耐震基準の住宅への被害も確認されており、県と足並みを揃え制度拡充を検討する。
自由民主党・中道の会 戸田 二郎
桑名市政初の当初予算
質問
多くの市民の期待、スクラップ・アンド・ビルドの取組は。
答弁
令和6年度予算では調整時間も少なく十分ではないが、その思いに変化はない。第三者機関の設置や担当者の配置など、すでに取り組みをスタートさせている。
都市計画道路の必要性を再認識
質問
長期間未整備区間「比島旭町線」が必要な路線と認めるならば、早期完成を目指すべきでは。
答弁
比島旭町線は北環状線の慢性的な渋滞解消等のためにも、道路ネットワーク上、整備の必要性の高い路線であり課題整理中。
自由民主党・中道の会 和田 勝美
中山間地域について
質問
飲料水確保について聞く。
答弁
令和6年度から鏡・土佐山地域振興課にそれぞれ担当者を配置し、飲料水確保の相談や補助金申請の窓口として対応する。
忠霊塔について
質問
市が維持管理できないか。
答弁
民間施設である忠霊塔を本市が直接、維持管理を行うことは困難である。
レッドゾーンの指定について
質問
土砂災害特別警戒区域の見直しの動きはないのか。
答弁
区域を指定する県には見直しをする計画はないと聞いている。
日本共産党 浜口 佳寿子
地震による液状化対策の検討を
質問
県の液状化可能性予想図の周知と対策について状況を伺う。
答弁
県ホームページ掲載の予想図で周知を図っている。発生場所の予測は困難だが、市内で約4156ヘクタールと広範囲に及ぶ可能性があり、これまでの復旧対策の事例に基づく新たな知見など情報収集を行い、関係部局と連携して迅速な復旧に向けた課題整理に努める。
3歳児以上に主食提供求める
質問
保育所等の食育・衛生面からも要望の多い主食提供の考えは。
答弁
設備、人員、保護者の理解など課題が多く、研究を進めたい。
(4)3月15日(横山 公大、野村 栄一、氏原 嗣志)
自由民主党・中道の会 横山 公大
産後ケア通所型予算見直し
質問
宿泊型への予算拡充、利用限度回数の引き上げについて評価をするが、通所型に対してエビデンスに基づく協議プロセスがあったか疑問が残る。適切であったか。
答弁
適切な予算措置ができていなかったことを反省するとともに、近隣市町村の状況も踏まえ、令和6年度予算を適切に見直す。
いじめ対策法務相談体制について
質問
本市初となる法務相談体制の運用実績と教育長の所感を聞く。
答弁
2月末時点で65件のうち、いじめ相談17件。解決困難な事案について早期解決に繋がっている。
参政党 野村 栄一
防災対策について
質問
一時避難、福祉避難所への移送、介護態勢の在り方についての新たな課題を伺う。
答弁
要配慮者の移送については高知市ハイヤー協同組合と輸送協定を結ぶなど新たな移送手段の確保を行った。運営については自助、共助が必要であり家族など介助者の方にも携わっていただくことを想定。一方で介助の度合いが高い方については緊急入所やショートステイにつなぐ必要があることから施設の空き状況を把握するなど緊密な情報収集が必要。なお一層の詰めの協議の必要がある。
自由民主党・中道の会 氏原 嗣志
質問
新市まちづくり計画登載事業の達成状況について聞く。
答弁
進行中の事業以外は終了しており、今後総合計画に基づくまちづくりの中で引き続き取り組む。
質問
能登半島地震で注目されたヘリポートの設置について伺う。
答弁
要望があった場合は、県の意見を聞きながら、整備の必要性について慎重に検討する。
質問
西敷地のカラー舗装について聞く。
答弁
今回の整備手法はバリアフリー化、周辺環境、観光地としての景観への配慮からさまざまな検討を行った結果である。
7 会派の意見(3月定例会を振り返って)
自由民主党・中道の会
桑名市長、初めての当初予算案
我が会派は昨年市長に要望と提言を提出しており、期待を抱いての予算審議となりました。代表質問では、本市の急激な少子化と人口減少を大変憂慮していると申しましたが、市長も同様の認識であることを表明され、その対策に力点をおいた予算を編成されました。
主に期待する政策は次の3点です。
子ども医療費助成制度が中学3年生まで拡充されました。これは市長が選挙戦で訴えてきたことでもあり、子育て世代をはじめ市民の方々の期待も高く、市政が変わったことを実感できるものです。
事前復興まちづくり計画策定事業は、我が会派の要望と提言で早期策定を求めているとおり、本市にとって極めて重要な事業であります。住民の理解を十分に得ながら、進めていただくことを期待しております。
厳しい財政状況下において税外収入を確保するため、ふるさと納税のさらなる獲得を目指し、財産政策課内にふるさと納税推進室が新設される予定です。年間で10億円の確保を目標にしておりますが、50億円を目指す意気込みで取り組んでいただきたいと思います。
本市財政は、令和6年度から8年度の3年間で87億円の収支不足が見込まれており、大変厳しい状況は依然として継続しております。
事業のスクラップやさらなる税外収入の確保、一方では経費の節減を念頭に、取り組んでいただきたいと思います。
市民クラブ
桑名市長にとって初めての新年度予算審議となったが、予算案に選挙公約に掲げたスクラップ・アンド・ビルドに取り組む努力が足りなかったことや、3月議会に示すと約束していた西敷地問題についても「時間がなかった」を理由に先延ばしとなったのは残念です。市民の関心の高い問題は、執行部からの提案の是非を審議するだけでなく、議員主導の議論が不可欠です。
休業中の国民宿舎桂浜荘の将来は常任委員会で説明があったが、これも議会全体で議論していく課題であるように思います。
能登半島地震は高知市にとって他人事ではありません。特に朝市の火災での消防の初期対応や上下水道の長期にわたる使用制限、加えて避難生活でのトイレの問題など、今後の震災対応で学ぶべき課題が少なくないと考えます。
日本共産党
市民運動と論戦で中学生まで医療費無料化・西敷地整備など実現へ
2024年度当初予算には、日本共産党が市民と共に署名運動など長年取り組んできた子どもの医療費無料制度の拡充など子育て支援策の新増設や、災害や地球温暖化対策、市道・河川等の生活密着型予算の増額が盛り込まれました。また、国民健康保険や介護保険は、日本共産党の論戦で運営基金活用などにより保険料が初めて据え置かれ、低所得層は軽減が図られることから、それぞれ賛成しました。
ロープが張られたままの西敷地は広場として整備する方向が示され、歓迎するものです。
政治資金規正法に係る疑惑解明を求める意見書など3件を提案しましたが、賛成少数となりました。
公明党
桑名市長の当初予算
令和6年度の当初予算は、国や県からの財源を活用して、桑名市長の公約実現と人口減少などの課題解決を目指した編成となりました。特筆すべきは、公明党が求め、市長公約でもあった「子ども医療費助成」が中学生まで拡充されたことで、子育て世代にとって大きな支援となるものです。
また、がん治療中のアピアランスケア支援も始まり、住宅耐震化推進事業も拡充されます。これらのことは、市民の皆さまの命と安全を守る重要な事業です。市議会公明党は、議案に賛成の立場から、これらの重要な事業が継続されるための財源の確保への努力と予算執行の適正化に係る指摘等を含めた内容で討論を行いました。
参政党
市民の皆さまの声を市政にお届けする手段の一つとして請願があります。これまで10以上提出しましたが、残念ながら採択されるには至っていません。門前払いでなく常任委員会に付託をされるだけでも意義のあることだと考えています。
8 委員会の活動(2月1日から4月30日まで)
(1)常任委員会
予算決算委員会
3月定例会
15日、18日および19日に、一般会計予算など24件の議案について、総務、経済文教、建設環境、厚生の各分科会で質疑を行った後、25日の全体会で討論・採決を行い、いずれも全員賛成で可決または承認しました。
総務委員会
3月定例会
19日に、市税条例の一部改正議案など12件の議案の審査を行い、いずれも全員賛成で可決し、請願1件の結果を出しました。
また、第5次高知市スポーツ推進計画についてなど4件の報告を受けました。
経済文教委員会
3月定例会
18日と19日に、漁港管理条例の一部改正議案など3件の議案の審査を行い、いずれも全員賛成で可決し、請願1件の結果を出しました。
また、桂浜荘の利活用についてなど6件の報告を受けました。
建設環境委員会
2月1日~2日(委員会視察)
兵庫県尼崎市・岡山県岡山市 PFIによる市営住宅の建て替えに関することについて
3月定例会
18日に、市営住宅条例の一部改正議案など9件の議案の審査を行い、いずれも全員賛成で可決し、請願1件の結果を出しました。
また、歩行者利便増進道路制度(ほこみち制度)の導入による屋台営業の検討についてなど4件の報告を受けました。
厚生委員会
3月定例会
19日に、個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例の一部改正議案など27件の議案の審査を行い、国民健康保険条例の一部改正議案は賛成多数で、そのほかの議案はいずれも全員賛成で可決し、請願2件の結果を出しました。
また、住民税非課税世帯等生活支援給付金の実施状況についてなど6件の報告を受けました。
(2)特別委員会
行財政改革調査特別委員会
2月16日
中間報告についての協議を行いました。
3月定例会
本会議で、外部監査の指摘事項への対応に関する件などについて中間報告を行いました。
まちづくり調査特別委員会
2月29日
オーテピア西敷地利活用事業の進捗状況についての報告を受けました。
3月定例会
本会議で、中心市街地活性化に関する件などについて中間報告を行いました。
南海地震等災害対策調査特別委員会
3月定例会
本会議で、事前復興まちづくり計画に関する件などについて中間報告を行いました。
4月18日
今後の取り組み内容についての協議を行いました。
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10 広報広聴委員会からの報告
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市民の皆さまとの意見交換会
2月3日(土)に、オーテピア高知図書館において、「議会に言うてや」と題し、第1回市民の皆さまと議会との意見交換会を開催しました。
この意見交換会は、投票率の向上や市民の議会活動への関心を高めて議会の広聴機能の強化を図ることを目的に開催したものです。
開催日当日は、3人の市民の方が、それぞれ自由なテーマで発言していただき、議員と活発な意見交換が行われました。
今回頂きました貴重なご意見は、議員間で共有し、今後の市政方針等の決定の際の参考にいたします。 -
当日のテーマ
・高知市の「まちづくり」ー埋蔵文化財行政の充実を願うー(出原 恵三さん)
・高知市中心商店街の現状や観光政策を踏まえて高知市議会議員の皆さまにお願いしたいこと(安藤 浩二さん)
・議会・会派・議員と市民の心の交流を(大村 憲正さん)目次へ
11 高知市議会からのお知らせ
(1)本会議映像の配信
本市議会ホームページで、本会議および予算決算常任委員会全体会の映像を生中継および録画(過去1年間)で配信しています。
会議日や質問議員名、発言内容の語句等からも検索できます。
(2)議会中継(ケーブルテレビ)
定例会の本会議および予算決算常任委員会全体会の模様は、高知ケーブルテレビで生中継しています。
(3)会議録の閲覧
3月定例会本会議の会議録は6月上旬にできる予定であり、本庁舎1階の情報公開・市民相談センター、同3階の議会図書室でご覧になれます。
また、高知市ホームページ上の会議録検索システムで、平成6年12月定例会以降の本会議の会議録をご覧いただけます。
なお、平成19年4月以降の委員会の会議録もご覧いただけますが、少しでも早く閲覧できるよう、ホームページ上で同システムとは別に、完成した委員会記録から順次、PDFファイル形式で公開しています。
(4)録画DVDの貸し出し
本会議および予算決算常任委員会全体会の録画DVDの貸し出しを行っています。
貸し出し準備に時間を要するため、ご希望の方はあらかじめ、議会事務局にお申し込みください。(電話番号823-9400)
(5)請願書・陳情書の出し方
市の行政などに対して意見や要望があるときは、請願書や陳情書を議会に提出することができます。請願書は市議会議員1名以上の紹介を必要とします。
請願書または陳情書は、議会事務局へ市議会議長宛てに1通提出してください。
請願書は各定例会ごとに締切りがあり、それを過ぎた場合は次の定例会での審査になりますので、ご注意ください。
なお、陳情については、採決を行わないものとし、陳情文書表(住所、氏名、内容を記載)を作成し、議員に配付しています。
請願(陳情)書 記載例
○年○月○日 高知市議会議長 ○○ ○○ 様 (代表者の)住所○○○○○○○○○○○○ (代表者の)氏名 (個人の)印(※) 紹介議員氏名 印(※) ※ 陳情は紹介議員不要です。 ○○○に関する請願(陳情) . 趣旨・理由 ※ 概ね800字以内で具体的かつ簡潔に記載してください。 |
印(※)・・・署名(自署)の場合、捺印(押印)は必要ありませんが、ゴム印、パソコン等で氏名、代表者名を記載した場合、押印(個人印)をお願いします。
(6)高知市議会だよりがアプリで読めます
高知市議会だよりは、無料アプリ「マチイロ」を利用してスマートフォンなどで閲覧できます。「マチイロ」ではいつでもどこでも高知市議会だよりを読むことができ、発行月の1日に自動でスマートフォン等にお知らせが届く機能があります。
12 会派の構成と電話・ファクス番号
会派名 |
人数 |
電話番号 |
ファクス番号 |
---|---|---|---|
自由民主党・中道の会 |
14人 |
823-9401 |
873-0121 |
市民クラブ |
7人 |
823-9402 |
802-3055 |
日本共産党 |
6人 |
823-9404 |
823-9558 |
公明党 |
6人 |
823-9403 |
871-2485 |
参政党 |
1人 |
803-5063 |
823-9350 |
※ 参政党のファクス番号は議会事務局直通です。
13 編集後記
市議会における広聴機能を高めるため、2月に第1回「議会に言うてや」を開催し、市民の皆さまのご意見を直接お伺いする機会を頂きました。得られました市民の皆さまからのさまざまなご意見は早速3月議会での議論にも反映され、大変充実したものとなりました。主権者である市民の皆さまの思いを届けるという議会の本来の役割が一つの形となったことで、改めて広聴の大切さを感じることができました。
(議会広報広聴委員)