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文化財情報 特別天然記念物 高知市のミカドアゲハ及びその生息地
指定
国指定 特別天然記念物 指定年月日 昭和27年 3月29日
名称
高知市のミカドアゲハ及びその生息地
所在地・所有者
高知市天神町潮江天満宮境内・筆山町要法寺境内・潮江中学校校庭
解説
ミカドアゲハ(Papilio doson albidus F.titipu)はアゲハチョウ科の美しいチョウで、翅表は黒地淡青色の帯が縦に走り、まわりに同色の紋をちりばめ、アオスジアゲハに多少似るも、更に美しく稀なためミカドを冠せられたという。
分布は愛知県の知多半島、紀伊半島、山口県萩市、四国では高知県の海岸沿い全域、九州全域、対島、屋久島から八重山諸島にまで生息し、地域によって、また出現する季節によって、その斑紋などに変異がみられるという。
ミカドアゲハの生息地として指定されている地域内には、ミカドアゲハの幼虫が葉を食するオガタマの木の自生や植栽するものがある。
オガタマはモクレン科の常緑高木で、高さ20mに達するものもある。4、5月の頃径3cmほどの白色小型の花をひらき、晩秋果実が熟れると、中から桃色の珊瑚玉のような香りのよい種子を開出する。