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市長コラム新風洋々 2024年11月号
高知市広報「あかるいまち」より
心のキャッチボール
市長室の本棚に『坂本昭集』という1冊の本があります。
坂本昭氏は、全国に先駆けてコミュニティ計画を作った第24代高知市長(昭和42~53年)です。坂本氏は、高知市を歴史と行政の伝統から23の地区に分け、それぞれの地区の現状や課題を分析し、数値化したコミュニティ・カルテを作成。これをもとに地区ごとのコミュニティ計画の策定を進めました。
坂本氏は「コミュニティとは、我々があたたかい心の触れ合いの中で毎日の生活をする町である」と。昭和40年代の、まだコミュニティという言葉も概念も、市民の皆さんに行き渡っていない時代。高知市のまちづくりの原点がここにあります。
また著書には、「行政と市民の関係は、『行政から市民へ』、『市民から行政へ』、キャッチボールの繰り返しである、そして、市民の英知は『タテ糸』であり、行政の取り組みは『ヨコ糸』として綾に織りなしてこそ心と心の触れ合うまちづくりは可能となる」といったことが書かれています。
市長になって1年が経ちました。高知市政は、135年の大きな流れをつくり続け今があります。この流れがよどむことのないよう、未来につないでいくことが私の務めです。
先人たちが繰り返し繰り返し行ってきた市民との心のキャッチボールを、これからも続けてまいります。
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※このページは、高知市広報「あかるいまち」に掲載されている「市長コラム 新風洋々」のコーナーを再掲したものです。