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第438回市議会定例会 議案審議結果
市長提出議案
議案番号 | 議 案 名 | 結 果 |
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市第66号 | 平成25年度高知市一般会計補正予算 | 原案可決 |
市第67号 | 公聴会参加者等の費用弁償条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第68号 | 高知市職員給与条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第69号 | 高知市税条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第70号 | 高知市手数料並びに延滞金条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第71号 | ヨネッツこうち条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第72号 | 高知市中央卸売市場業務条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第73号 | 高知市道路占用料徴収条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第74号 | 高知市道路の構造の技術的基準及び道路に設ける道路標識の寸法を定める条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第75号 | 高知市火災予防条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第76号 | 高知市水道企業職員の給与の種類及び基準を定める条例の一部を改正する条例議案 | 原案可決 |
市第77号 | 高知市国民健康保険条例の一部を改正する条例についての市長専決処分の承認議案 | 承 認 |
市第78号 | 新市まちづくり計画の一部変更に関する議案 | 原案可決 |
市第79号 | 新市まちづくり計画の一部変更に関する議案 | 原案可決 |
市第80号 | 市道路線の廃止に関する議案 | 原案可決 |
市第81号 | 土地取得議案 | 原案可決 |
市第82号 | 常備消防ポンプ自動車購入契約締結議案 | 原案可決 |
市第83号 | 南部1号汚水幹線管渠築造工事(24-1)請負契約の一部変更議案 | 原案可決 |
市第84号 | 調停の申立てについて | 原案可決 |
市第85号 | 監査委員の選任議案 | 同 意 |
市第86号 | 固定資産評価審査委員会委員の選任議案 | 同 意 |
市第87号 | 人権擁護委員推薦についての諮問議案 | 異議なき旨答申 |
議員提出議案
議案番号 | 議 案 名 | 結 果 |
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市議第21号 | 空き家対策としての相続手続の簡素化等を求める意見書議案 | 原案可決 |
市議第22号 | 地方財政の充実・強化を求める意見書議案 | 原案可決 |
市議第23号 | 日本政府に核兵器全面禁止のための決断と行動を求める意見書議案 | 原案可決 |
市議第24号 | 母子家庭等の高等技能訓練促進費等事業の復元を求める意見書議案 | 原案可決 |
市議第25号 | 地球温暖化対策の新たな国際枠組みに対し積極的な役割を果たすことを求める意見書議案 | 原案可決 |
市議第26号 | 少人数学級の推進・教職員定数改善を図るための,2014年度政府予算に係る意見書議案 | 原案可決 |
市議第27号 | 安倍政権「成長戦略」における労働「規制緩和」に関する意見書議案 | 否 決 |
市議第28号 | 教育委員会制度改革に関する意見書議案 | 否 決 |
市議第29号 | いじめ問題にかかわる法制化についての意見書議案 | 否 決 |
市議第30号 | 日本維新の会共同代表・橋下徹大阪市長による「慰安婦」発言に対する決議案 | 原案可決 |
可決された決議・意見書の内容
空き家対策としての相続手続の簡素化等を求める意見書
昨今,南海トラフ巨大地震対策として取り組んでいる津波避難路の整備に際し,地震による倒壊で津波避難路を封鎖しかねない空き家の存在が大きな問題となっている。
老朽化し,放置されている民有の空き家対策については,最近になって公的補助制度が創設されるなど一定の前進が図られたものの,家屋所有者への連絡や解体など,その後の措置を困難にしている原因の一つには,不動産の相続手続が適正に行われていないことが挙げられる。
特に,死亡者名義のままの不動産は,遺産分割協議や相続放棄の申述がなされていない場合には,相続人全員の共有物となることから,地域住民の要望である空き家の解体に向けた協議も難しい状況にある。
新たな登記をせずに放置している原因は,相続の実質的な開始があっても,土地や建物などの所有権移転登記の遅延に対する罰則がないこと,登記には費用がかかることなど,現行の登記制度に問題があると考える。
よって,国においては,相続に係る不動産の所有権移転登記などに関し,下記の措置を講じるよう要望する。
記
1.相続手続の義務化と簡略化
2.相続税及び固定資産税等の税制の見直し
3.空き家対策に係るさらなる財政的支援
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提出先:衆議院議長/参議院議長/内閣総理大臣/財務大臣/総務大臣/国土交通大臣
地方財政の充実・強化を求める意見書
2013年度の地方財政計画において,政府は,国の政策目的の実現のために,地方公務員の臨時給与減額に係る地方交付税減額を推し進めた。このことは,地方財政制度の根幹を揺るがすものであり,憲法が保障する地方自治の本旨から見て,容認できるものではない。
地方交付税は地方の固有財源であり,地方交付税法第1条に規定する「地方団体の独立性の強化」,「地方行政の計画的な運営」に資するものでなければならない。この法の目的を実現するため,地方財政計画,地方交付税については,国の政策方針のもとに一方的に決するべきではなく,国と地方の十分な協議を保障した上で,そのあり方や総額について決定する必要がある。
さらに,被災地の復興,子育て,医療,介護などの社会保障,環境対策など地方自治体が担う役割は増大しており,地域の財政需要を的確に見積もり,これに見合う地方交付税総額を確保する必要がある。
以上のことから,公共サービスの質の確保と地方自治体の安定的な行政運営を実現するため,2014年度の地方財政計画,地方交付税総額の拡大に向けて,政府に対して,下記の事項について対策を講じるよう求める。
記
1.地方財政計画,地方交付税総額の決定に当たっては,国の政策方針に基づき一方的に決するのではなく,国と地方の協議の場で十分な協議のもとに決定すること。
2.社会保障分野の人材確保,農林水産業の再興,環境対策などの財政需要を的確に把握し,増大する地域の財政需要に見合う地方財政計画,地方交付税総額の拡大を図ること。
3.被災自治体の復興に要する地方負担分については,国の責任において通常の予算とは別枠として確保すること。特に,被災自治体の深刻な人材確保に対応するため,震災復興特別交付税を確保すること。
4.地方公務員給与費の臨時給与削減により減額した給与関係経費等に係る財源については,完全に復元すること。また,地方公務員給与費に係る地方財政計画,地方交付税の算定については,国の政策方針に基づき一方的に算定方法を決定するのではなく,地方自治体との協議,合意のもとで算定のあり方を検討すること。
5.地域の防災・減災に係る必要な財源は通常の予算とは別枠で確保するとともに,地方交付税などの一般財源と地方債などの特定財源の振替は厳に慎むこと。
6.地方交付税の財源保障機能,財政調整機能の強化を図り,小規模自治体に配慮した段階補正の強化,市町村合併の算定特例の終了を踏まえた新たな財政需要の把握について,対策を講じること。
以上,地方自治法第99条の規定に基づき,意見書を提出する。
提出先:内閣総理大臣/財務大臣/総務大臣/経済産業大臣/内閣官房長官/経済財政政策担当大臣
日本政府に核兵器全面禁止のための決断と行動を求める意見書
2010年5月の核不拡散条約(NPT)再検討会議は「核兵器のない世界の平和と安全を達成する」ことに合意し,「全ての国家は核兵器のない世界を達成し維持するために必要な枠組みを築く特別な努力をする必要がある」と強調した。次回,2015年NPT再検討会議を前に,今,世界の全ての国の政府と市民社会には,この目標を現実に変えるために協力し,行動することが強く求められている。
しかし,それから3年になる今も,「核兵器のない世界」を達成する道筋は,なお見えていない。米ロ間の合意を含め,一定数の核兵器が削減されたとはいえ,世界には,なお1万 9,000発の核兵器が貯蔵,配備され,他方では朝鮮半島をめぐる現在の緊張に見られるように,新たな核開発の動きが続いている。意図的であれ偶発的なものであれ核兵器が使われる危険は現実に存在している。
この状態を打開し核兵器をなくすためには,国際社会が一致して核兵器を全面的に禁止する以外に方法はない。国際司法裁判所も断じたように,核兵器の使用は「国際人道法の原則と規則」に反するものであり,世界で唯一,国民が核の惨禍を体験した日本には,核兵器の非人道性を訴え,全面禁止を主張する道義的根拠と重い責任がある。
今,核兵器を持つわずかな数の国が決断すれば,核兵器全面禁止の必要を一致して確認でき,その上に核兵器禁止条約の交渉を開始できる条件が生まれている。この決断と行動をおくらせることは,第2,第3のヒロシマ,ナガサキにつながる危険を放置することになる。
さらに,北朝鮮の核開発をめぐって軍事的緊張が高まっている中で,国際紛争の解決手段としての武力行使と威嚇を憲法で放棄した日本が核兵器全面禁止のために行動することは,朝鮮半島の非核化,日本と東アジアの平和と安全を促進する上でも極めて重要である。
これらのことから,2015年NPT再検討会議に向かって,核兵器のない世界への行動が直ちに開始されるよう,第3回準備委員会を初め,核軍縮・廃絶と安全保障にかかわる諸機関で,日本政府が目標を分かち合う多くの国々と協力し,核兵器全面禁止条約の必要性と,その実現のための行動を提起するよう要望する。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提出先:内閣総理大臣/総務大臣/外務大臣
母子家庭等の高等技能訓練促進費等事業の復元を求める意見書
高知市では,母子家庭の母親が,看護師や介護福祉士,保育士など指定の職業について養成機関で修業する際,生活費を助成する母子家庭高等職業訓練給付金制度を実施している。
平成23年度には 105人,24年度は87人,25年度は82人の利用があり,25年度からは父子家庭の父親も対象となるなど,ひとり親家庭の所得の改善,経済的自立に大きな役割を果たしている。
国も,看護師資格などの資格を取得することで,常用雇用に結びつきやすく,重要な効果があると認めている。実際に,同事業の給付を受けた者のうち72%が常用雇用となっている(平成22年度)。
しかしながら,その予算となる国の「母子家庭等自立支援給付金事業・高等技能訓練促進費等事業」が減額されたことで,平成24年度には,非課税世帯の給付金が1カ月14万 1,000円から10万円に削減,期間も修業全期間が対象であったものが3年間が上限となり,さらに25年度には,上限2年間へと縮小されている。
ひとり親家庭の相対的貧困率(世帯の所得分布で中央値の5割以下の人たちの割合,格差を示す)は50.8%と高く,ひとり親家庭への支援の充実が求められている。
よって,国においては,「母子家庭等自立支援給付金事業・高等技能訓練促進費等事業」の給付額を復元し,充実させることを強く求める。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提出先:衆議院議長/参議院議長/内閣総理大臣/厚生労働大臣/消費者及び食品安全・少子化対策・男女共同参画担当大臣
地球温暖化対策の新たな国際枠組みに対し積極的な役割を果たすことを求める意見書
2012年12月地球温暖化対策を話し合う第18回国連気候変動枠組条約締約国会議(COP18)が,京都議定書を2020年まで8年間継続し,2020年以降の新枠組み交渉の作業などをまとめたドーハ合意を採択した。
しかし,日本はこの京都議定書の第二約束期間には参加しないことになった。また,2015年までに,2020年からの新しい国際枠組みに合意することへ向けて作業計画をつくることとされているが,先進国と新興国の間で,どのように排出削減量を分担するべきかなど,衡平性に関する意見の違いもあり,難航が予想される。
このように,ふえ続けている温室効果ガスに対する取り組みが停滞していることは憂慮にたえない。
地球温暖化の主原因が,人為的な活動に伴うCO2の排出にあるとする世界の科学者の知見から考えると,もはや待ったなしの状況にあり,間断なく取り組むことが強く求められている。地球温暖化対策は1つの国に限定された間題ではなく,今日地球に暮らす世界の国民に共通する大きな課題であり,世界各国が合意を目指さなければならないものと考える。
我が国は,京都議定書から離脱したが,米中を含む主要経済国が参加する新たな国際枠組みの構築を目指すとともに,かつて,高度経済成長期に起った公害間題に取り組んできた経験とその中で得た高い技術を提供するなど,新たな国際枠組みに対し積極的な役割を果たすことを政府に求める。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提出先:内閣総理大臣/外務大臣/経済産業大臣/環境大臣
少人数学級の推進・教職員定数改善を図るための,2014年度政府予算に係る意見書
35人以下学級について,義務標準法が改正され,小学校1年生の基礎定数化が図られたものの,小学2学年については,法の改正は見送られ加配措置にとどまり,35人以下学級の拡充が予算措置されていない。
本県においては,小学校1,2年生で30人学級,3,4年生で35人学級,研究校における中学校1年生で30人学級を実施している。しかし,小規模校の多い本県において,県費負担による教職員の加配には限界がある。
文部科学省が実施した「今後の学級編制及び教職員定数に関する国民からの意見募集」では,約6割が「小中高校の望ましい学級規模」として,26人~30人を上げ,保護者も30人以下学級を望んでいることは明らかになっている。一人一人の学びを確かなものにするために,丁寧で,きめ細やかな対応を行うためには,少人数学級の推進と教職員定数改善が必要である。子供たちが主体的に考え学ぶ授業づくりや家庭,地域,保護者と連携した学校づくりに取り組み,子供たちが全国どこに住んでいても,機会均等に一定水準の教育を受けることができなければならない。
社会の基盤づくりにつながる子供たちへの教育は極めて重要である。未来への先行投資として,子供や若者の学びを切れ目なく支援し,人材育成・創出から雇用・就業の拡大につなげなければならない。
よって,政府においては,こうした観点から2014年度政府予算編成において,下記事項を実現するよう強く要望する。
記
1.少人数学級を推進し,豊かな教育環境を整備するため,30人以下学級とすること。
以上,地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
提出先:内閣総理大臣/財務大臣/総務大臣/文部科学大臣/内閣官房長官
日本維新の会共同代表・橋下徹大阪市長による「慰安婦」発言に対する決議
日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は,5月13日の大阪市役所での記者会見で「慰安婦制度は必要であった」と発言し,国内外から大きな批判を浴びている。被害に遭われた元慰安婦の方々の尊厳を著しく傷つけ,日本社会が尊重する基本的人権を踏みにじる発言として看過することはできない。
加えて,橋下・共同代表は,沖縄に駐留する米軍海兵隊司令官に風俗業を活用すべきだと発言し,その後,発言は取り消し,謝罪したものの女性の人権と人間の尊厳を踏みにじる発言を繰り返している。
橋下・共同代表が大阪市長という公職にありながら,このような発言を繰り返すことは,アジア諸国を初めとする国際社会における日本の信用を著しく損なうもので到底容認できるものではない。
よって,高知市議会は,橋下・共同代表に対し,「慰安婦」発言の速やかな撤回を求める。
以上,決議する。